13日（水）、川崎競馬場（晴、稍重）で行われたダートグレード競走、第74回全日本2歳優駿（JpnI　1600m）は、道中は2番手を進んでいた1番人気のフォーエバーヤング（JRA）が、最後は後続に7馬身の差をつけて優勝。3連勝でJBC2歳優駿に続く重賞連覇を飾った。2着には2番人気のイーグルノワール（JRA）が入り、2馬身1/2差の3着に7番人気のサントノーレ（北海道）が入った。

勝ったフォーエバーヤングは、父リアルスティール、母フォーエヴァーダーリング（母の父Congrats）という血統の2歳牡馬で、JRA栗東・矢作芳人厩舎の管理馬。同馬を所有する藤田晋オーナーはGI級レース初制覇となった。通算成績は3戦3勝。騎乗した坂井瑠星騎手は全日本2歳優駿初制覇となった。
レース後のコメント

1着　フォーエバーヤング（坂井瑠星騎手）
「すごくホッとしています。嬉しいです。砂を被らない形で行ければ一番いいかなと思っていましたし、思っている以上に、楽な良いポジションが取れたので、道中はこれ以上ない形だと思って乗っていました。初めてこういう形になりましたが、終始、手ごたえも良かったですし、4コーナーで並ばれてからも、並ばれたら並ばれた分だけ走る感じで、すごく良い雰囲気でした。ここまで離すとは思っていませんでしたが、最高の気分でした。新馬の頃から素質を見せていた馬ですが、牧場さんや厩舎ですごく丁寧に大事に仕上げていただいているので、このような結果を出せたと思いますし、今後に向けて本当に楽しみが広がる内容だったと思います。3戦3勝とまだ底を見せていないですし、こうやってGIを勝つこともできましたし、来年以降楽しみな馬だと思いますので応援のほどよろしくお願いいたします」
（矢作芳人調教師）
「ある程度の自信はありましたが、小回りの1600mは向いている条件とは思わなかったのですが、これほど強いとは、と少し驚いています。幸い外枠で砂を被らないところへ行けると思っていました。中間、熱心にやっていたゲート練習の効果が出ました。（番手につけることができて）びっくりしましたね。完璧な位置取りでした。相手は2着馬と思っていました。やはり海外志向の強い調教師ですから、目標は海外だと言われるかもしれませんが、オーナーは新しいダート三冠にも魅力を感じているようですし、オーナーと協議したいです。個人的な夢はケンタッキーダービーですが、オーナーの夢を優先したいです。来年が楽しみになる勝ち方や時計だと思います。日本でも海外でも、皆さんの期待に応えるよう仕上げていきたいと思います。応援、よろしくお願いいたします」

2着　イーグルノワール（松山弘平騎手）
「今日は極端な枠を引いて、勝ち馬はスムーズな競馬ができる枠でした。前半はキックバックを被る場面がありましたが、初めてのナイターもこなしてくれて、競馬も上手でした。相手は強かったですが、こちらもまだ成長していけると思います。状態は前走より足先が軽く、良くなっていたと思います。前走は1400mで勝ちましたが、1600mは合っていると思いますし、このあと1800mに延びても問題ないと思います」

3着　サントノーレ（服部茂史騎手）
「川崎の経験があったのは大きかったです。3、4コーナーで押され気味になり、そこを惰性で行けていれば、2着争いは際どかったかもしれません。最高のレースは出来たと思います」

4着　ナスティウェザー（岩田望来騎手）
「良い位置から良い競馬でしたが、若干長かったかなと思います。これからの馬ですし、1200m、1400mくらいが合っていると思います」

5着　サトノフェニックス（和田竜二騎手）
「ゲートは上手く出てくれましたが、躓いてしまって離されました。内からぶつけられたのが致命的でした。好位につけたかったのですが、思い描いた競馬とは程遠いものになりました」

（取材:山本直）