「15日の米国株は大幅高」
「原油価格の大幅安が続く」
「ZEW調査、ドイツの経済見通しが歴史的低下」
「ZEW調査、株価見通しの悪化は限定的」
「ドイツ株、一時2.5%下げる、しかし終値は前日比でほぼ変わらず」
「3月NY連銀景況指数はマイナス転換、しかし、6カ月後は改善見通し」
15日の米国株は上昇しました。上昇率は、ニューヨークダウが1.8%、ナスダック総合指数が2.9%でした。
原油価格が大幅安です。93ドル台まで下げました。7日に130ドル超まで上昇した後、1週間余りで、下落率は約28%に達しています。原油価格の大幅安が、インフレ動向に対する警戒感を緩和させて、株価が上昇する構図です。
1月末の原油価格は88ドル台でした。2月の中旬に95ドル台となり、2月24日に100ドル乗せ、その後130ドル台まで駆け上がり、昨日は93ドル台まで下げました。原油価格を見ると、ほぼ「戦前」の水準まで戻ったとも言えます。
一方で、小麦先物価格は、1月末の780セントが3月7日に1247セントまで上昇しました。その後、下げに転じ、昨日の米国時間の安値は1077セント、終値は1161セントでした。原油と比べると、小麦先物価格の下落は、そこまで大きくはありません。戦禍の商品相場への影響については、引き続き注意が必要な状況でしょう。
ドイツの民間調査会社ZEW(欧州経済センター)は15日、3月の景況調査を発表しました。アナリスト162人を対象とした調査で、3月7日~14日の間にアンケートを回収しています。ロシアのウクライナ侵攻の影響が反映された調査結果となります。
主要指数の「ドイツの先行きの景況指数」は「-39.3」となりました。2月の「+54.3」と比べると、93.6Pの大幅低下です。
ドイツの先行き景気が「良くなる」と答えたアナリストの数が減少し、「悪くなる」と答えた比率が急上昇しました。以下に記載します。(カッコ内は前月比)
良くなる 19.6%(-45.4)
変わらない 21.5%(-2.8)
悪くなる 58.9%(+48.2)
「ユーロ地域のインフレ率」についてのアンケート結果を以下に示します。
上昇する 76.5%(+58.4)
変わらない 16.5%(-12.2)
低下する 7.0%(-46.2)
インフレ見通しが急上昇しています。インフレ見通しが急上昇する中で、景気見通しが極端に悪化する構図です。
一方で、「短期金利の見通し」は以下の通りです。
上昇する 47.8(-3.1)
変わらない 51.6(+3.1)
低下する 0.6(不変)
若干ながら、短期金利見通しについては、上昇するとの見方が減っています。景気悪化で政策金利を上げにくくなったとの見方もあるようです。
最後にドイツの主要株価指数DAX指数に対する見方を示します。
上昇する 48.3%(-5.5)
変わらない 24.8%(-2.4)
下落する 26.9%(+7.9)
株価について、下落するとの比率が上昇しています。しかし、景気見通しの大幅な変化と比べると、株価において下落すると答えたアナリストの増加は限定的と言えます。現在、起こった景気見通しの下方修正を株価は機敏に織り込んでいくため、既に株価水準は下がっている、だから、今後の株価は上がる、と見ているアナリストが多く存在することがわかります。「上昇する」との回答(48.3%)は「下落する」(26.9%)よりも、20%P以上、多いのです。
15日のDAX指数は、前日比で2.5%ほど下落した後、終値は、前日とほぼ変わらない水準で引けました。経済の極端な悪化見通しを示すデータを確認して、下げた場面で株を購入する投資家が存在しています。
15日にニューヨーク連銀が発表した、3月の製造業景況指数は「-11.8」となりました。2月の「+3.1」に対してマイナスに転じました。原材料価格上昇の影響が、足元の受注や出荷にマイナスの影響を与えていることが示されています。
しかし、「先行き(6カ月先)指数」については「+36.6」と2月の「+28.2」を上回りました。6カ月先の製造業の景況は、良くなっていることを示します。
15日の米国株の大幅高については、「極端な景気悪化見通しにも関わらず、ドイツ株がさほど下がらなかった」、「米国製造業の景況動向に対してウクライナ情勢の影響は長期化しない」――以上の2点が奏功したと考えます。











