凱旋門賞に出走したディープインパクトから禁止薬物が検出された件に関して、午後6時から東京・六本木のJRA事務所で説明会が行われた。社会的な注目度、世界最高峰レースのひとつである凱旋門賞のレースでの一件ということで、会場には多くの関係者が集まった。
●フランスギャロ(フランスの競馬統括団体)の発表によると、
「ディープインパクトはレース後の理化学検査(検体採取)の対象となった。分析の結果、イプラトロピウムが検出された。この薬物は呼吸器系に作用する気管支拡張剤であり、フランスギャロ競馬施行規定の禁止薬物に当たる。
関係者への聞き取り調査の結果、同馬のフランス滞在中に、上記薬物を用いた治療が行われていたことが判明した。
この調査に続き、フランスギャロ審査委員会は同馬の馬主および調教師を召還し、調教師責任の精査および競走馬の失格について規定している競馬施行規定に従って処分を決定する」
としている。
●以下、説明会で説明された内容
★禁止薬物の規定や着順の取扱いは地域によって異なり、日本では競馬法第31条を受けて、競馬施行者が禁止薬物(52品目・65種類)を規定。禁止薬物が検出された後、ただちに失格となる。
ヨーロッパの場合、「体内に存在しない全ての物質」を禁止薬物の対象としている。禁止薬物が検出された後は、審査委員会が開催され、審査結果を受けて失格が確定する。
★ディープインパクトは現在、「禁止薬物が検出された」という段階。今後のフランスギャロの審査委員会の対応を待って、JRAではしかるべき対応を取る。
JRAとしても早期の決着を促すとともに、フランスギャロからの協力要請があれば協力する。それ以上のことに関しては、フランスギャロの決定を待ちたい。
★処分としては「着順の取扱い」と「人間への処分」ということになるが、フランスギャロからの連絡では、馬そのものに出走制限を課すつもりはないとのこと。日本国内での出走には差し支えない。レース後3週間が経過しており、現在は薬物の影響下には無いものと思われる。
★イプラトロピウムは日本では禁止薬物とはされていない。日本では動物用のこの薬は流通していない。日本での理化学検査では検出されたことはない。今後は他の気管支拡張剤も含め、禁止薬物とする方向で考えている。
★今後の海外遠征に向けての教訓となった。理事長のコメントの通り、公正確保のため主催者はもとより競馬サークル全体でのルール遵守、意識向上に努める。
(取材:小塚歩)
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