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「2日の米国株下落」

「米国長期金利、2.52%~2.75%、振幅が大きい」

「ドル円相場は上昇」

「世界的金利低下→日本円上昇→景気悪化連想」

 

 

 

2日の米国株は下げました。下落率はニューヨークダウが1.2%、ナスダック総合指数は0.1%でした。米中関係の緊張が株安材料として意識されました。

 

 

個別株物色の話題としては、海洋掘削請負会社の株価急騰です。海から原油等を掘削する企業の株価大幅高です。トランスオーシャン(RIG)が16%高、ダイヤモンド・ドリリングが9.7%高、ノーブル・コーポレーションが8%高となりました。

 

 

米国10年債利回りは振幅の大きな動きとなりました。取引開始後は2.52%台を付け、直近で最も低い水準を塗り替えました。その後、金融当局関係者の物価上昇警戒認識を受けて、2.75%台まで急上昇しました。

 

 

金利低下が一服したことを受けて、ドル円相場は133円台に上昇しました。

 

 

 

昨日2日の東京株式市場では売りが先行し、日経平均は約400円下げました。最も安い位置では約460円安です。

 

 

ドル安円高・急激な為替変動を受けて、リスクオフ取引が広がり、日本株への売りが膨らんだと考えられます。

 

 

7月半ばまでドル高円安が急速に進む中で、特に日本株が買い進まれた訳ではありません。1ドル139円まで進んだドル高円安が130円に巻き戻したところで、日本経済や日本企業の収益が打撃を受ける訳でもないでしょう。

 

 

日本の国民生活を考えれば、急速な円安進行の一服は、むしろ歓迎される面もあります。

 

 

円高を嫌気するというよりも「急速な為替の変動」がマーケットの不安定な状況を想起させ、リスクオフ取引が広がった――それが2日の日本株安の本質でしょう。

 

 

先週来の円高は、ドルのみならず、ユーロなどの多通貨に対して進んでいます。

 

 

これは、世界的に金利が急低下しているためです。米国の10年債利回りは6月14日のピークである3.48%に対して、2.5%台まで低下しました。ドイツの10年債利回りも6月21日の1.77%をピークとして、直近では0.77%まで低下しています。

 

 

日銀は長期金利をコントロールしています。10年債利回りが0.25%よりも上昇することを許しません。利回りが0.25%を超えてしまうような価格帯における債券売りを全て買ってしまうので、利回りは0.25%が限度です。

 

 

つまり、金利差が為替市場の取引材料となる場合、「世界的に金利が上昇する局面では、日本だけ金利上昇が限定的である。だから相対的に日本の金利が低くなって日本円が売られる」展開になります。半面、「世界的に金利が低下する局面では、日本だけ金利低下は限定的である。だから相対的に日本の金利が高くなって日本円が買われる」との意識が働きます。

 

 

先週来、世界的に金利が急低下する中で、日本の金利低下が限定的なので、相対的に金利が高くなるとして、円が買われました。

 

 

世界的な金利低下局面では、日本株は相対的に弱くなります。それは「円高が進む局面では日本株を売るトレードが膨らむ」との過去の習性も関係してくるのでしょう。ただ、実際の日本経済・企業収益は円高が打撃になるわけではないので、あくまでもイメージの問題と考えます。

 

 

三井物産と三菱商事が昨日の後場取引時間中に4-6月期決算を発表しました。三井物産の純利益は2750億円となり、通期計画に対して約35%の達成率となりました。三菱商事については、年間計画の純利益に対して60%以上の達成率です。

 

 

しかし、三井物産も三菱商事も昨日の株価は下げています。決算内容が嫌気されたというよりも、景気敏感株が売られる流れに抗しきれなかったと見るべきでしょう。

 

 

世界的な金利低下を受けて円高が進む。円高進行を見て、景気悪化を意識する。そういう状態の中では、日本における景気敏感株を売るポジションを短期的に建てたくなる、そんな構図でしょう。

 

 

もちろん、総合商社の企業価値や配当利回りの魅力を感じる投資家は世界に数多くいるとられます。2日の米国市場では、米国金利の上昇やドルの反発が見られましたので、それが景気悪化認識を和らげて、商社株の反発につながるか、1つの注目点でしょう。

 

 

米国10年債利回りがピークを付けたのは6月14日。そして、ナスダック総合指数が52週安値を付けたのは6月16日です。ほぼ同じ時期です。従って、米国金利とナスダック株価には強い連関性があります。

 

 

その連関性を考慮すると、米国金利の低下局面においてはナスダック株式が下げにくい展開も予想されます。米国金利が低下して米国株が底固くなる場面では、結果的に、米国株と比べた日本株のパフォーマンスが相対的に悪化することが考えられます。

 

 

 

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