鎌田記者がきょうの株式市場を約20分で解説「きょうカブ!」ポッドキャスト配信中
「TOPIXが史上最高値を更新」
「三井金属20%高、27年も28年も銅箔の増産決定」
11月12日の東京株式市場では、TOPIXが史上最高値を更新しました。
日経平均についてはソフトバンクグループ(SBG)の値動きが影響しています。SBGは前日の決算発表の席上、NVDA株式の全株売却を明らかにしました。NVDA株の売却資金をオープンAIの株式取得に充当する戦略です。
世界的な投資会社となったSBGのNVDA株売却は米国市場にも影響を与えました。11日の米国市場で半導体関連株が下げました。その半導体関連株の下落が本日のSBGの株価下落、日経平均の不安定な動きにつながりました。SBGは2000円を超える下げ幅となる場面がありました。この株の2000円安は日経平均を400円押し下げます。
一方で、幅広い銘柄が上昇してTOPIXは史上最高値を更新しました。
個別株への買い意欲は活発です。三井金属が20%高となって史上最高値を更新しました。時価総額は1兆円を超えてきました。
三井金属は11日に決算を発表し、26年3月期の営業利益を従来の460億円に対して780億円に修正しました。AIサーバー向けの電解銅箔等の需要が予想以上に伸びています。本日の株価大幅上昇は、今年度の業績修正のみならず、来年度の27年3月期以降の業績拡大の確度が高まったためと考えます。
三井金属では11日に決算とともに「高周波基板用電解銅箔「VSPTM」の生産体制増強」を発表しています。
この銅箔は「高周波数帯におけるプリント基板の伝送損失低減に大きく寄与する。サーバー、ルーター、スイッチ等の高性能通信インフラ機器に採用されている。足元はAI インフラ関連向けに高グレード品が量産フェーズに移行し、ビッグテック各社での採用が進む。需要が急激に増加し、今後も更なる拡大が期待されます」(会社側説明資料より)という製品です。
同社では11日、60億円を投資し、2027年9月までに1,000t/月体制、2028年9月までに1,200t/月体制へと増強すると発表しました。8月20日の段階では「2026年9月までに45%増の840t/月体制にする」としていましたが、さらに27年も28年も生産量を増加させる方針を明らかにしました。
この銅箔の一段の増産発表によって三井金属の28年3月期や29年3月期の業績拡大の期待値が膨らみ、PERの一段の拡大につながりました。
来年度以降の業績拡大をイメージさせる材料が株価のインパクトになります。PERの上昇している株が多いので、今年度の業績データだけでは今の株価水準を説明しにくい、来年度、再来年度、さらには29年3月期の業績拡大が描けなければ、高いPERの理由を説明できない、そんな市場参加者の心を満たすのが「高付加価値製品の2年後に向けた増産」なのでしょう。











