4月10日(日)に阪神競馬場で行われる桜花賞(GI)へ出走予定のナミュール(牝3、栗東・高野友和厩舎)について、共同会見の高野友和調教師のコメントは以下の通り。
「(中間は)ノーザンファームしがらきにお願いしました。1つのチームでやっていますが、牧場の方がチューリップ賞の疲労回復に努めてくれて、その後の立ち上げから栗東に戻るまでの調整もよくやっていただいたおかげで、栗東に戻ってきた時は疲れも取れて、跨った瞬間に元気だな、という感じで戻ってきました。良い感じだったと思います。
1週前追い切りでそれほどやるつもりではなかったんですが、結果的に予定より速い時計を出しました。その後の経過がすごく良かったので心配はしていませんが、前哨戦を使った上で、心肺機能も高い状態で、1週前の追い切りをしました。
今日は横山武史騎手が来てくれましたが、身体を動かす程度で良いと思っていて、武史くんにもそう伝えていました。形としては単走、視界に捉える程度の位置に併せ馬を置いていました。前半はリズム良く行ってもらって、最後の1ハロンで軽く反応を確かめて良いですよ、と伝えていました。それに沿った追い切りでしたし、動きも良い感じだったと思います。
(チューリップ賞は)ご覧の通りのレースでしたが、馬も強かったと感じました。懸念はスタートでしたが、それを決められて安堵しました。このスタートなら勝負できるな、と思って、安心感を持って見ていましたが、4コーナーで進路取りの難しいところに入って、仕掛けがかなり遅れざるを得ない形になり、一瞬は勝てないな、と思いました。ですが、進路を確保して追い出してからは、一瞬で馬の力を出してくれて、ホッとしました。後で冷静になって考えると、全てがスムーズになって勝つ前哨戦よりは、課題をくぐり抜けて勝ったことによって、馬も騎手も良い経験になりましたし、扱う僕らにも馬の力を再認識する良い前哨戦だったと思います。
(ゲートの課題は)新馬戦の時はそこまで感じませんでした。ですが、2歳の女の子で、2戦目に東京へ持っていって、駐立がとても悪かったです。普段は見せない競馬への不安感を抱えていたのか、競馬に対して良い気持ちを持っていなかった表れだと思っています。そういう思いはずっと続いていきますが、競走馬として駐立はちゃんとやっていかないといけないと思います。2戦目から3戦目の間に駐立を直さないといけない、と思って集中的にやりました。そこで見た目の動きは止められていたんですが、最後に馬が後ろ扉にモタれて、そこに気持ちの逃げ場を持っていっていました。それが阪神ジュベナイルフィリーズでモロに出てしまいました。モタれを取り除いて臨んだのがチューリップ賞でした。
デビュー戦ではもう少し(体重が)あったんですが、それが減ってきました。阪神ジュベナイルフィリーズからチューリップ賞への3ヶ月で、理想を言えばもう少し増やして競馬に行ければ、という思いはあります。今回も増えてはいないな、という感じでした。チューリップ賞の前は(飼葉を)食べるんですが、食への意欲がそこまで感じられませんでした。環境が静かになると、モソモソと食べている感じでした。今回はおそらく全然増えていないと思いますが、食に対して意欲があるのでホッとしています。人間でもオリンピック選手などは脂肪が全然ない選手ばかりですが、筋肉さえ落とさなければ軽くて問題ないかな、と思っています。今は食欲と、馬のシルエットや筋肉には保ちつつ、研ぎ澄まされた形で、現状はこれで走ると思います。ただ、3歳春はこれで戦っていくと思いますが、秋や来年はプラス20キロくらいは大きくなって走っても良いフォルムだと感じています。
希望は馬の能力を信じていますから、チューリップ賞のように包まれる確率が少ない、という意味で外枠で良いと思っています。偶数・奇数で言うと、ルール上は偶数枠の方が後入れになるので、後入れの外側が良いのかなと思いますが、基本的にはどこでも良いかなと思います。
最初に入厩してきてゲート試験をやって、最初に速めの調教をやった時に、他の馬とはフットワークが違うなと思っていました。僕らも夢を見ながら仕事をしていますが、これは上級馬ではないかなと思っていました。
桜花賞というのは歴史も伝統もありますし、華のあるクラシックレースです。一貫して生産する牧場に勤めていた経験がありますが、牡馬ならダービー、牝馬ならオークス、それ以上に言葉が出てくるのは桜花賞だと思います。馬に関わる生産者の方にとって、桜花賞は胸に抱くレースだと思います。それを背負って出る馬を管理させていただくのは幸せなことですし、責任を感じて仕事をしています。
桜花賞というのは華のあるレースだと思いますし、一生に一度のレースです。桜花賞馬というタイトルをつけてあげられるかは一生に関わってきます、一族、きょうだいや母親の評価にズシンとかかるレースです。そういう思いで仕事をさせていただいていますが、出走全頭が良い競馬をできると思います。華のある桜花賞というレースを楽しんでもらえたらと思います」
(取材:山本直)

