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中央競馬実況中継

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こんにちは、山本直です。


競馬界にとって大きな1週間が終わったような、そんな気がしているのは私だけでしょうか。


5日の放送予定で小塚アナが触れたように、藤田菜七子騎手が3月3日の川崎競馬でデビューしました。
先週のこのブログを書く少し前に、共同会見の司会進行を担当することになりました。
振り返ってみると、中央・地方をとってみてもおそらく史上初であろうことばかりでした。
最終的に63社、137名の報道陣が川崎競馬場に詰めかけました。
これだけの報道陣が集まることがどれほど珍しいことなのか、皆さんも「130名の報道陣」で検索いただくといろいろとお分かりになると思います。


最終レース終了後の共同記者会見。舩山アナがtwitterで写真を投稿していましたのでご紹介しましょう。



私自身が記者会見の進行をするのは初めてでしたから、よくある共同記者会見との比較をすることはできません。
しかし、参加していたメディアの皆さん全体に温かな空気があったことは事実だと思います。
ただ、その温かな空気を作ったのは当日の藤田菜七子騎手のプレーによるものだったこともまた事実だと思います。
会見中、時に答えを迷うところも見受けられましたが、それでも頭の中で言葉をまとめ、目の前のカメラを見据えながらはっきりと答える姿は堂々としたものでした。
(緊張していたワタクシが恥ずかしいばかり。。。)
会見の前に代表質問を全て決め、用意した答えを述べる会見もあるようですが、
今回の会見では、私からの代表質問も、個別で受けた質問も全て"アドリブ"でした。
多数のフラッシュで頭が真っ白になりそうなものですが、さすが大物です!
(そう比べると私は真っ白だったよう気も。。。ああっ)


ちょっと長くなってしまいましたので、3日のプレーについては13日(日)放送の新・アナライズドで振り返ります!


そして、5日の中山競馬2レースでJRA初騎乗。ここでは、実況アナウンサーとしての回顧をします。


まず、コンビを組んだネイチャーポイントのこれまでをおさらいしておきます。
・初戦(東京)...出遅れて9着
・2戦目(福島)...出遅れるもメンバー最速の上がりタイムを記録して5着
・3戦目(中山)...先行はできたものの一杯になり10着
調教で動いていたようで、休養の間に大きく成長している可能性は考えられましたが、
先行すると伸びない、出遅れると伸びるという印象でした。


本馬場入場の後、発走地点へ向かうところで、我々は騎手の帽子・勝負服を見て馬の名前が出てくるように覚えます。
その時、芝・ダートの切れ目をまたぐネイチャーポイントの背中で、菜七子騎手が騎乗姿勢のトレーニングをする姿が見受けられました。
他の騎手のそれと比べて、極端に低い、馬の近くに身体を寄せる姿勢のように見えたのが気になりました。


川崎の6戦で出遅れはなく、根本調教師からも「スタートはうまいんだ」という話を聞いていました。
中山のダート1200mは芝からダートへ向かって斜めにスタートする関係で、実況席から正確にどの馬のスタートが速かったかを見切るのは困難です。
それでも、ネイチャーポイントが1~9番の間で最も速いスタートを切ったことは、実況席からも確認できました。
しかし、外枠の馬たちのほうが速いスタートを決めていて、逃げ、先行の位置を占めていきました。
3番手までの位置が決まった、そのインに入るかな、というところで最内のフジシャイアンがそこへ入り、一瞬手綱を引きました。
その時の引く挙動で前とは差ができましたが、ちょっと窮屈なシーンでも流れはスムーズだったように思いました。


4コーナーから直線に入って250mほどのところで、私が触れたのは前の4頭。
ネイチャーポイントの姿も目には入りましたが、向こう正面の位置関係からだいぶ差が開いていたことで"これは厳しいか"と思い、名前は挙げませんでした。
逃げたセイユウボーイの粘りが目立ち、圧倒的人気のペニーウェディングが詰め寄るものの、一気に突き抜ける、大差をつけるような動きではなく、
3番手争いに目をやると、内にいたはずのネイチャーポイントと同枠(同じ帽子)のアラマサバドが伸びてきていました。
脚色は明らかにネイチャーポイントの方が上。"菜七子人気"で集めた3番人気以上の着順が見えてきました。
このタイミングでペニーウェディングが抜け出して、ネイチャーポイントが猛追。その勢いがすごかった。
本当であれば「ペニーウェディングが抜け出した!ネイチャーポイント、藤田菜七子が迫ってくるが、ペニーウェディングだ!ゴールイン!」で終わらせられればよかったのですが、
すいません、ネイチャーポイントのあまりの勢いで、ゴールまでの残り時間を2秒ほど見誤りました。。。
某局の朝の番組で、私の実況をテロップ(字幕)に起こして放映されていたのですが、恥ずかしくてちょっと目を背けてしまいました。おおう。


場内ではゴールまでの数秒、高いトーンの歓声とは違う、低く突き上げるようなどよめきが起きていました。
放送でお聞きいただけたかもしれませんが、ゴールを過ぎてそのどよめきが拍手に変わりました。本当に驚きました。
その後は、ターフビジョンのスロー映像を見ながら言葉を並べるのですが、
「追う姿勢が低く、馬体に対して極端に前へと出している」ということに、そこで初めて気づきました。
返し馬でトレーニングしていた姿勢が、そのゴール前の挙動を指しているのか、素人の私にはわからないのですが。。。


木曜日の記者会見、土曜日の実況と続いたことでありがたいことに、被写体ではない私のほうまでいろいろな声をいただきました。本当にありがとうございます。
賛否を問わず、反応があって、初めて考えることもあります。そういった面で、今回のことは、本来関係のないはずの私にとっても大きな意味がありました。


JRAに16年ぶりの女性騎手が誕生したことで、もっと増えてほしい、といった声を挙げる人が活字でもネットでも多く見られました。私もそう思います。
ただ、それ以上に、アスリートである騎手の能力、良さを測る尺度が増えることを願ってやみません。
藤田菜七子騎手には高いスタートセンス、「当たりが柔らかい」と評されるしなやかなストローク。
他の騎手では動かなかった馬が動く可能性がそこにあるという声があります。
リーディングの3要素(勝ち数、勝率、賞金額)に現れない部分で、いろんな尺度が増えるといいですねぇ。
何か馬券に結びつかないかな(ふっふっふっ)


では、また来週!

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