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競馬が好きだ!

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GIの実況をした訳でもないのに、妙に日曜日の夜に生気を抜かれたようにぐだーっとしていた、こんばんは大関です。始まりは今週の水曜日。ふとtwitterを見ていた時のこと。

「土曜新潟1R、直線1000mの2歳未勝利は想定14頭、うち11頭がミルファーム所有馬」。

いや、ミルファーム所有馬が沢山出てくる千直の2歳未勝利は例年8月に入ってからでは?と思ってJRAのホームページを見ると、確かに夏開催初日、新潟1Rが2歳未勝利(直線1000m)。実況は......。

あ、俺だ。

.........。

祝日の木曜日、週末の出走馬が確定すると土曜新潟1Rは16頭立てになり、うち12頭がミルファーム。同一の馬主による1レースあたりの出走頭数で、歴代最高となりました。いや、大阪時代に実況した2013年ひまわり賞のように八ツ割帽子が出る可能性はないのだから。まだ。と強気になってみました。

枠順が確定する金曜日。いざ実況に備えて塗り絵を始めると赤の色鉛筆1本だけで、どんどん服色が塗れていってしまう。出来上がった塗り絵は事実をよく教えてくれました↓



そして世間からの注目度がどんどんと?高まっている事は否が応でも入ってくる。どうしたものか。過去にあんなに「バズった」つぶやきした記憶?無いですよ!

迎えた当日。いざ本馬場入場で1頭ずつ紹介していくと、ターフビジョンに見えるのは次々同じ勝負服。いざ馬名を覚えようとすると、その馬たちが1000m先で、双眼鏡越しに見ても豆粒のようなサイズで輪乗りをしているのです。



(1R馬場入場直前、セット完了させた実況席)

えーと...あれは青の染め分け?黒の染め分け?毛色もパッと見だと同じに見えてくる。うーん、パッと見で判別がつきにくい。本当にどうしたものか。そうこうしているうちに、発走時刻は迫ってきてもうGIのスタート前並みの緊張感。

ファンファーレが鳴ってからはもう無我夢中。記憶は全ては定着しきっていないまま。もう勝ち馬さえ間違えなければ良いや、という心境だったのですが、1頭完全に先行して押し切る馬がいて、差し馬勢が封じられ前々にいた組での決着、という展開に救われた結果があの実況でした。レース後は知り合いの記者の方から「実況した感想を...」と求められたので、素直に、感じたことを話させて頂きました。

馬名が出てきたのが16頭中の9頭。ちなみに、このミルファームが大挙出走した直線1000mの2歳未勝利、2年ぶり2度目の実況でした。その時には18頭出ていてうち9頭がミルファーム所有馬、名前が出ていたのが13頭。ゴール前は3頭の競り合いから、僅かに山田敬士騎手が乗る桃色の染分帽・クロムウェルが抜け出して勝利、というレースでした。ああ、そういえばあの時はゴール寸前まで内めから伸びてきていたミルファームではない馬を捉えられてなかったんだなぁ。

.........。18分の13が、2年後には16分の9だった。これが現実。18頭立てだろうと直線1000mで全馬の名前をきっちり言える実況アナはいます。

翌日は4年連続4回目のアイビスサマーダッシュ実況。毎年このレースのファンファーレの後には大歓声と拍手に新潟競馬場が包まれて発走を迎えるのですが、残念ながら無観客の今年はファンファーレのあとも静かなまま。夏の開催、開幕週に行われる重賞。多くの足を運ぶファンの方々にとって、このレースは特別な意味を持っているものという意識は、どうしても身についていました。

そしてレース。9番枠(あっ、ピュアエールと同じ...)から外にいたライオンボスのハナを叩いて逃げたジョーカナチャンが外ラチ沿いを確保し、ライオンボスの猛追をクビ差抑えて重賞初挑戦初制覇。結果的には所謂先行決着でした。そして最後に差し込んできたのが、前の日に正直覚えるのに難儀していたミルファームの勝負服のビリーバー。ゴール前まで名前が出てきていませんでした。たまたまの一致だったのか呪縛だったのか。いずれにしても、直線1000mの実況を通して見抜かれていた訳です。土曜も日曜も。



(アイビスサマーダッシュ塗り絵=使用後)

しかし日曜に中継が終わった後は不思議なくらい心が穏やか、スッキリしていまして。無事に終わった、良かった!という感情だけでした。あれは20cmどころで済んでいない...という状況だったはずなのに。

「実況お疲れ様でした」という声を実況の後、実際にも、ネット上でも、沢山頂きました。それは大変ありがたい事ですし、いくら感謝しても足りません。けれど、あの実況が「お客様にとってご満足頂ける、良質な価値を持ったものか」はまた別の話です。そこを見抜かれていた、というのも大変ありがたい事です。そしてそれを決めるのは、私ではなく、お聴き頂いているお客様方です。当たり前の事なのですけど、今回あらためてそれを深く認識できる、素晴らしい機会を貰いました。おかげで見えたのです。何かが。

いやあ、今年も濃い4年連続の夏の新潟開幕週でした。今まで一番ためになったアイビスサマーダッシュの週、と思えるくらい。現在地も見えたし、あるべき方向性も見えた(ような気がする)という意味でも、今までで一番濃かったんじゃないかと思うくらいです。早速また動いて行かねば。よし。

さて本題。今日の「競馬が好きだ!」は地方競馬の話題を中心に。水曜に大井競馬場で行われる好メンバー集結の重賞、マイルグランプリの話題を中心にお送りします。お楽しみに!

最後は新潟駅万代口。久しぶりに来てみたらだいぶ工事が進んでいたし、この光景もあとどれくらい見られるでしょうか。

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