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鎌田記者がきょうの株式市場を約10分で解説「きょうカブ!」ポッドキャスト配信中


「"米国民1人2000ドル支給"――株高要因に」

「3億3000万人に支給するなら100兆円?」

 

11月10日の日本株は上昇しました。先週土曜日朝6時の日経平均先物価格は100円高でしたが、そこを大きく上回る上昇となりました。

 

トランプ大統領が「全ての米国民に2000ドルを支給する」とSNSに投稿したことが株高要因となりました。1人2000ドル、米国民は3億3000万人ほどいますので、単純に掛け合わせると6600億ドル(約100兆円)です。本当にこの金額を米国民が手にするならば、消費への効果も大きいでしょう。

 

ちなみに米国の8月の小売売上高は7320億ドルです。1か月の小売売上高の9割に当たる金額が支給されるならば、消費効果は大きいですね。ただ、報道では、「高額所得者を除く」とあります。どのくらいの所得者を高額所得者とするのか、現時点ではわかりません。

 

10日の米国市場でもこの内容は材料になるのでしょう。米国債の利回り不動向が注目されます。大統領のSNSによって膨大な国家資金が国民に支給される国ならば、そんな国の発行する国債は保有できないと考える投資家が増える可能性もあります。国債価格が下落して利回りが急上昇するならばマーケットが混乱することもあり得ますね。

 

                ☆

 

9月上半期決算内容を材料視する動きが活発です。今回、7-9月期の決算が発表されているのですが、むしろ来年度(26年12月期とか27年3月期)の業績の参考になる話を重視する傾向があるようです。

 

例えば、決算発表後の2日間で株価が4割近く上昇した日東紡です。かねてデータセンター・AIサーバー向け高機能ガラスの需要拡大が期待されていた企業ですが、決算説明会を経て、来年度以降の一段の業績拡大への期待が高まったようです。

 

日東紡の低膨張性に優れた「Tガラス」は、AIサーバー用高性能半導体のパッケージ材料として使用されています。今回の決算説明会の質疑応答内容における「Tガラス」についての会社側の言及内容を以下に抜粋・補足して記載します。

 

Q:スマートフォンやモバイル機器の需要は増えていないが、薄物Tガラスの需要が増えている背景は?

A:汎用Eガラスが使われていた部分に、高機能なTガラスが使用されている動きがあるため。

 

Q:Tガラスの価格動向や競争環境について?

A:価格動向については、今後も引き続き設備投資を実施するため、お客様にご理解をいただきながら、来年からの値上げ交渉を進めている。お客様や品種によって値上げの時期や幅が異なるため、収益貢献時期は現時点では確定できないが、来年度には繋げていきたい。

競争環境については、台湾の競合他社のスペックインが始まっているが、引き続き現在も供給数量で十分な水準には至っていないと認識している。当社は能力増強を進め、シェアは守っていきたい。

 

Q:Tガラスの能力増強の進捗は?

A:計画通り能力増強を進めており、汎用品の溶融炉からの改造や新しい溶融炉の増設などを行っている。今年度と比較して2026年度には1020%、2027年度には現中期経営計画開始時と比較して2倍の能力となる見通しである。

 

上記の説明を見ると、来年度以降、特殊高機能ガラスの価格が引き上げられ、かつ増産によって売上数量が増える方向性がつかめます。来年度の業績拡大の確度が鮮明に上がったことで、株価の急上昇がもたらされたようです。

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