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5月7日(日)に東京競馬場で行われる第28回NHKマイルカップ(GI)に出走を予定しているクルゼイロドスル(牡3、栗東・高橋義忠厩舎)について、高橋義忠調教師の追い切り後の共同記者会見でのコメントは以下の通り。

「前走のジュニアカップは、大目標がこの春の大一番(NHKマイルカップ)と思っていましたので、賞金加算も含めて、どこかでしっかり賞金をと思って臨みました。2歳の時は精神的な面で幼いところがかなりあって、そのあたりが課題だったのですが、徐々に馬自身も良くなってきて、調教と同じ動きをしてくれればいい勝負になると思って出走させました。

ファインニードルの産駒で、父の血統からすると距離は持たないという思いもあったのですが、この馬に携わって、母の血がより多く出ているような感じがしましたので、これであれば距離が持つのではないかと思いました。ファインニードルを管理していた時に、マイルまで距離が持てば、ということでチャレンジしていたのですが、少し難しいということで、距離を縮めていったという経緯がありましたので、産駒はもう少し距離を持たせられるような馬が出てくればと思っていました。

2歳の時に未勝利を勝って、その後重賞に臨んだのですが、詰めて使うと、馬自身の気持ち的なところも含めて、競馬の本番になってあまりいい方向に向かないところもありました。年明けのジュニアカップを勝った後、大一番に向かうにあたって、どこか叩かないと万が一(賞金不足で)出走できなかった場合どうしようというのがあって、オーナーやスタッフと相談したのですが、馬のことを考えると、出走できなくてもレース間隔を開けた方がいいだろうと、その間に気持ち的な部分でも成長が図れるだろうということで、思い切って、しっかり充電期間というか、成長期間に充てるという形で、この4か月間を過ごしてきました。

一週前追い切りはジョッキーにコンタクトを取ってもらって、今の具合も含めて見てもらうという形を取りました。時計も一番出しましたし、気持ち的な部分で課題を残す馬ですので、そのあたりも考慮しながら、一週前だったらある程度いろいろ調整も利くだろいうということでしっかりやりました。

日曜日(30日)にも坂路で少し時計を出して、その具合も見た上で、今週はそこまで時計を出す必要はないだろうと判断しました。きのう、デムーロ騎手とも追い切りに乗るかどうか相談もしたのですが、輸送もありますし、ジョッキーが乗ってしまうと馬も出来すぎてしまうところもあるので、厩舎のスタッフが乗って坂路で追い切りました。しっかり前脚も出ていましたし、ここ最近では、私が見る中では一番いい動きというか、時計とかではなくて、馬の動きとしてはすごく良いと感じました。

逆算してNHKマイルカップ、と思ってやってきました。一時、馬自身が壁を乗り越えられるかという部分があったのですが、そこを乗り越えてくれて、それ以降は飼い食いも含めて日に日に良くなってきました。95点ぐらいの出来だと思いますので、この馬のことだけを考えるといい調整が出来たと思います。

ジュニアカップを勝った後、NHKマイルカップへ行きましょうとデムーロ騎手とも話をしましたが、その後、デムーロ騎手が乗って出走の権利を取った馬もいましたので、あとはジョッキーの判断かなと思って、どちらに乗るのかという話もしたところ、こちらを選びますということだったので、それであればしっかり頑張りましょうと、気持ちは一緒ということで頑張ってきました。

ファインニードルは3歳が最初の世代ですが、産駒がどのくらい活躍してくれるかと思って見ていました。ダートも含めて勝ち上がる馬が次々に出ていますので、そういう意味では、管理していた者としてはすごく喜ばしいことだと思います。生産者の方々にもファインニードルをもっと多く種付けしていただくようなきっかけになってもらえるように、そういう責任もあると思いますので、この馬には頑張ってもらいたいと思います。

大舞台に向けてしっかりやってきたつもりです。当日は天気もどうなるかというところはありますし、不安要素はかなりあるのですが、しっかりこの馬とともに頑張っていきたいと思います」

(取材:三浦拓実)

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