「25日金曜日の欧米株は大幅上昇」
「欧州金融株は上昇」
「ロッキードマーチンは大幅高で52週高値更新、軍需関連株の強さは何を示しているのか?」
「小麦先物価格が大幅安」
「米国住宅建設株が上昇」
「ロシアの大手銀行、SWIFTから排除」
「"ゼロではない可能性"をマーケットは意識するか」
先週末25日金曜日の日経平均は約2%の上昇となりました。そして、欧米株も、大きく上昇しました。以下に記載します。
イギリスFTSE +3.9%
ドイツDAX +3.6%
フランスCAC +3.5%
欧州株は、寄付きの動きは鈍かったのですが、だんだんと上昇幅を広げる展開となりました。日中足は右肩上がりです。焦点の金融株は上昇しています。24日に10%の下落率となったドイツ銀行、同じく12%の下落率となったフランスのソシエテ ジェネラル等の株価が4%-5%、上昇しています。
米国では、ニューヨークダウが2.5%、ナスダック総合指数が1.6%の上昇率となりました。ニューヨークダウ、ナスダック総合指数とも、寄付きの動きは鈍かったのですが、欧州株と同様に、徐々に上昇幅を広げる展開となりました。
ロシアのウクライナへ武力侵攻が現実化しました。しかし、先行きの出来事を織り込む習性のあるマーケットは、早くも停戦や戦後を意識して、その結果、大幅高になっているように見えます。
米国の原油先物取引では、原油価格は90ドル台前半まで下げる場面がありました。欧州の天然ガス価格は急落しました。
シカゴ先物市場の穀物価格を見てみましょう。小麦の期近3月物は、前日比83セント安の1ブッシェル8ドル43セントとなりました。トウモロコシは35.5セント安の6ドル59セント、大豆は71セント安の15ドル90セント台となりました。いずれも大幅安です。
商品先物相場の価格下落を見ると、25日の時点においては、ロシアやウクライナからのエネルギーや食物の供給面に対する不安がやや後退していることがわかります。
戦争状態が長引くと、ロシアとウクライナからのエネルギー・穀物供給問題が長引くという観点から、商品相場は上昇しやすくなります。逆に、戦闘状態の終了が見えれば、商品相場は下落しやすくなります。当面、商品相場は、戦争状態の期間を計る、重要なバロメータとして意識されます。
25日の米国金利先物市場では、FFレートの予想値はほとんど変化していません。米国の金融政策については、従来の金利引き締め方向に大きな変化が出るとは考えられていません。従って、3月のFOMCにおけるマーケットの見方は現段階で変化していないと考えられます。
しかし、米国株では、25日に住宅関連株の大幅上昇が目立ちました。レナ―やトールブラザーズなどの住宅建設株が、3%-5%台の上昇率となっています。ロシアの武力侵攻を受けて、米国長期金利は上昇しにくい状態になったとの視点が、住宅関連株の上昇につながっていると考えています。
ウクライナにおける戦闘状態が長期化するとの懸念を示す動きもあります。軍需関連株の代表であるロッキードマーチン(LMT)の株価は13.78ドル高の409.49ドルで引けました。3.4%の上昇率となり、52週の高値を更新しています。この株が大幅高となって52週の高値を更新している事実を重視するならば、戦闘状態の長期化、戦場地域の拡大と言った懸念事項をマーケットは十分に意識していることになります。
上記のマーケットの動きは、あくまで、25日段階の市場心理を示していると考えるのが無難でしょう。マーケットが、現実社会で起こることを常に正確に予想して、動いているとは限りません。市場参加者が予想し得ない事態が、今後のマーケットを揺るがすことは十分に想定されます。
先週の米国株式市場が引けた後、日本時間28日月曜日早朝までの間にも、様々な事実が明らかになっています。
SWIFT(国際銀行間通信協会)からロシアが排除することが合意されました。ロシア中央銀行への制裁によって、ロシアの外貨準備高を使えなくする策なども報道されています。
ロシア関連のビジネス、世界経済。企業活動に与える影響はこれから顕在化してきます。今後のロシア関連ビジネスの不良債権発生動向、企業業績動向に与える影響等も意識することになります。引き続き、欧州の金融株の動向には、高い関心が注がれます。
また、ウクライナに対する欧米からの武器供与の報道も目立っています。欧米からの武器供与は、戦闘状態の長期化につながります。また、武器を供与している国家に対して、ロシアが直接的な敵国としてみなす動きに入っていく可能性につながります。敵国の範囲拡大が戦闘地域の拡大につながる可能性もあります。
上記の文章には「可能性」という単語が含まれます。今後、「様々な可能性」をマーケットがどの程度、気にかけて消化するのか、まさに1日毎に変わることも考えられます。
「可能性はゼロではない」は、極めてやっかいな言葉です。ロシアの姿勢に関して「核兵器」に関連する報道も見られています。「ロシアと欧米諸国の間への戦闘地域の拡大」や「核兵器使用」といった可能性に対して「ゼロではない」との考え方をマーケットが意識する必要性があるのかどうか、重要な要素でしょう。











