馬場開場から1時間程度経つと掘れて荒れた馬場の整備が行われる、向う正面の丘の上に建つ坂路の調教スタンドに赤字に白い文字で「ハロー」と書かれた垂れ幕が掲げられ、少し時間が経ってそれが外されると坂路調教組第2陣のピークが訪れる。
いわゆるハロー明けからしばらくして、角馬場で入念に乗り込んだハイアーゲームが坂路に入り、3回のインタバル調教を行った。
●ハイアーゲーム(大久保洋吉調教師)
今週のダービーはいよいよ来たというか、やっと来たというか。まあ青葉賞からは近かったですからね、どうにか無事に迎えられると思ってます。
皐月賞を含めてダービーもかなり早い時期から意識していたんですけども、どうもたんぱ杯ですとか弥生賞が思ったように結果が出なかったもんですからね、騎手の感覚だと右回りはちょっと馬の気がちょっとうまく入らないっていいますかね。2回とも競馬した後すぐに息が入ったりして、馬がちょっと加減してんのかなと、思い当たるフシはないんですけど、それもあったんで、ダービー1本に、その時点で、弥生賞のあと絞ってましたんで、まあ、大体思い通り来たんじゃないかと思ってますけど。
最初の頃はスタートの出が悪かったり内にモタれたりと、競馬自体がラフ、雑だったもんですからね。ま、そういうところが解消してこないと、大きなレースで結果が出ないかなと思って、そういうことも含めて、やったんですけど。まあ、いい意味で馬が丈夫になったといいますか、精神的にも大人になったというのが、(弥生賞から青葉賞までの)間を空けた結果じゃないかなと思いますけどね。
青葉賞ではブリンカーが効き過ぎたのか、逆に外にモタれ気味で、ちょっと外に行きましたけどね。またゴール前内に入ったり、あまりブリンカーっていうよりは気性的なものかもしれませんけどね。まあ、それでも前の時よりはいいかなと思いましたんでね。今度またそれ(ブリンカー)でやってみようかなと思ってるんですけど。勝ちっぷりは鮮やかでしたけど、時計は今の府中コースが時計が平均して速いんでね、あまりそのまんま鵜呑みにするのはどうかとは思いますけどね。ま、ただ、ハイアーゲームは1コーナーでちょっと挟まれたりして、それでも、まああれだけの競馬をしましたんでね。あの馬の良さが出た競馬だと思いますけどね。
コスモバルクには3回負けてますし、だんだん離されてるって感じもあるんで、大きいことは言えないんですけどね。まあ東京(コース)に関してはね、1回負けてますけど、スタートも悪かったしね、ちょっと騎手だけじゃなくて僕らも油断してたというか、別にバカにしてた訳じゃないですけど、ま、それもありましたんでね。その後の右回りはそうした理由でダメでしたんで、ここに絞ってどうにか逆転したいなと思ってやってきましたけど。
蛯名(騎手)とも青葉賞の前にも「(ダービーに)出るだけじゃだめなんだ」ということで話をしましたし、それが結果が出なければしょうがないって感じで、まあ、まず(青葉賞に)勝つってことが前提条件で臨みましたんでね。そういう意味ではあの馬の良さがすべて出てくれて、まあダービーに向けて非常に感触を掴めたってことじゃないですかね。
青葉賞の後はいつもどおり坂路で調整してますが、特別弱いところもありませんしね、以前は飛節に難点があったりしたんですが、今はすっかり解消されて坂路でビシビシやっても問題ないようになりましたんでね、内臓だとか、前にも良く言ったんですが、「車のエンジンは抜群なんだけど、脚まわりが付いていかない」って言ったりしてたんですけど、それもだいぶ付いてくるようになりましたんでね、結構(強い調教を)やれるようになりましたから結果が出てるんだと思います。
青葉賞の時はちょっと間が開いてたんで、自分としては九分から九分半の仕上げのつもりでやったんですが、ま、結果としてはもうちょっと仕上がってたかなというんでね、だからその後、やり過ぎないっていいますか、あの状態をキープしてそれにプラスアルファのつもりでやってきましたけどね。
生れたばかりのころはサンデーサイレンスの仔らしくなくゴロっとした感じだったんですけど、それでも骨太だったんでね、まあ走れるかなと思ってたんですけど、ここんとこにきてだいぶサンデーの仔らしくなってきましたよね。
青葉賞の1週前にゲート練習をしたんですが、落ち着いてましたんでね。だいぶいいかなと思ってたんですけど、思った以上に良く出てくれましたけどね。ただ、まだ(好スタートは)1回だけですから油断はできないですけど、装鞍所から下見所(パドック)まで落ち着いて歩くようになりましたしね。そうした面もそれ(好スタート)に出てると思いますけどね。
青葉賞の上がり33秒台の後半の競馬が、馬場状態が同じだとすれば大体あの位の競馬ができれば、おのずと結果は出ると思ってますけど。この前は1コーナーで挟まれるような不利がありましたけど、そんなことがないように祈ってます。
(取材:佐藤 泉)
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