ここ数日冷たい風が吹いた関西地方。時折海に近い平野部でも雪が舞うような寒さだったが、今朝の栗東トレーニングセンターの気温は4度。少し風は冷たいもののまずまずの日和となった。
一昨年のダービー馬と昨年の最優秀牝馬、共に3歳で凱旋門賞に挑戦した2頭の初対決に注目が集まる京都記念。残念ながらハープスターの関係者には都合によりインタビューはかなわなかったが、キズナを管理する佐々木調教師は饒舌に久々にレースに復帰する愛馬について語ってくれた。
昨年5月の天皇賞で骨折し手術を経て長期の休養を余儀なくされたキズナは2ヶ月間の厩舎での調整を経ていよいよレースに復帰。午前8時前、待ちかねた多くの報道関係者を前に悠然と馬場に入り、坂路を軽く登った後、馬場整備が終わったばかりのウッドチップコースを軽快に駆け抜けた。
調教後の関係者への共同インタビューの内容は以下のとおり。
●キズナ(佐々木晶三調教師)
◎久々のレースに臨むキズナですが、今のお気持ちはいかがですか?
やっと戻ってこれたな、という感じですね。
◎9ヶ月の休養は長かったでしょうか?短かったでしょうか?
やはり短いですね。その間に僕には孫が生まれて・・・。関係ないですね(笑)。
◎お孫さんの成長も楽しみかと思いますが、キズナの成長はどうでしょう?
また一回り大きくなっているんですよね。だからまたパワーがついた印象ですね。
◎去年の12月12日に栗東に帰って来たそうですが、その時にキズナを見た印象は?
ああ大きくなっているなあっていうのと、元気で帰って来てくれてありがとうという感じでしたね。
◎大きくなったというのは成長分ということでしょうか?
成長分だと思いますよ。無駄な肉もついてませんしね。どこが太いということはなくて大きくなってますからね。
◎昨年の大阪杯の時に「完成したんじゃないか?」とおっしゃってましたが、それからまた成長があったわけですね?
そうですね。こんな馬を管理するのは初めてですね。(5歳になって)まだ成長しているという馬はね。
◎厩舎に戻ってからその後はどうでしょうか?
最初の1ヶ月は骨折した箇所の強化と筋や筋肉も緩んでいると思いましたので、そのあたりを強化していくのを重点にしまして、残りの1ヶ月は競馬モードに持って行って息も作らなければということで、そうした段取りで青写真を作ったのですが、珍しく青写真通り来ましたね。順調過ぎるぐらい順調に来ました。
◎先々週も武豊騎手が騎乗して調整されましたが。
多分、(先々週)豊騎手が乗ってくれた時はまだ太いと思っていんです。太ければ3週続けて(武豊騎手に)乗ってもらおうと思っていたのですが、その時に「息はできてます」と言うので(その後は)こちら(のスタっフで)調整しようと思っていました。それが(武騎手が)乗りたいと言うので僕も(説明など)喋らなくていいから(今週も)乗せたんですけどね。
◎今朝はスタッフが乗って坂路でそして武騎手に乗り変わってウッドチップコースでの調整でした。戻ってからだいぶ長い間武騎手とお話されていましたが。何を話されてましたか?
秘密!(笑)。ま、とりあえず体調はどうかということを訊いたんですが「ものすごくいい」ということで。「さすがに休み明けという感触だ」ということですけど、こればかりは実戦からかなり遠ざかってますから仕方ないので。その中でもかなりの手応えを感じてくれていたようなので合格かなと思います。
◎その後、厩舎に帰ってからの馬の状況はどうご覧になりましたか?
いいですね。どこも苦しい所がなくて、いい時の状態だと思います。ここまで何の不安もなく来ました。
◎今週の京都競馬場は凄いお客様になると思います。
休んでいる間も沢山の皆さんから暖かい言葉を頂きました。(レースにも)無事に帰って来れると思っていますが、無事に帰ってくるだけじゃ全くつまらないので。面白い競馬ができるという体調まで持って来れたと思いますのでね。世界に通用するハープスターも出ていますのでね。その他にも上がり馬が沢山出てきますので、跳ね飛ばされないように調整したつもりですが。
◎ハープスターと2強対決のような報道もありますが。
それは皆さんが決めることですからね。出てくる馬はみんなライバルなので気は抜けないですね。
◎最後にファンの皆さんに一言お願いします。
長いことお待たせいたしました。何とか今回復帰できます。復帰するだけでは納得して頂けないと思います。多分面白い競馬が出来ると思いますので是非応援してください。
(取材:佐藤泉)

