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栗林さみ,篠原望,佐佐木一心,高橋みのり,鈴木亮

12月前半ゲストのラストアイドル、今日は篠原望さん、高橋みのりさん、佐佐木一心さんが来てくれた。篠原さんは4回目、高橋さんは2回目、佐佐木さんは初登場だ。

この3人は11曲目のシングル「Break a leg!」の共通カップリング曲、「独り言の存在証明」を歌っている。すでに聴いた方もMVを見た方も大勢いると思うが、この曲、実にいい。「表題曲ではないの?」と思うくらいだ。テンポの良さ、畳みかけるような歌詞の迫力、ダイナミックで切れ味抜群のダンス、MVでは一人ひとりのメンバーが存在感を発揮している。

そこで思うのが、歴代のカップリング曲の素晴らしさだ。表題曲は当然として、同時に収録されるカップリング曲がどれもすごくいい。ざっと挙げてみると、「Again & Again」、「涙の仮面」、「スリル」、「この恋はトランジット」、「風よ吹け!」、「青春シンフォニー」など、初期のころ、ユニットバトル時代にいい曲が多い。その後も、「眩しすぎる流れ星」はライブの最後を飾る名曲だし、「サブリミナル作戦」は筆者の最も好きな曲の1つだ。「鼓動の理由」、「悪魔のディール」、「最後の選択肢」など、いつもとひと味違う大人の魅力がいっぱいだ。

ラスアイはこれまで、表題曲を歌うメンバーを選抜するバトルを繰り返してきた。勝ち抜いて表題曲を歌うメンバーは晴れやかだが、敗れたメンバーたちにも、大きなチャンスが与えられる。それが歴代の素晴らしいカップリング曲だ。こんな素敵な曲を歌えるなら、もう一度頑張ろうと思うはずだ。

21日の4周年ライブでは、歴代のラスアイの曲からファンの投票で25曲を選び、披露するという。ファンにとってはたまらない企画だ。5日時点の中間発表では、上位10曲中、実に6曲がカップリング曲だ。こんなアイドルグループはない。ファンはみな知っている。ラスアイはカップリング曲も素晴らしいことを。

この日、スタジオに来てくれた篠原さん、高橋さん、佐佐木さんは、ラスアイサバイブを振り返り、胸の内を語ってくれた。篠原さんは初日の3連敗で涙が止まらなかったそうだが、そこから腹をくくり、立ち上がった。今までにない自分を見せようと。「地下鉄抵抗主義」あたりから、「のんちゃん、何か吹っ切れたかな」という感じがして、見ていて楽しくなった。「次々続々」はこれまでにない篠原さんの魅力が爆発していた。ちなみに大人っぽいあの衣装、あれから着る機会はないそうだが、慈愛の女神の隠れた強さを垣間見せてくれた。

高橋さんは「独り言の存在証明」で立ち位置2位、MVでもいきいきと歌い踊っている。高橋さんは2期生アンダーのメンバーとしてデビューした時、「サブリミナル作戦」の立ち位置が端っこだった。悔しかったが、「君は周りから盛り上げる力がある」と言われて、頑張った。でもいつかは真ん中に立ちたい、その思いが今回、結実した。私事で恐縮だが、高橋さんとは同郷で、この日もローカル話に花が咲いた。活躍を嬉しく思う。

佐佐木さんのサバイブでの戦いぶりも、何度か目にした。浴衣姿もあでやかに「夏祭り」を熱唱していたのが印象的だ。掛け値なしにかわいいと思った。聞けばまだ高校3年生、可能性は無限大だ。「センター、気持ちいい?」と聞いたら、満面の笑みで「とても気持ちいいです!」と答えてくれた。

8日にリリースされた「Break a leg!」と「独り言の存在証明」、いい曲なので一人でも多くの人に聴いてほしい。メンバーたちがいつも言っているように、もっと、このグループが知れ渡り、広まってほしい。ラストアイドルには、それだけの価値がある。

(日本経済新聞 編集委員 鈴木亮)


鈴木亮

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