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「米国5月CPI大幅上昇、しかし金利は一段の低下」

「SP500指数、史上最高値更新」

「薬品関連株上昇、金融株は下落」

 

 

米国で5月の消費者物価指数が発表されました。総合指数は(前年同月比+5.0%、前月比+0.8%)の高い伸びとなりました。予想の中心値(+4.5%、+0.4%)を上回りました。食品とエネルギーを除いたコア指数も(前年同月比+3.8%、前月比+0.7%)の高い伸びです。

 

 

項目別の動きを見てみましょう。

 

         前年同月比      前月比

ガソリン    +56.2%    +4.2%

衣料品      +5.6%    +0.2%

新車       +3.3%    +1.5%

中古車     +29.7%    +6.5%

住居関連     +2.2%    +0.3%

医療ケアサービス +1.5%    -0.1%

航空運賃    +24.1%   +12.2%

 

中古車、航空運賃の上昇率が引き続き大きくなる一方で、住居関連の物価上昇質は落ち着いています。経済活動の正常化に伴う原油価格の上昇、移動需要の増加が5月の消費者物価指数を予想以上に引き上げました。

 

 

しかし、債券市場は「物価の上昇加速」に対して、「価格の大幅上昇。金利の大幅低下」で応えました。10年債利回りは0.03%低下の1.45%台で通常取引を終え、その後、日本の朝に向けてさらに低下しています。

 

 

物価の上昇は、エネルギー価格の上昇や移動需要の増加がもたらしている面が大きく、住居関連の上昇が限定的にとどまったことから、「物価の上昇が継続的になるとの証拠は得られなかった」との見方が出ています。

 

 

「物価の大幅上昇が続いた。しかし、コロナ後の経済の急回復に伴う特殊事情による上昇の面が大きい。だから、今後も継続的な物価上昇になる証拠はない。従って、金利は低下した」――かなり乱暴な理屈になりますが、結果として債券は一段高となり、金利は一段の低下となった、これがマーケットの反応です。FRBの従来からの物価に対する見方に、マーケットの動きは収斂していったように見えます。

 

 

金利状況を株式市場も反映しました。ナスダック総合指数の上昇率は0.78%とニューヨークダウの0.06%を大きく上回っています。S&P500種指数は、5月7日以来の過去最高値更新となりました。

 

 

ニューヨークダウ採用銘柄の10日の上昇率ランキングでは、1位がドラッグストア・医療ケアサービスのウォルグリーン、2位と3位が薬品会社のメルク、アムジェンでした。薬に関連する企業の株価上昇が目立ちました。

 

 

一方で、下落率ランキングでは、1位がキャタピラー、2位と3位が金融株のゴールドマンとJPモルガンでした。

 

 

金利の低下に伴って、景気敏感株、金利敏感株の動きが相対的に悪くなっていることは、11日の東京株式市場でも参考にされそうです。

 

 

10日には台湾の半導体メーカーTSMCが5月の月次売上高を発表しました。5月の売上高は1123億台湾ドルで、前年同月比19.8%の増加となりました。増加率は、4月の16.0%を上回りました。10日の米国市場でTSMCの株価は0.95%の上昇となりました。

 

 

 

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