12月26日(日)に中山競馬場で行われる有馬記念(GI)に出走予定のキセキ(牡7、栗東・辻野泰之厩舎)について、追い切り後の辻野泰之調教師のコメントは以下の通り。
「先週の水曜日にCWコースで、日曜日に坂路コースでしっかり負荷をかけてきました。今日はオーバーワークにならないよう、感触を掴む程度の追い切りになりました。動きに関しては概ね落ち着いて走れていたかな、と思いますし、最後に促した時、少し頭が高くなるところはありますが、そういうところも概ねこの子なりの走りだったかな、と思います。先週は2回負荷をかけたので、あまりテンションが上がりすぎてなければ良いな、と思っていました。落ち着いて走れていたのは良かったな、と思います。
あれだけのベテランなので、(1週前に)ジョッキーが乗った時はある程度気合いも入りますし、向こう正面から自分でハミを取って走るという活気も見られたので、馬の状態は出来上がってきているのではないかなと感じました。
菊花賞を勝って以来ずっと一線級で、海外にも行きましたし、本当にタフな馬で頭の下がる思いです。
(ジャパンカップは)ゲートさえ出れば前々で、というプランも練っていましたが、スタートがああいう形になったので、腹を括って捲る形になりました。流れ的にもしっかりゲートを出ていればな、という形になったので、悔いが残るレースになってしまったな、という思いです。
京都大賞典の前はゲート練習に行っていましたが、ゲート練習をしても(本番では)ああいう出遅れ方をするときがある馬なので、当日のテンションであったり、ゲート裏の雰囲気であったり、そういったところでゲートの中では精神的な波があるな、と思います。金曜日に松山騎手が乗ってゲートを確認してもらったのですが、駐立も良く、速く出てくれました。松山くんともジャパンカップのような雰囲気になった時にどう対処していくかを相談できたので、一にも二にもゲートの一歩目が大事になってくると思います。これが最後のレースになりますし、できることをやってレースに臨みたい、という気持ちは強いです。ジャパンカップのような雰囲気になってしまった時は策を用意して発馬に臨もうかな、と思っています。
菊花賞以来勝ち星から遠ざかっている現状で、これだけの支持をいただいているというのは、すごく有難いですし、そのぶん期待に応えられていないという責任を感じてはいるのですが、これが引退レースになるのでその走りを目に焼き付けたい、という気持ちでいます。私も開業して1年も経っていない新米調教師なのですが、このような大きな舞台に立たせてもらって、キセキには感謝しかないな、という思いです。
GIレースですし、相手は間違いなく強い馬たちがしっかりした状態で出てくると思いますので、今回は大変なレースになると思いますが、何とかこの馬の力を出し切ってくれればな、という思いでいます。
引退レースということで、まずは無事に、という思いでいるのですが、私たち関係者もキセキの最後の走りを目に焼き付けたいな、と思っています。暖かく見守っていただければと思います」
(取材:山本直)

