4月16日（日）に中山競馬場で行われる第83回皐月賞（GI）に出走を予定しているトップナイフ（牡3、栗東・昆貢厩舎）について、昆貢調教師の追い切り後の共同記者会見でのコメントは以下の通り。

「ここ3戦2着が続いていて、残念な結果ですが、いろいろ理由はありましたので、悲観はしていません。スムーズであったり、運があったりすれば勝っていたレースも多々ありましたので、そこは仕方ないと思っています。力はあるから2着に来ているわけで、レースを使いながら横山典弘騎手といろいろと課題を消していっていますので、GIに向けていい形で臨めるかなと思います。

馬混みや狭いところに入っていくのが苦手なタイプだったのですが、前走の弥生賞ディープインパクト記念ではクリアしてくれました。ひとつひとつ競馬で横山典弘騎手が教えてきたことをクリアしてくれています。狭い内ラチ沿いに入れるかどうかギリギリのところだったのですが、そこを入っていって、ゴール前で3着かと思ったところでもう一伸びして2着に来てくれました。底力があるなという感じはしました。前走で馬体重が減っていましたが、馬体を維持するよりも締めていきたいと思っていましたし、前々走から間隔が開いたことで普段からテンションが上がり加減でした。ですが、大事なところの筋肉が落ちていないので、走れるなとは思いました。

目指しているのはGIなので、そこに向けてこれからが正念場ですから、教えてきたことを皐月賞やダービーで出せればと思っています。前走を使って落ち着きは出てきた感じはします。もともとレースを使っている時の方が大人しかった馬で、一回使ったことで気持ちもゆとりができたような感じがします。在厩調整が続いていますが、私はあまり放牧に出さず自分の手元でやりたいタイプです。栗東がいちばんいい施設だと思っていますし、それをふんだんに使えるのは武器だと思っています。

1週前の追い切りは、併せた相手が1勝馬で、先着するのはわかっていましたが、来週が競馬だということを馬に伝えたかったので、併せ馬をしました。余裕もありましたし、時計的にも十分だと思いましたので、レースの週はあまりやらなくてもいいという感じでした。今週は単走で、併せ馬の準備もしていましたが、横山典弘騎手は気持ち良く走らせたいし、あまりやらず、気持ちのコントロールだけ出来ていればということだったので、単走での追い切りになりました。横山典弘騎手もこれで十分だと言っていましたし、すべてパーフェクトだったようです。

レースをたくさん使っている馬ですが、いろいろ課題をクリアしてきています。課題が少なくなったというのが大きな舞台になった時に生きるのではないかと思っています。一戦一戦大人になっているのがこの馬の良さです。今年は混戦っぽいので、課題の少ない馬にチャンスがあるのではないかと思います。いろいろとシチュエーションを考えながら横山典弘騎手がレースをしてくれていますので、あとは託すだけです」

（取材：三浦拓実）