鎌田記者がきょうの株式市場を約10分で解説「きょうカブ!」ポッドキャスト配信中
「TOPIX強い、再び"分散"の傾向」
「不動産株上昇、東京市場の重要なバロメーターに」
12月8日の東京株式市場では、TOPIXの動きが日経平均よりも強くなりました。午後2時35分現在、値上がり銘柄数1223に対して値下がりは345、幅広い銘柄が買われ、値上がり銘柄数の比率が高くなっています。
ナスダック総合指数とNVDAとソフトバンクグループ、この3つの株価が高値を付けたのは10月29日です。その翌日10月30日から本日12月8日までの26日間のうち、TOPIXの動きが日経平均を上回ったのは18日を数えます。
つまりナスダック指数が高値を付けた10月29日以降、東京市場ではTOPIXが日経平均の動きを上回る傾向があります。ソフトバンクグループやアドバンテスト、NVDAへの資金流入が一服し、資金が他銘柄に分散する傾向が読めます。
そして本日2時40分現在のプライム市場における52週高値銘柄は93銘柄です。TOPIXが史上最高値圏にある状況でも52週高値銘柄数はわずか6%、ごく低水準です。高値を抜いた銘柄をどんどん追いかけるのではなく、高値未更新銘柄を出遅れ株として買う、その行動の結果、TOPIXがじわじわと上がっています。
本日、業種別株価指数では不動産業の上昇率が高くなりました。三菱地所は5%上昇して高値更新です。
国内10年債利回りが1.95%を超えるなど金利上昇が鮮明です。不動産業種の企業は有利子負債が多く、金利上昇は支払利息の増加につながります。しかし、業界のリーダーである三菱地所が高値を更新しているのですから、株価は強い。
現時点で株式市場では不動産株を買いと見ています。金利は上昇するけれども資産価格の上昇の方が金利の上昇に勝るので、企業価値は上がっていくとみているのでしょう。
また、貸出利息増加のメリットを満喫している銀行は貸出金をさらに増やして利益獲得に前向きになります。利益が増えるとリスク許容度があがるので、さらに利益を追求しようとするのが産業界です。銀行の貸し出し増加は不動産業の短期的収益をさらに増やすことになります。
それが行き過ぎると、不良債権が増加して経済が大きな転機を迎えます。金利上昇が続けば、いつかは転機を迎えるのですが、その判断材料になるのが不動産株だと考えます。
つまり、「金利上昇が行き過ぎだ」と感じた時、不動産株は急落する可能性が高くなります。不動産株が強いうちは、金利上昇も吸収できるのかな、と感じています。











