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「ドル高円安、116円台」

「ISM製造業12月調査、サプライチェーン改善、価格高騰の一服を示すデータが顕在化」

「景気敏感株が上昇、金融株も上昇」

「NYダウ高い、ナスダック総合指数は安い」

「米国10年債利回り、1.68%まで上昇」

 

 

 

4日の米国株は、ニューヨークダウが上昇する一方で、ナスダック総合指数は下落しました。ニューヨークダウの上昇率は約0.5%、ナスダック総合指数の下落率は1.3%でした。小型株の値動きを示すラッセル2000は、上昇率が1.1%となりました。

 

 

米国10年債利回りは、一時1.68%台まで上昇しました。11月24日以来の高水準です。11月24日は感謝祭の直前日、つまり「オミクロン前」の水準です。オミクロンへの警戒感から、11月26日の10年債利回りは、1.47%台まで急落した経緯があります。10年債利回りは「オミクロン前」の水準まで戻ったことになります。

 

 

ドル円相場は、一時116円35銭まで上昇しました。

 

 

ニューヨークダウ採用銘柄で上昇率トップはキャタピラーです。2位以下は、JPモルガン、アメリカン・エクスプレス、ゴールドマンサックス、ボーイングと続きます。景気敏感株、金利上昇好感株等の動きが相対的に強くなっています。

 

 

一方で、グロース株は総じて下げました。MAGFAT(マイクロソフト、アップル、グーグル、フェイスブック、アマゾン、テスラ)6銘柄は全て、下げました。金利上昇を受けてバリュー株が強く、グロース株が弱くなる動きでした。

 

 

米国時間5日に、12月開催のFOMC議事録が公開されます。利上げ開始時期やQT(量的金融引き締め=FRBの総資産縮小)に関する議論がどの程度、行われているのか、注目されています。場合によっては、長期金利の急上昇をもたらす可能性も考慮され、それが4日のグロース株下落につながったようです。

 

 

 

4日には、ISMから12月の製造業景況指数が発表されました。主要指数の「PMI」は前月比2.4%P低下の58.7となりました。主要指数の低下は、一般的には株価の悪材料です。しかし、株式市場では景気敏感株・金利敏感株が上昇しています。つまり、株式市場はISM製造業景況指数の2.4%P低下を嫌気していません。

 

 

むしろ、「Supplier Deliveries(供給配達=入荷遅延と訳されることが多い)」、「支払価格」の指数が低下したことを好感しました。

 

 

「Supplier Deliveries」は64.9となり、11月の72.2に対して、7.3%Pの大幅な低下となりました。「供給配達の時間が長くなっている」と見る企業の比率が34.7%と、11月の48.2%よりも低下しました。重要なデータなので、以下に時系列で示しましょう。

 

 

入荷までの時間は?(回答、%)

               遅い  同じ   早い

12月   34.7   60.5        4.8

11月   48.2     48.1        3.7

10月       52.5      46.1        1.4

 

 

サプライチェーンの回復が伺われるデータです。サプライチェーンの改善と合わせ、高騰した価格も落ち着いてきたようです。「価格」項目の指数も以下に示します。

 

支払価格の動向は?(回答、%)

     高い   同じ   安い

12月  47.4     41.6       11.0

11月  67.9     29.0        3.1

10月  72.3     26.7      1.0

 

 

価格が上昇していると答える企業の比率が低下してきています。12月のISM製造業調査の結果、サプライチェーンの混乱や価格高騰の状況が一服してきたとのデータが明らかになりました。この結果を受けて、景気敏感株が買われたマーケットの動きは注視すべきでしょう。

 

 

最後に、ISM資料に掲載されている企業コメントを抜粋して、以下に記載します。サプライチェーン混乱の変化を指摘する声が聞こえてきます。しかし、「まだまだ足りない」という声も多いということもわかります。

 

 

 

「化学品のサプライチェーンは非常にゆっくりと充たされている。まだ満杯ではないが、原料の調達は容易になっている」(化学)

 

 

「旺盛な需要が続き、生産設備は材料の数だけ自動車を生産している。しかし、世界的な半導体不足で生産能力は制限されている」(輸送用機器)

 

 

「労働は依然として逼迫し、離職が続いている。サプライチェーンの問題は、顧客の注文削減を引き起こしている。トラック不足を受け、従業員は長時間労働と毎日の供給制約への対応で疲労困憊している」(食品・飲料)

 

 

「値上げ幅は縮小傾向にある。リードタイムは徐々に短縮され、在庫は増加している。」(金属加工)

 

 

「鉄鋼のコストは少し下がってきている。鉄鋼価格は少し緩和されたが、まだ非常に高い水準にある。サプライヤーのパフォーマンスは全体的に向上している。納期も改善されている」(機械)

 

 

「10-12月期に入り、サプライチェーンの中断が劇的に増加している。多くのサプライヤーが2022年1月、2月以降まで製品の納入ができない」(雑貨製造)

 

 

「非常に堅調な受注により受注残は増加。プラスチック原料の不足が受注に影響している」(プラスチック・ゴム)

 

 

 

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