「中国企業の技術向上→半導体製造装置メーカー下落」
「中国の半導体製造装置用部品や装置メーカーにはメリット?」
7月28日の日本株は下げました。半導体関連株が大幅安となり、市場心理を冷やしました。
中国企業の半導体製造装置開発の進展が先進国(米国、日本、オランダ)の半導体製造装置メーカーのシェアを奪う―――そうした懸念を受けて半導体製造装置メーカーが下げました。
米国メディア『The Information』は27日、オランダの半導体メーカーASMLと直接競合する、中国政府が支援する新企業の登場を報じました。「中国・上海の政府系企業が液浸DUV露光装置(Deep Ultraviolet Lithography Equipment)の量産を開始、今年は5台を生産し、来年は20台に生産を拡大する計画している」との内容が報道されています。
ASMLは最先端の半導体製造装置において独占的シェアを持ちます。そこに中国企業が攻め込んでくるならば、ASMLにとっては悪材料です。米国市場でASMLの株価は5.8%下落しました。
中国企業が露光装置のみならず、様々な半導体製造装置の開発で成果を上げるなら、既存の半導体製造装置メーカーにとっては脅威になります。そんな不安が本日の東京市場に反映されました。半導体製造装置メーカーは、日本の基幹産業の1つなので、株価全体に与える影響が大きいですね。
昨日、中国市場に上場した中国のメモリー半導体最大手CXMTの時価総額80兆円(日本円換算)が話題です。巨大な時価総額の企業は豊富な資金を集めることができます。中国企業のメモリー大増産思惑が世界のメモリー市況悪化につながるとの見方がキオクシア、マイクロン、SKハイニックスの株価に大きな影響を与えています。
「中国の半導体関連企業の動向」は世界の株式市場のキーワードになったようです。
日本の半導体製造装置の中国、韓国向けの輸出状況を以下に再掲します。中国向けが減少して韓国向けが増加しています。
日本の半導体製造装置輸出額(貿易統計)
中国向け
4月 1117億円(-26.3%)
5月 1107億円(-24.9%)
6月 1570億円(-10.2%)
韓国向け
4月 791億円(+81.0%)
5月 705億円(+53.0%)
6月 862億円(+36.1%)
中国向け半導体製造装置の輸出減少は、中国国内における半導体製造装置技術の向上を端的に示しています。
ただ、冷静に考えれば、日本の半導体産業全体の悪材料ではありません。中国向けに「半導体製造装置に使われる部品・装置」等を供給するメーカーにとっては、中国向け売上高が増える期待が発生します。
半導体製造装置向け部品を供給するフェローテック(6890)は本日大幅安ですが、中国企業向けのビジネス増加がメリットにならないのか、調べる価値はあります。決算資料を見ると、中国向け売上高比率は、25年3月期60%、26年3月期56%です。
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