4月30日（日）に京都競馬場で行われる第167回天皇賞（春）に出走を予定しているジャスティンパレス（牡4、栗東・杉山晴紀厩舎）について、杉山晴紀調教師の追い切り後の共同記者会見でのコメントは以下の通り。

「前走の阪神大賞典は、スタートの一歩目をきれいにジョッキーが出してくれました。スローペースだったので、本当に理想的な競馬で、最後も力強い脚でしたし、成長を感じる競馬だったと思います。スローペースでも、折り合いを欠くことなく、しっかり道中脚も溜まっていましたし、これであれば本番に向けて見通しの良い競馬が出来たと思いました。

阪神大賞典の前は牧場でしっかり体を作ってくれて、その時の帰厩時でも490kgぐらいあったのですが、調教もビシッと何本も追い切ることができました。今回も帰厩後で480kg以上ありましたので、馬体面で去年に比べても大きく成長したと思います。

栗東に戻ってから、競馬に向けて、CWで合計3本追い切りをやりました。内容的には阪神大賞典の時とメニューは変えていないのですが、一回使ったというところを考慮して、二週前は軽く脚慣らし、一週前でしっかり負荷をかける、当該週はジョッキーに状態の確認、調整、という目的でやってきました。一週前も若干馬場は重たかった感じはするのですが、道中の折り合いもしっかりついていましたし、先行馬のしっかり外を回して目一杯負荷をかけるというイメージで、終い追ってからの反応も素晴らしかったので、ここに来て充実してきていると思いました。

一週前でしっかり負荷をかけて、その後の馬の動きを見ても動ける態勢には十分あるので、きょうは最後馬なりで、あとは結構雨が降ってしまって、馬場も重たいので、先行馬のジョッキーとも道中のペースとかの話をして、上手いこと追い切りができました。おかげさまでここまで順調に来られたと思います。

ディープインパクト産駒の、こういう馬格の馬ですから、本音を言うと良馬場でやりたいというところはあります。ただ、きょうもルメール騎手と話したのですが、少々雨が降るくらいなら、今の京都の馬場であればノープロブレムとルメール騎手は言っていました。心強いコメントをもらいました。

前回も折り合いはバッチリでしたし、距離に関しては全然心配していないです。京都コースもディープ産駒は相性が良いので、阪神大賞典からの条件替わりというのは個人的にはプラスに働くのではないかと期待しています。長距離路線の一番強い馬たちが集結したというか、この馬もその中の一頭だと思っています。阪神大賞典はスローからのよーいドンだったのですが、菊花賞では速い流れをしっかり流れに乗って最後まで一生懸命走ってくれましたし、今であればどんなペースでも対応できるのではないかと思っています。

このタイミングで天皇賞を京都でやるというところで、有力馬で参戦できるということは調教師冥利に尽きますし、皆さんに感謝しています。去年、三歳クラシック路線をすべて歩んできたのですが、そこからさらに大きく成長を遂げています。この天皇賞で、何とか初めてのGIタイトルをジャスティンパレスにとらせてあげるために、厩舎スタッフ一同、精一杯頑張っていきますので、応援よろしくお願いします」

（取材：三浦拓実）