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元ラストアイドルのメンバーで、ラジオiNEWSにたくさん出演してくださった篠原望さんが22日、都内大塚で音楽ライブに出演し、テナーサックスの演奏と歌を披露した。会場は小さなライブハウスで舞台と客席が近く、篠原さんのファンにとっては、夢のような時間だったに違いない。

ご出演されたのは「With Life Vol7」というライブ。ギター、ベース、ドラム、キーボードからなるバンドに女性ボーカルが2人。その公演にスペシャルゲストとして篠原さんが招かれた。取材したところによると、チケットの一次販売は篠原さんがSNSで発信するや完売、ほとんどを篠原ファンが購入したらしい。2次販売ではあえて、篠原さんの発信を控えてもらったほどで、当日の会場は、ざっと8割が篠原さんのファンで埋め尽くされた。ラスアイのライブ会場などでお会いしたファンの皆さんとも再会でき、楽しい語らいのひと時をもつこともできた。

篠原さんのサックスとの出会いは中学時代。高校でも練習を重ね、その腕前がセミプロ級であることを、ファンの皆さんは先刻ご承知だろう。ラスアイ時代のライブやサンリオピューロランドでの生誕祭ライブでも、サックスを披露している。この日はルパン3世のテーマなど4曲を演奏し、篠原さんの好きな乃木坂46のナンバーなどを熱唱した。

この日のライブのため、篠原さんはこの1か月半ほど、年末年始も所属事務所のスタジオに日参し、サックスの練習を重ねたそうだ。筆者は音楽には疎い方だが、そんな素人にも、篠原さんのサックス演奏がいかに素晴らしいのか、伝わるものがあった。清楚で儚げな印象の篠原さんだが、ひとたびサックスを手にすると、たちまちイメージは変わる。演奏が始まり、筆者が思わず口をついたひと言、「のんちゃん、かっこいい!」。ステージ上の堂々たる居ずまいは、神々しいほどのオーラがあった。吹いている時の表情が良かった。眼差しは強く鋭く、全身から滲み出るパワーが、篠原さんを大きくみせた。

以前、日本経済新聞の朝刊に、篠原さんにとって、サックスは武器になるという記事を書いた。この日の篠原さんをみていて、まさにオンリーワンアイドル、この人にしかない武器をしっかり手に入れていることを実感した。

最後の曲で会場は興奮の坩堝と化した。何を披露したのか。なんと「愛を知る」だ。篠原さんが曲を紹介するや、会場中が狂喜乱舞した。マスク越しなら声を出してもいいというので、冒頭の「生きてりゃ、いいことあるもんさ」から、篠原さんを囲む大合唱となった。揺れ動く青と白のサイリウム、後方立ち席の篠原さんファンは、コロナ禍でのうっぷんを晴らすかのように歌い、踊った。

終演後、顔見知りの篠原さんファンの皆さんと、今日のライブがいかに良かったか、語り合った。ある男性ファンは「あんな近くでのんちゃんの歌とサックスを聴けて、人生の宝物になりました」と涙ぐんでおられた。筆者もその気持ち、よくわかった。ラスアイがなくなってしまい8か月、ファンたちのやるせない思いを、この日の篠原さんは優しく受け止めてくれた。まさにアイドル界の慈愛の女神だった。「これからものんちゃんを応援していきましょう!」。年代も性別も多様な篠原さんのファンたちは、決意も新たに微笑み、幸福感に満ちた表情で会場を後にした。「是非また、のんちゃんをラジオiNEWSに呼んでください」というファンの皆さんの声、しかと受け止めました。

(日本経済新聞 編集委員 鈴木亮)

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