お知らせ:

競馬実況web

5月28日(日)に東京競馬場で行われる第90回日本ダービー(GI)に出走を予定しているドゥラエレーデ(牡3、栗東・池添学厩舎)について、池添学調教師の追い切り後の共同記者会見でのコメントは以下の通り。

「今年の3歳の頂点を決めるレースですので、徐々に近づいていくにつれて、僕自身も緊張度は高まってきています。(4年連続のダービー出走について)毎年有力馬をやらせていただいていますので、ありがたい限りです。

ホープフルステークスを勝った後、皐月賞に行くのが普通だと思うのですが、この馬に関してはダートもこなせるパワーも持っていますし、芝で走れるスピードと、両方兼ね備えていますので、目標は最初ケンタッキーダービーで、そのためのUAEダービーでした。

UAEダービーの後、球節に疲れが出ました。ダートの質も日本と違いますし、結構グリップの利いた馬場で、それで球節の疲れがちょっと出ましたし、着順も2着で、勝った馬には千切られたので、無理せず、ケンタッキーダービーはやめて、日本に連れて帰ろうということになりました。球節に関しては、三木での着地検疫の間にすぐ熱感も腫れもおさまりました。それで、ノーザンファームしがらきに戻して、乗り出してみてから次のレースを決めようという感じだったのですが、馬の疲れもすぐ取れましたし、それなら日本ダービーに標準を合わせていこうということになりました。

栗東には1か月ほど前に入厩させて。最初の方は、脚元を確認しながら、プールも併用してやっていたのですが、全く問題は無かったので、そこから徐々にペースを上げていってという感じです。2週前はそれほど速い時計は出したくなかったので、坂井瑠星騎手には折り合い重視で乗って、最後も馬なりでいいと伝えました。多少行きたがる面はありましたが、しっかり我慢も利いていましたし、上手に乗ってくれたと思います。1週前はしっかりやりたかったので、時計の指示は出さず、気分良く走らせて、最後もしっかり体を使わせて伸ばして欲しいという指示でした。動きも時計も素晴らしかったと思います。

先週しっかり動かしていますし、体もある程度仕上がっていましたので、今週はオーバーワークだけは避けたいと思って、坂路で54秒ぐらいで、ラスト300mぐらいで手綱を緩めて、馬の加速に人間がついていくようにという指示でしたが、最後の1ハロンはすごかったですね。中間のハロー明けだったのですが、朝一番よりも馬場が深くなっているので、その点を考えてもすごい時計だったと思います。どっしりした馬で、テンションが高くなることも無く調整して来られました。体も、これだけ追い切りを重ねても、減る感じというよりもしっかり張りが出てきたという感じで、本当にいい感じで臨めるのではないかと思っています。

デビュー前から馬っぷりもあか抜けていましたし、調教の動きも素晴らしいものを持っていました。ポテンシャルはすごくある馬です。2歳のうちにいろいろ走らせたのですが、レースを迎えるごとに、折り合いについてもしっかり馬が競馬を覚えてきて、ムキになって走るところも取れてきました。何よりも、いろいろなところを輸送して、それでも動じない精神力というのはすごいと思っています。

過去のレースを見ても、切れという面に関しては他の馬には劣る部分があるのかと思うのですが、きょうの動きに関しては加速がすごかったですし、スタートが上手な馬なので、距離は伸びますが、自分のリズムで走れれば距離も克服してくれると思いますし、人気馬が後ろでけん制してくれるようであればなおありがたいというか、この馬のペースで走らせて、最後どのくらい踏ん張れるか、というレースになると思います。UAEダービーの時はスタートがもうひとつだったのですが、もともとスタートが上手な馬なので、変に引っ張ってスタミナを消耗するよりも、自分のリズムで走らせた方がスタミナが持つと思いますので、前の方では競馬をすると思います。

坂井瑠星騎手には、2週連続で調教に跨ってもらって、どういう馬かは把握してもらっています。僕のイメージですが、坂井瑠星騎手はスタートが上手で、最後までしっかり追えるジョッキーなので、この馬にはぴったり合うのではないかと思っています。

みなさんから異例のローテーションと言われますが、僕自身、この馬の可能性というのを信じてのローテーションなので、今回も楽しみの方が大きいです。皐月賞の勝ち馬とは一緒に走ったことは無いですが、その他の馬とはホープフルステークスで戦ったことがあります。その当時よりも、他の馬も成長して、経験を積んで、強くなっていますが、この馬自身も同様にいろいろと経験を積んで、UAEダービーの時よりも状態は上がっていると手応えを感じていますので、面白いレースになるのではないかと思って期待しています。

無事に最終追い切りを終えました。後は馬の状態をチェックして、やるべきことはごくわずかなので、無事に馬運車に乗せて、東京競馬場に着いて、無事に、自分の馬だけでなく、全馬無事にゲートインして、しっかりと完走して、レースを終えて欲しいと思っています」

(取材:三浦拓実)

お知らせ

お知らせ一覧