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連休後半の5日、ukkaのライブに初参戦した。五月晴れの恵比寿ザ・ガーデンホール、番組プロデューサーが「歌が上手い、ダンスが上手い、とにかく楽しい」と絶賛するukkaのライブ、その言葉に嘘はなかった。

まず驚いたのが抜群の歌唱力。6人全員が上手い。そろって上手い。こんなグループは見たことがない。ソロのパートがあるたび、その印象は強まった。声量があるうえに安定感もあるから、聴いていて実に心地良い。歌っている時の表情がいい。マイクに向かうきりっとした顔と、マイクを離した直後のにこやかな顔、そのギャップがいい。
ダンスも素晴らしい。ダイナミックで切れ味抜群、こちらも歌同様、かなりのレベルとお見受けした。ダンスも6人全員が上手い。よくぞこれだけのメンバーを集めたものだと感心する。
そして楽しさ。ukkaのライブは初めてで、初めて耳にした曲も多かったのだが、最後まで楽しめた。アイドルらしい、きゃぴきゃぴした感じの曲は少なかった印象だが、あの歌唱力、ダンス力があれば、本格派アイドルとして十分に勝負できるという見立てなのだろう。
アイドルグループのライブで6人というのは、絶妙なサイズ感かもしれない。筆者がよく足を運ぶアイドルグループは30人以上の大所帯で、推しメンの居場所を探すのが一苦労だ。6人なら立ち位置が目まぐるしく変わっても、誰がどこにいるのか、すぐわかる。客席のどこにいても、自分の推しメンが近くで見られるように、この日のライブではダンス合わせて立ち位置がどんどん変わった。そんな細やかな配慮も嬉しかった。
そんな楽しいライブの雰囲気ゆえだろうか、客席のファンとステージ上のメンバーとの一体感が強かった。曲に合わせた絶妙なクラップ、揺れ動くサイリウム、声は出せずともファンは心の中で、コール&レスポンスを楽しんでいたのだろう。実際に声を出せたコロナ前のライブは、どれほどの一体感があったのだろう。 この日、最大のヤマ場はアンコールの後にやってきた。サプライズでのメジャーデビュー決定の一報、ステージ上で泣き崩れる6人、静かに控え目に狂喜乱舞するファンたち。長年、ukkaを支えてきたファンにとって、2022年5月5日は最良の日になったことだろう。
4月のゲストとして番組に来てくれたukkaのメンバーたち、スタジオでの少女らしい、かわいらしい居ずまいと、ステージ上の堂々たる佇まいのギャップ、本当に同じ人たちなのと思うほど、ライブ会場の6人は輝いていた。
6人中5人がまだ10代という若さにもかかわらず、あの完成度の高さと表現力は特筆ものだ。とてもこの日がメジャーデビューとは思えない貫禄、会場のファンを絶対に逃さない圧倒的な空間支配力、この先どこまで伸びるのか、末恐ろしいくらい成長が楽しみなグループ、それがukkaだ。羽化しばかりで、もう大空高く羽ばたいている。そんなukka、これからも折に触れ見てみたい。ラジオiNEWSにも是非また出演してほしい。今の心境をお笑い芸人チャンカワイ風に言えば、「やばい、ファンになってまうやろー」。
ukkaのみなさん、New Style LIVE TOUR 2022の完走おめでとう。そして念願のメジャーデビュー、本当におめでとう。

(日本経済新聞 編集委員 鈴木亮)

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