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東京はだんだん春めいてきた。桜の開花宣言も近い。そろそろコートをクリーニングに出そうかと思う。春は解放感がある、いい季節だ。
一方、テレビニュースをみれば、ウクライナの悲惨な状況が次々飛び込んでくる。ピークを過ぎたとはいえ、コロナ禍は収束せず、全国で毎日数万人の新規感染者が出続けている。暗いニュース、悲しいニュースも多い。
そんな3月、ラジオiNEWSはSKE48をゲストにお招きしている。この日登場してくれたのは末永桜花さんと浅井裕華さんだ。9日にリリースした新曲「心にFlower」がオリコンデイリーランキングで1位になるなど絶好調のSKE。桜花さんと裕華さん。お名前からしてFlower感が満載のお二人も歌唱メンバーとして参加している。
リモートによるご出演だったが、お二人とも飲み込みが早く、カンもいいので、何の支障もなく、放送を進めることができた。お話も明瞭でわかりやすく、地アタマの良さを感じさせた。
この日の週替わりコーナーでは、「心にFlower」の聴きどころやMVの見どころをたっぷりと伺った。今の時代情勢のような暗い時、悲しい時、この曲を聴いて元気になってほしいという、お二人のメッセージが印象的だった。
好きなアイドルを応援する。休日に趣味に興じる。桜の花を愛でながらそぞろ歩く。そんな何気ない、当たり前の日々が、なんと尊く、貴重な時間なのか。ウクライナ情勢のような悲しいニュースに接すると、日本という平和な国に生まれ、生活できる幸福をしみじみ感じる。
生きていれば、辛いこと、悲しいことはある。筆者の応援しているアイドルグループが5月末をもって解散するという衝撃のニュースが昨日、発表された。悲しい、悔しい、やるせない。「Break a leg!」、頑張ろうぜと言われても、しばらく立ち上がれそうもない。そんな辛い時、せめてSKE48の「心にFlower」を聴いて、癒されたい。

(日本経済新聞 編集委員 鈴木亮)

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