「FOMC、利上げ予想のメンバー増加」
「2023年に複数回の利上げ」
「米国債券利回り上昇、株価は下落」
16日の米国株は下げました。ニューヨークダウの下落率は0.77%、ナスダック総合指数の下落率は0.24%となりました。FOMCの結果を受けて、株価は軟調な展開となりました。
今回のFOMCでは、メンバーの経済見通し、金利見通しが発表されました。前回3月時点と比べて、経済見通しが引き上げられて、連れて、金利見通しも引き上げられました。
今年2021年末までに利上げを予想するメンバーは引き続きゼロです。そして、来年2022年末までに利上げを予想するメンバーは7人となりました。その7人のうち、「1度利上げ」が5人、「2度」が2人でした。前回3月時点では、4人が利上げを予想していました。18人中、新たに3人が「2022年中の利上げ」に加わりました。
ただ、18人のうちの7人が利上げ予想ということは、11人が利上げしないと予想していることを示すので、FRBの総意としては引き続き「来年2022年は利上げなし」です。
次に、2023年のメンバーの金利見通しを見てみましょう。前回3月には、2023年末までに7人が利上げを予想していました。今回、13人が利上げを予想しています。「2023年末まで利上げなし」と見ているメンバーは5人に過ぎません。
「2023年利上げなし」のメンバーは18人中の5人、完全に少数派となっていまいました。
「2023年までに利上げあり」のメンバーは18人中の13人。多数派です。その13人のメンバーの予想する2023年末の金利水準を見てみましょう。現在のFFレートゼロ水準と比較して、
1回利上げ 2人
2回利上げ 3人
3回利上げ 3人
4回利上げ 3人
6回利上げ 2人
となりました。2023年までには複数回の利上げが予想されるという内容になります。この金利見通しをそのまま受け止めるならば、「2022年末までは利上げは行われない。しかし、2023年中には2回の利上げが行われる可能性が高い、場合によっては23年に3回の利上げが行われる可能性もある」ということになります。
マーケットではこれまで、「2023年まで利上げはない」という見方の基で、取引をしている参加者が多かったと考えられます。「2023年には複数回の利上げが行われる」という考え方に切り替えねばならないとなると、運用姿勢には変化が出てくる可能性が出てきます。
米国で債券価格は下落し、10年債利回りは、0.08%上昇して1.58%となりました。10年債よりも、FOMCの影響を受けたのは2年債です。利上げの時期が従来よりも早まるとすれば、より影響を受けるのは短期債になります。2年債の利回りは、前日まで0.16%付近で取引されていましたが、FOMCの結果が判明して0.2%を超えてきました。
「2023年中に複数回の利上げ」の見通しが明らかになったために、パウエル議長は、これまでの発言をやや軌道修正せざるを得なくなったように見えます。債券購入額の減額、いわゆるテーパリング政策についても、従来の「議論をするのは時期尚早」に対して、議論の入り口に立っていることを表明しました。
最後に、FRBの経済見通しについて、ポイントを記します。
2021年のGDPについては、3月予想の6.5%に対して7.0%に上方修正しました。2022年の成長率は3月の3.3%と変わっていません。
インフレ指標として重視するコアPCEインフレ率については、3月の2.2%に対して3.0%に上方修正しました。2022年の見通しについては、3月の2.0%に対して、2.1%と、ごくわずかですが、上方修正されました。今年のインフレ率は上振れするけれども、来年は落ち着くとの見方が取られています。











