4月19日(日)に中山競馬場で行われる第86回皐月賞(GI)に出走予定のパントルナイーフ(牡3、美浦・木村哲也厩舎)について、15日の共同会見での木村哲也調教師のコメントは以下の通り。
「(前走の東京スポーツ杯2歳Sを振り返って)スタートからリズムよく行っていて、最後、直線もしっかり走りきってくれて、いい内容だったと思いますし満足しています。(イクイノックスのタイムを上回ったことについて聞かれて)イクイノックスのタイムを上回っていたのならすごいのではないですか。相手関係とか馬場状態とか、いろいろあるので、僕はあまり興味ないというか。それぞれのレースで、イクイノックスも頑張ってくれたし、パントルナイーフも頑張ってくれたし、と思っています。
東京スポーツ杯2歳Sで勝たせてもらった後、トラブルがあったわけではないのですが、少しオーバーホールをして、弥生賞ディープインパクト記念に向けて調教を積み重ねていました。1週前の日曜日が終わってから、外傷性ではなく、疲労が溜まっていたということだと解釈してるのですが、若干、コンディションに変化が生じていました。当該週の追い切りが終わった後、ちょっと(左後肢の)腫れが大きくなったので、大事をとって、弥生賞ディープインパクト記念は自重させていただきました。極力、投薬はしないようにしまして、割と自然な力で回復してくれまして、レースを回避したことは残念だったのですが、トラブル自体はそれほど大きな問題じゃないと捉えています。牧場で一旦管理してもらった後、1ヶ月前に美浦の厩舎へ改めて連れてきて、管理して、レースに備えている最中です。
(間隔が空いたことによる"怪我の功名"はあったか、と聞かれて)怪我の功名という部分で言えば、まだ馬が若いので、人間のお子さんと一緒でまだ馬が若いので、小さい時に風邪を引くたびに強くなっていくんですよね。風邪を引けば引くほど、免疫がついていくというか、そういう感じなので、レースをひとつ使えなかったということは、確かに残念なのですが、今後の彼のキャリアの中で、当時の、ちょっと体がバテちゃったというか、実際、熱発もしたのですが、そういう状況になったということは、その週のレースは使えませんでしたが、一段免疫がついて、体力がつくというか、そういう下地がついたという証左にもなります。怪我の功名という部分で言えばそう、自分の中ではいつも考えていることではあります。その後の回復、熱発の治りも早かったし、脚は確かに腫れたのですが、痛みの回復も全然早かったので、尾は引かなかったと捉えています。
今週(の追い切り)に関しては、今週末にレースを控えていますし、久しぶりの競馬にもなるので、実戦を想定して、しっかり折り合いがつくとか、他の馬たちと一緒にゴールまで頑張ってくれるかとか、本当にオーソドックスに、レースが近い中でのプランニングというか、提案をして、馬にやってもらったという感じです。
弥生賞ディープインパクト記念を回避する時に、(ルメール騎手からは)どうだったというのは聞かれていて、詳細に説明して、全然心配ないという話はしていて、逆に、彼自身がパントルナイーフに対する思いというか、信頼というか、改めて感じた次第でした。
(この馬の個性について聞かれて)東京スポーツ杯2歳Sを勝っているので、絶対的に能力があるのは自明だと思います。根本的にそこは揺るがないものを、彼は持ち合わせているのだと思います。管理させてもらっていて、やはり、彼の生まれ落ちての、あのビロードのような皮膚感というか、毎日見ているのですが、すごく美しいですよね。若い時からそうだったのですが、コンディションが良い、悪いに関わらず、その皮膚感というのは、ものすごくいいものを持っているのではないかなと思って、あくまで私自身の、個人の見解ですけど、いつも、毎朝見ていますが、見とれてしまうというか、そんな感じですね。小顔でかっこいいですよ。
(今回の)メンバーに関しては、GIなので素晴らしいメンバーが集まってきますし、それぞれの関係者の皆さん、そこに合わせて向かうエネルギーというのは、本当にすごいというか、敬意を持ちながら、当日を迎えたいと思います。舞台設定に関しては、中山競馬場は未勝利で勝たせてもらっていますし、ホームで、近く、シンプルに戦える舞台です。中山の2000mも、彼自身が器用か不器用で悩むところでもないと思っているので、それほど舞台設定で心配するとかいうのは、他のレースに比べては少ないし、他の馬に比べて少ないと思っています。
(理想的な展開のイメージをするのは)僕の仕事ではないと思っているので、あまり興味ないというか、自分の仕事は返し馬をするまでしっかりいい状態で、騎手が自信を持ってレースを迎えられるようにするところに集中しているので、(理想は)あまりないというか、それこそ、他の素晴らしい馬たちが出てくるので、まず、他とのリズムの違いとか関係なしに、パントルナイーフのコンディションを少しでも良くしていきたいと思っています。
(クラシックは)やはり注目度も高いですし、そこに向けて、まずは生産者の皆さんがそこに向けて、日々尽力されているわけですから、そこに対する、何というのでしょうか、脳裏に浮かぶのは、生産者の皆さんの努力とか、やはり、春(のクラシック)は、特にそういう部分を感じながらやっているところがあると思います。パントルナイーフに関しては、新冠橋本牧場の生産なのですが、(生産を)ご家族でされていて、そのご家族のシルエットなどは、いつも脳裏にありながら仕事はしています。そんなことも頭に入れながらというのが、やはり春のクラシックになるのかなと思っています。
男馬のクラシック第一弾が始まりますし、注目度は高い中で仕事させてもらって、非常に光栄に思っています。なんとか、春二つ、今回も含めて、しっかりそういった役割を演じたいと思っていますし、であればこそ、地に足をつけて、丁寧に、毎日、地道な管理を続けて、日曜日に向かっていきたいと思っています。ファンの皆様におかれましては、パントルナイーフは頑張ってくれると思いますので、声援をお願いします」
(取材:山本直)

