「米国5月PMI、過去最高値」
「欧米でサービス業の景況感が急上昇」
「日本のPMIは低下、"6-8月の上昇"織り込めるか」
先週末21日の米国株は小動きでした。21日には、イギリスの金融情報会社マークイット社から、各国の5月のPMI速報値が発表されました。これは、購買担当者を対象とした景気動向に関するアンケート調査の結果を指数化したものです。欧米における強い経済状況が確認されました。
各国のPMIを記載します。まず、米国です。(カッコ内は前月比)
米国5月PMI
製造業 61.5(+1.0)
サービス業 70.1(+5.4)
総合 68.1(+4.6)
特にサービス業が大幅に上昇して総合PMIの伸びを牽引していることがわかります。言わずもがな、ワクチン接種比率の上昇による国民生活平常化の効果です。総合PMIは、過去最高の数字を記録しました。製造業は小幅改善でした。来週発表されるISMの5月景況指数も高い水準になることが予想されます。
次にドイツとユーロ地域のPMIです。
ドイツ5月PMI
製造業 64.0(-2.2)
非製造業 52.8(+2.9)
総合 56.2(+0.4)
ユーロ地域5月PMI
製造業 62.8(-0.1)
非製造業 55.1(+4.6)
総合 56.9(+3.1)
ドイツとユーロ地域では、製造業のPMIが4月と比べて低下する一方で、サービス業が大幅に上昇して、総合PMIが着実に伸びています。ユーロ地域でも、米国と同様にワクチン接種率上昇の効果が本格化しています。
ドイツとユーロ地域では、製造業のPMIが低下しています。欧州の製造業は、自動車・機械産業を通じた中国経済との強い関係性がありますので、来週に発表される中国の5月PMIについては、やや数値が低下する可能性を考えます。
1か月前にこのコーナーで4月PMIを取り上げた時、「ワクチン接種率向上でイギリスのサービス業PMIの伸びが大きい」と書きました。5月もイギリスのPMIは伸びています。
イギリス5月PMI
製造業 66.1(+5.2)
サービス業 61.8(+0.8)
総合 62.0(+1.3)
イギリスはサービス業が高止まりする一方で、製造業の伸びが大きくなっています。
そして、最後に日本です。
日本5月PMI
製造業 53.1(-1.2)
非製造業 45.7(-3.8)
総合 48.1(-2.9)
日本のPMIは上記のように、欧米と比べると、かなり低い水準です。ワクチン接種のペースが欧米地域と比べると低く、かつ足元では緊急事態宣言等が発令されています。コロナ影響からの脱却が遅れているとの観点から、5月のPMIは低下しています。
それが、日本株の動きの鈍さにもつながってきたのでしょう。ドイツとイギリスの主要株価指数は5月にコロナ後の新高値を付けています。
しかし、マーケットは常に「まだ見えていない将来の姿」を予想して動きます。米国でワクチンが余り始めたといった報道等が見られていることを考慮すると、日本におけるワクチン接種は6月以降に急速に進んでいく可能性も十分に考えられるでしょう。
ここまでは、ワクチン接種の遅れが経済回復の鈍さにつながり、それが日本の5月PMIに強く反映されているのが現実です。しかし、日本におけるワクチン接種者の増加による6-8月のPMI改善が考慮できるのならば、それが表面化しないうちから、マーケットは動き始めることもあり得ます。











