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おととし(2022年)のドバイターフ(G1)や去年(2023年)のサウジカップ(G1)などに優勝し、18億円を超える賞金を獲得したパンサラッサ(牡7、栗東・矢作芳人厩舎)の引退式が8日、中山競馬場で行われた。パンサラッサは、競走馬登録抹消後、北海道日高郡新ひだか町のアロースタッドで種牡馬となる予定。

関係者のコメント

馬主 広尾レース(株)代表取締役 中尾公亮氏
「本日はパンサラッサの引退式にお越しいただき、誠にありがとうございました。JRA様のご厚意で、このような素晴らしいセレモニーを開催させていただくことが出来ましたこと、この場を借りて御礼申し上げます。また、ここに至るまで、矢作先生を筆頭に、パンサラッサに関わって下さいました皆さま、会員の皆さま、たくさんのファンの皆さまに感謝申し上げます。
そして、パンサラッサ、ただただ感謝しかありません。競走馬としては引退しますが、まだ彼のストーリーは続きます。日本で、世界で、パンサラッサの子供たちが競馬を盛り上げてくれること、夢の続きとして変わらぬご声援をよろしくお願いいたします」

矢作芳人調教師
「まずはじめに、このたびの能登半島地震で被災された皆さまに心からお見舞い申し上げるとともに、被災地の一日も早い復興、復旧を願ってやみません。また、この寒い中、遅くまで残ってくださったファンのみんな、ありがとう! そして、このような盛大な引退式を挙行してくださったJRA、その他関係者の皆さま、本当に感謝しています。ありがとうございます。リスグラシュー、コントレイル、ラヴズオンリーユー、そしてこのパンサラッサで、引退式は4頭目になります。本当に、馬にも人にも恵まれた調教師だなと実感しています。パンサラッサは、ほかの3頭より国内での実績は少し劣るかもしれませんが、本当に記憶に残る、心に刻まれる走りをしてくれた馬だなと思っています。
去年の今頃、パンサラッサのサウジカップ挑戦を決めたときは、いろいろな雑音が外野から聞こえてきました。無謀だとか、ダートなのに何考えてるんだとか、いろいろ言われました。マルシュロレーヌのときも言われたのですが、それよりもひどかったです。しかし、その自分の考えを強烈に後押ししてくれた、オーナーの広尾さん、本当に感謝していています。そして、その難しいミッションを見事に成し遂げてくれたパンサラッサ、吉田豊騎手、そしてうちのスタッフ、本当に心から感謝しています。
大谷翔平君が、プロ野球でも、メジャーリーグでも、二刀流をすると言ったときに、多くの人が反対しました。多くの批判を受けました。でも彼は成し遂げた。矢作厩舎も、パンサラッサの走りを胸に、これからも挑戦し続けます。応援よろしくお願いいたします。パンサラッサには苦労させられましたが、僕も逃げ馬は好きなので、ファンの皆様が大逃げするたびに喜んでいただけるのが、僕も競馬ファンの気持ちと同じように嬉しかったです。
彼はコントレイルと同期だったので、横に天才がいたものですから、なかなか比較されるのは難しかったです。パンサラッサというのは、人間でいえば本当に努力家の馬で、サラブレッドの場合はなかなか努力だけでは素質には敵わないのですが、それを克服したのがパンサラッサだったかなと思っています。パンサラッサの子供たちには、やはりイクイノックスの子供を負かしてほしいと思っています」

吉田豊騎手
「海外で大きいところを2つ勝たせてもらって嬉しく思いますが、一番思い出に残っているのは天皇賞で負けたときの悔しい思いです。僕も長く乗っていて、正直、海外など大きいレースで、パンサラッサに緊張する機会を与えてもらって本当にありがたいなと思っています。パンサラッサには本当にお疲れさまという一言ですし、またこれから第2の人生があるので、本当に子供にも期待しています。また、パンサラッサの子供で逃げるような機会があればいいなと思います」

岡勇策調教助手
「普段からあのような競馬をするので、皆さんの印象どおりだと思うのですが、普段から元気いっぱいという言葉がぴったり当てはまる馬で、元気いっぱい過ぎて、毎日乗るのが嫌だなと思うくらい、元気の良い馬でした。海外G1も2つ勝たせていただきましたし、何より一番賞金の高いレースを勝たせてもらったので、本当に婚しいです。池田さんが引退した後も、いつもどおりでしたけども、担当が違うのをわかっているのかわかっていないのか、わからないくらい、とにかく元気いっぱいの馬でした。海外に行かせてもらって、たくさん良い経験をさせていただいたので、『ありがとう』という言葉を一番伝えたいです」

池田康宏元厩務員
「今日もパンサラッサらしく、僕も危険を感じるくらいの元気良さで、ひと安心です。自分のことで大変恐縮なのですが、私の定年退職前の4歳の秋から覚醒して、急に強くなって、僕もG1制覇を諦めていたのですが、最後の最後にG1制覇を成し遂げてくれて、この馬からは諦めないということを教わりました。本当にお礼が言いたいです」

生産者の木村秀則氏
「日高というのは僕のような中小零細の牧場がほとんどです。そういう人たちから、『感動をありがとう』、『勇気をもらった』という言葉をレースごとにもらいました。また、『ちっちゃい牧場でも、世界に挑戦できる馬を出せるんだというのを証明してくれたんだよ』ということも言ってもらい、そんな希望を、僕だけではなくて、日高という生産のみんなにくれた馬でした。繰り返しになるのですが、パンサラッサには『希望をありがとう、また子供たちで僕たちに希望をください』と言ってあげたいです。また、日高の希望の星になるような馬を出してほしいと思っています」

(JRA発表)

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