「12日の米国株は下落」
「金利低下、原油価格大幅安、商品相場軒並み安」
「ドイツの経済見通しが大幅低下」
「東京株式市場では設備投資関連株が大幅安」
「竹内製作所、今年度業績見通し上方修正、欧州向け増加」
「AGC、6月上半期上方修正」
12日の米国株は下げました。下落率は、ニューヨークダウが0.6%、ナスダック総合指数が0.9%でした。
景況悪化への警戒感が強く、株価が下げました。米国10年債利回りは低下しました。一時、0.1%ほど低下して2.9%割れとなりました。
原油価格は8ドルほど下げて95ドル台となりました。大幅安です。原油、金、銀、銅、パラジウム、とうもろこし、大豆、小麦など商品相場が軒並み安です。
ZEWが12日発表した、7月のアナリスト向け景況調査(アナリスト179人対象、7月4日-11日実施)によると、ドイツの景況期待指数は「-53.8」となり、前月比で25.8P低下しました。ドイツ経済が「良くなる」と答えたアナリストの比率は10.2%、「悪くなる」は64.0%でした。
経済見通しが大幅に悪くなったことで、商品相場は軒並み安、債券相場には買いが流れ込んで利回りは低下した構図です。
ただ、ドイツの株価指数は小幅高です。株式市場については、先行きの景気の悪化を考慮した水準で形成されているとの考え方も可能です。
☆
12日の東京株式市場では、日経平均が大幅反落しました。半導体製造装置メーカー、工作機械メーカーなどの設備投資関連株が大きく下げました。
半導体製造装置メーカーのローツェ(6323)の株価大幅下落が、設備投資関連株全般への売り圧迫要因になったと見ています。
ローツェ(6323)の3-5月期(11日発表)
受注高 277億円(前年同期比3倍増)
売上高 216億円(同+50%)
営業利益 50億円(同+76%)
大幅な増収増益にもかかわらず、株価は大幅安となり、4日の安値をほぼ一週間ぶりに更新しました。足元の決算が良い内容となっても、「先行きの景気は今よりも大幅に悪化して、設備投資需要は悪くなる」との警戒感が広がって、機械株などが厳しく下げる展開となりました。
「今が良くても将来が悪い」と言われてしまうと「将来も悪くならない」を証明することが非常に困難になります。「振り返ってみれば、あの場面は悲観に傾きすぎた」こともあり得るのでしょうが、振り返るには時間の経過が必要です。だから、現在進行中の「将来は悪くなる」への反論が難しいのです。
「株価を直視するならば、将来の経済はきっと悪くなる」と考える経営者が増えると、その経営者は投資を抑制させる道を選び、本当に景気が悪くなってしまいます。
空気圧機器の世界的メーカーSMC(6273)も大幅安となって、6月24日の安値更新です。プリント基板に電子部品を装着させる機器(チップマウンター)の世界的メーカーFUJI(6134)も大幅安、年初来安値更新です。工作機械株も軒並み下げました。
11日に工作機械工業会から発表された6月の工作機械受注高速報値は1546億円(前年同月比+17%、前月比+0.9%)となりました。3か月のデータを以下に示します。
工作機械受注高
4月 1549億円(+25.0%)
5月 1533億円(+23.7%)
6月 1546億円(+17.1%)
工作機械受注高は歴史的な高水準にあります。歴史的高水準の実績にもかかわらず、工作機械株が急落する光景を見ると、先行きの悪化を恐れている投資家がいかに多いか、の認識となります。
株価は、今後の業績面において相当の悪化を織り込もうとしています。
☆
昨日12日には、建設機械メーカーの竹内製作所(6432)が3-5月期決算を発表しました。売上高構成の大部分を欧米地域における売上高が占める企業です。上方修正が発表されました。
竹内製作所(6432)の予想営業利益
8月上半期 80億円(従来計画比+18億円)
2月通期 161億円(同+34億円)
上半期は欧州の売上高が予想を上回る見通しです。通期では部品購入費の増加が見込まれますが、円安効果でカバーし、上方修正されました。6月以降の前提ドル円レートは128円(従来117円)に変わりました。
☆
AGC(5201)は12日、6月上半期の営業利益を従来の950億円に対して1150億円に上方修正しました。化学品やガラスの値上げ効果が寄与します。
想定以上に利益が増えることは、当然、好材料になります。











