「米国小売売上高、4月は前月比横ばい」
「自動車販売好調、しかし、生産は苦戦」
「日経平均1株利益1950円」
先週末14日の米国株は上昇しました。上昇率はニューヨークダウが1.06%、ナスダック総合指数は2.32%でした。
14日には4月の小売売上高が発表されました。3月と比べて横ばいの6199億ドルとなりました。3月は「前月比+10.7%」でしたから、4月の「前月比横ばい」は、消費の勢いが3月と比べて落ちているとの見方もできます。ただ、3月に続いての月間過去最高記録更新ですので、活発な消費状態です。
より詳細に見てみましょう。季節調整をしない4月小売売上高の原数字は6166億ドルです。これは前月比で−2.1%、前年同期比で51.4%の増加です。
4-6月期の企業収益状況を考えた場合、4月月間の収益は前年同期との比較で各企業とも記録的な増収を確保することが確実な状況です。
もちろん、今年4-6月期の業績が前年同期を大幅に上回ることは認識が進んでいます。3月と比べて、どんな業態が強さを維持しているのか、見てみましょう。以下に、業態別の「前月比伸び率」を掲載します。
全体 +0.0%
自動車ディーラー +2.9%
家電 +1.2%
外食店 +3.0%
家具 -0.7%
アパレル -5.1%
スポーツ・趣味・本 -3.6%
デパート -1.9%
無店舗販売 −0.6%
建材・ガーデニング -0.4%
自動車と外食の伸びが特徴です。先週発表された消費者物価指数において、中古車価格の大幅な上昇が注目されました。価格上昇も追い風に、自動車ディーラーの売上高が4月も伸びていることが確認されました。ワクチン接種比率の上昇とともに、お出かけする人が増えて、外食店の売上高も伸びています。
しかし、3月に伸びたアパレル店が早くも息切れしています。今までできなかった外食に対する欲求は強いけれども、衣料品の購入はまだ本格化していないようです。
14日は4月の鉱工業生産指数も発表されました。全体では前月比+0.7%と3月の+2.4%に続いて伸びています。しかし、自動車生産については−4.5%でした。半導体不測の影響が自動車生産指数の低下に反映されています。
自動車生産指数の1月からの推移を見てみましょう。
1月 +0.8%
2月 -9.2%
3月 +3.1%
4月 -4.5%
寒波の影響で2月に大きく落ち込み、3月は戻してけれども、半導体不測の影響で4月は再び低下したことがわかります。
自動車の需要は強いことが小売売上高の状況から確認されていますので、自動車関連企業は今後、生産の拡大に力を入れます。日本電産の関社長の決算説明会における発言では、6月から7月頃には、部品不足が解消されて生産が急速に増加する可能性があるとのことでした。今、思うように回復していない自動車の挽回生産が6月~7月に本格化することを株式市場でどのように消化していくか、興味深いテーマと考えています。
最後に「日経平均の予想PERと1株利益」の時系列情報を掲載します。
4月26日 29126円23銭 21.48倍 1355円
27日 28991円89銭 21.26倍 1363円
28日 29053円97銭 21.25倍 1367円
30日 28812円63銭 20.42倍 1411円
5月6日 29331円37銭 19.30倍 1519円
7日 29357円82銭 19.31倍 1520円
10日 29518円34銭 18.48倍 1597円
11日 28608円59銭 17.77倍 1609円
12日 28147円51銭 16.70倍 1685円
13日 27448円01銭 14.39倍 1907円
14日 28084円47銭 14.40倍 1950円
直近では、日経平均の1株利益は1950円まで上昇しました。14日の決算発表を経て、2000円台に乗せてくる可能性もあります。おそらく、直近では日経平均のPERは14倍前後でしょう。今までの日本株において居心地のよかった水準に戻ったことになります。
この「日経平均のPER」は前期に5兆円規模の利益を計上したソフトバンクグループの利益変動によって、大きく変動します。従って、この「日経平均PER」は日本株の投資価値を計る上では参考程度にとどめた方が無難でしょう。1社の利益見通しによって大きく変動するPERです。日経平均のPERは形成面に流動的要素が多いので、14倍だから割安感が強いとか、下値は限定的とか、決めつけない方が無難と考えています。
あくまでも投資する対象企業にPER面から評価余地があるのかどうか、個別に対応する姿勢が必要と考えています。











