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「FOMC前の長期金利上昇」

「ファナック、"中国以外のアジア"で受注急増」

 

27日の米国株は小動きとなりました。目立ったのは債券価格の下落です。米国10年債利回りは1.622%(+0.052%)に上昇しました。「FOMCの直前における長期金利上昇」が今後のトレンドになるか、今年の注目点です。

 

米国時間28日にFOMCの結果が発表されます。政策変更はないと見られています。しかし、先週にカナダ銀行は金融緩和の規模縮小を発表しました。米国との経済関係が極めて強いカナダが金融緩和縮小路線に舵を切っているのですから、米国の金融政策も、今後、どこかの時点で緩和縮小路線に入ります。

 

米国の経済改善が続くならば、FRBは、市場の混乱をもたらさない形で、金融緩和規模の縮小を進めていかねばなりません。少なくとも今年中は、緩和縮小は現実化しないと見られています。しかし、緩和縮小をするための「準備」は今年中に着手する可能性はあります。

 

その準備は、パウエルFRB議長が「遠い将来には今の金融緩和政策は当然変わっていくだろう」という趣旨のコメントを徐々に市場に浸透させる方法で行うと考えられます。少しずつ、その種の発言をして、マーケットの中に「金融緩和縮小への耐性」を植え付けていくのです。その発言によって、マーケットが揺れることも当然、あり得ます。今後、パウエル記者会見や議会証言を控えた時期に、27日のような長期金利上昇局面が目立ってくるのか、今年の注目点です。

 

 

米国調査会社のコンファレンスボードが27日発表した、4月の消費者信頼感指数は121.7(3月比+12.7)となりました。高い数字です。ワクチン接種と給付金効果で消費者心理が大きく改善しています。

 

ただ、ちょっと気になる点もあります。現状指数が139.6(+29.5)と大幅に上昇する一方で、期待指数は109.8(+1.5)と小幅な上昇にとどまっています。

 

つまり、景気や雇用環境に対する足元の信頼感が急上昇する一方で、先行きについての信頼感はあまり上がらなくなっている。実は、16日に発表されたミシガン大学消費者信頼感指数速報値(4月調査分)でも、以下のように同様な結果となっています。


ミシガン大学消費者信頼感指数速報値 86.5(+1.6)

(現状指数)            97.2(+4.2)

(期待指数)            79.7(横ばい)

 

足元で良好な状態が現実的になった結果、先行きの一段の改善に対するハードルが上昇して、先行きへの期待値がなかなか上がらなくなってきた面があります。

 

 

日本では、企業決算と株価の反応が注目されています。

 

ファナック(6954)が27日、決算発表を行いました。前期の営業利益は、会社側計画を70億円ほど上振れて1125億円(+27%)で着地しました。そして、今年度の営業利益は1484億円(+31%)と発表されました。1株利益の予想値は628円です。

 

1-3月期の受注高は2028億円に膨れ上がりました。受注高の推移を四半期ベースで見ると、好調な状態がよくわかります。(単位 億円)

 

2020年                      2021年

1-3月   4-6月  7-9月  10-12月  1-3月

1265   1084  1265   1705   2028

 

2028億円の受注高のうち、723億円を中国が占めます。10-12月期と比べた受注高を地域別に示してみましょう。(カッコ内は10-12月と比べた変化率)

 

中国        723億円(+20%)

中国以外のアジア  366億円(+55%)

米国        403億円(-2%)

欧州        249億円(+12%)

国内        278億円(+23%)

 

中国受注が全体を牽引する動きが続いていますが、「中国以外のアジア」の大幅な受注増加も目立っています。輸出が牽引する形で、国内の受注も増加してきました。米州については弱い数字となりましたが、米国企業の心理状態を示すソフトデータを踏まえると、4-6月期以降の米国の回復の可能性はかなり高くなっているはずです。

 

中国以外の地域も伸びてきたことで、ファナックの受注動向に対しての期待値は上がっていると考えられます。

 

本日のファナックの株価の反応が気になります。予想PERが40-50倍台の安川電機や日本電産が決算発表後に急落した経緯があります。高めのPERを維持してきたグロース株が決算発表を受けて、売られるケースが目立っているのが現状です。ファナックも、新しい1株利益をベースにした予想PERは40倍超です。「グロース株が決算発表を受けて売られる」の傾向が続くのか、それとも潮目が変わるのか、朝の動きに関心が集まります。

 

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