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「先週末の米国株下落、債券利回り急低下」

「"早期利上げ→景気悪化"を警戒」

「先週末の日経平均先物は28500円前後に」

 

 

 

 

先週末18日の米国株は下げました。ニューヨークダウの下落率は1.58%、ナスダック総合指数は0.92%でした。

 

 

先週は、米国時間16日に発表されたFOMCの結果において、2023年の利上げが想定されていることが大きな話題となりました。18日金曜日には、セントルイス連銀のブラ―ド総裁が、メディアとのインタビューにおいて「最初の利上げは、2022年の後半になる」との見方を示しました。

 

 

マーケットでは、利上げの時期が、従来よりも早くなる展開を織り込む必要性に迫られています。

 

 

米国債には買いが膨らみ、10年債利回りは、0.06%低下して1.45%となりました。商品相場では、銅の先物相場が下落率約1.4%と、けっこう高めの下落率となりました。債券が買われ、株式が下落するという、景気の悪化を懸念するマーケットの動きとなっています。

 

 

景気の悪化を警戒するお金の流れになったので、こういう時は、日本株は米国株以上に下げると見る市場関係者が増えます。米国時間における日経平均先物価格は売られました。先物の終値は、日経平均の現物価格に対して400円から500円は下の位置になり、28500円前後となりました。

 

 

先週も書きましたが、今回のFOMCにおいて、2023年末までに利上げを想定しているメンバーは、13人となりました。メンバー18人の中で圧倒的な多数派を占めるに至り、かつ、複数回の利上げを想定するメンバーが11人(2回~4回が各3人、6回が2人)を占めました。今の時点では、2023年にFRBは2回~3回の利上げを行う可能性が高くなっているのです。

 

 

FOMCのメンバーが想定する失業率の中心値は、以下の通りです。(カッコ内は3月時点の中心値)

 

2021年末 4.5%(4.5%)

2022年末 3.8%(3.9%)

2023年末 3.9%(3.9%)

 

 

3月時点の見通しと比べて、ほとんど変わっていません。3か月前の予想と比べてほとんど変わっていないのに、利上げ時期が早まる見通しとなりました。従って、「雇用が改善しなければ、FRBは利上げをしないと思っていたのに、話が違うではないか」と、マーケットは混乱しているのかもしれません。

 

 

3月時点と比べて、2021年、今年のGDP、インフレ率の見通しは大きく変わっています。GDPの見通しは、7.0%成長と、3月時点の6.5%に対して、上方修正されました。インフレ率(Core PCE inflation)も今年は、3.0%と、3か月前の2.2%に対して上方修正されました。

 

 

「何故、FRBは利上げ時期の前倒しに積極的になったのか」の問いに対する答えをここから導くならば、「経済成長が加速して物価上昇に拍車が掛かる」ことに対応したとの回答になります。FRBの姿勢を「物価上昇には少々目を瞑っても、雇用の最大化を目指す」と考えていた市場参加者にとっては、驚きに内容になりました。

 

 

米国の金融政策という「市場で取引するにあたっての大前提」が変われば、市場参加者は動きます。取り敢えずは、現状のポジションを縮小します。米国で「債券価格大幅高・株価下落」という現象が起こったということは、「株式買い・債券売り」のポジションを縮小した投資家が多かったということです。

 

 

では、今回の下がったところで株式を買えるのか、という問いに対しては、「景気や企業業績の向上に変化がなければ、基本的に株価は上向き。しかし、株価の上がらない企業も増える。業績動向と株価水準の見合いで魅力のある企業の株価が上昇する」と考えています。

 

 

FRBが予想しているように、「米国景気・世界景気が加速して、物価も上昇するので利上げ時期は早まる」のならば、企業収益も上がっていきます。収益向上が利上げに打ち克つ企業については、株式は買いという結論になります。

 

 

ゲームをする上での前提に変更があったので、一度はゲームを中止した。しかし、その変更の後も、やり方次第ではゲームに勝てることが十分に分かったので、ゲームを続ける参加者が再び増え始める。これが可能性としては、最も高いのではないかと考えます。

 

 

しかし、もっと違った仮説を導くこともできます。

 

 

それは、こんな仮説です。FRBの利上げが前倒しされることによって、景気や企業収益の伸びが想定よりも鈍化して、2022年度に減益になる企業も増えてくる。企業収益面から魅力がなくなり、株式を売った方が得だと考える投資家が増えてくる、そんな可能性も存在します。

 

 

その場合、今年の12月頃のFOMCでは、メンバーの利上げ時期が、今度は後ろ倒しされることになり、テーパリングの実施も行われなくなって、マーケットでは、再び金融緩和政策が株価面を支えるという展開に逆戻りしてしまいます。

 

 

先行きを考える上では、様々な仮説が成り立ちます。それぞれの仮説によって、対応が変わってきます。それだけ、マーケット全般の不確実性が増していることになります。





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