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ラジオiNEWSによくご出演いただいているukkaが9月30日、都内渋谷で単独ライブを開催した。リーダー川瀬あやめさんの卒業発表から間もなかったが、湿っぽい空気は一切なく、いつものukkaらしい、明るく楽しいライブだった。それが何より良かった。

この日のライブのタイトルは「cresc.」。クレッシュンド、音楽用語で音を段々強めるという意味だ。川瀬さんが冒頭、解説してくれた。今日のライブは段々と、後ろに行くほど盛り上がる。そんな構成になっていると。確かに冒頭の「わたしロマンス」から元気のいい、アップテンポの曲が畳みかけるように続く。聴いていて自然と体がリズムを取っている、そんな楽しいライブだった。

ukkaの単独ライブを拝見するのは4回目。いつも思う。このグループはアイドル業界で一番歌が上手いなと。筆者の初ukkaは昨年5月、メジャーデビューが発表された、あのライブだ。強烈な瞬間があった。「AM0805の交差点」の最初のサビに差し掛かった時だ。川瀬さんの「もう何回も、好きだけを伝えたいのに...」を聴いた瞬間、衝撃が走った。背筋がゾクゾクした。この上手さは半端ないぞと思った。川瀬さんだけじゃない。ライブに足を運ぶたび、茜空さん、村星りじゅさん、芹澤もあさんの安定感ある歌いっぷりに感服する。若いメンバーである結城りなさん、葵るりさんも拝見するたび上手くなっている。その急成長は驚くばかりだ。

ukkaのライブは上階の席で拝見することが多い。ダンスのフォーメーションがよく見える。それが実に美しい。歌っているメンバーの後ろで、3人が激しく踊る場面がたびたびある。そのダンスに魅了される。スピード感、躍動感があり、切れ味抜群。休みなく歌いながら、よくあれだけダイナミックな動きができるものだと、いつも感心する。

ukkaのライブが楽しいのは、ステージと客席の一体感が強いことも要因の1つだ。「リンドバーグ」でのコールはライブの名物だ。小気味良いクラップとジャンプ、上階から見ていると、その一体感が心地いい。上手い歌、切れのいいダンス、ファンとの一体感が醸し出す楽しい空気。これがあるからukkaのライブはやめられない。

この日、重大発表があった。12月20日にメジャーデビュー後、初のフルアルバムのリリ―スが発表された。そこに収容される新曲「ティーンスピリット」をさっそく披露した。茜さんが「まわるまわるの第二弾といっていいほど盛り上がる曲」と解説し、振りのコピーまで伝授してくれた。さっそくファンたちは楽しそうに踊り、微笑ましい光景が広がった。

アンコールの最後、村星さんが「まだやってない曲があるよね」。筆者も思った。そうそう、直近のリリース曲、「wonder little love」を聴いてないぞと思っていたら、「コズミック・フロート」だった。そういえば、これも聴いていなかった。最後を飾るのにふさわしい盛り上がる曲だ。ukkaは実に奥が深い。筆者の好きな8時5分も月耀9時も聴け、大満足の2時間だった。もっともっと聴きたかった。

10月14日のライブが海外出張と重なったのが痛恨の極みだが、川瀬さん、村星さんの生誕ソロライブ、川瀬さんの卒業ライブには、必ず足を運びたい。そして卒業までに絶対もう一度、ラジオiINEWSに来てください。約束ですよ、川瀬さん。

(日本経済新聞 編集委員 鈴木亮)

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