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鈴木亮,栗林さみ

梅雨が明け、夏の日差しが急に攻撃的になった17日、26時のマスカレイドのスペシャルライブ ニジマスアドベンチャー ツアーファイナルを拝見した。コロナ禍で中止や延期を繰り返してきただけに、ファンにとって待ちに待ったライブだった。例によって番組相棒の栗林さみさんと、番組スタッフの3人でおじゃました。実はこのスタッフ、アイドルのラジオ番組を手掛けているにも関わらず、これまで1度もアイドルのライブに行ったことがない。それはダメだろう、ということで、この日がアイドルライブデビューと相成った。

何事も最初が肝心だ。最初に良い印象を持てば、次もまた、という流れになる。このスタッフにとってラッキーだったのが、デビュー戦がニジマスだったこと。理由はニジマスアドベンチャーが、This is idol、これぞアイドル、というライブだったからだ。歌も振りも衣装もアイドル感満載、とにかくかわいかった。

この1年、アイドルのライブは無観客だったり、お客さんが入ってもじっと座っているだけだったり、アイドルもファンも、もどかしい思いを抱えていた。

この日のニジマスのライブは、コロナ禍で許されるギリギリ、絶妙のラインでファンを楽しませた。客席のファンは、声は出せないが、曲の間だけは立ち上がり、ペンライトを振った。コロナ前のようなコールはできないし、踊るのも無理だが、小さくその場でジャンプするくらいはOK。「コロナ前のアイドルライブが半分くらい、戻ってきたかな」という印象で、それがすごく良かった。 先週、ラジオiNEWSに来てくれたばかりの森みはるさんは、番組の時とは打って変わってギャグを連発、スタッフは「全然違いますね」と目を丸くしていた。もう何度も出演してくれた吉井美優さん、来栖りんさんは、これぞアイドルというかわいらしさ、歌声も実にかわいい。昨年新加入し、ニジマスとしての最初の仕事がラジオiNEWSだった中村果蓮さんも、すっかりなじんでいたし、江嶋綾恵梨さんはリーダーの風格がにじみ出ていた。残りのメンバーがみな、実にアイドルらしいので、目を離すとどこに弾けていくかわからない、そんなニジマスでアンカーのように、細身ながらどっしりした江嶋さんの存在感は、さすがリーダーだった。江嶋さんは歌唱力でも際立っていた。

ニジマスはメンバーが5人というのも、ライブを堪能するうえで、絶妙なサイズ感だ。10人以上いると、推しがどこにいるのか、探すのに苦労することもあるし、30人、40人という大型グループになると、推しが出ない曲があったりする。5人なら、立ち位置は目まぐるしく変わっても、推しがどこにいるのか、すぐわかる。

この日のライブでは、「ちゅるサマ!」「君は青のままで」「ハートサングラス」などラジオiNEWSに出演してくれた時に流した、なじみのある曲も多く披露され、楽しめた。アンコールでは28日配信の新曲「メロサマ」を初披露、10月のデビュー5周年ミニアルバム「トルマリン」、12月29日 TOKYO DOME CITY HALLでのワンマンライブと、ファンが狂喜乱舞する発表が相次いだ。

帰り道、アイドルライブデビューとなったスタッフに感想を尋ねると、「とても良かった。またアイドルのライブを見てみたい」。また1人、沼にはまった。

(日本経済新聞 編集委員 鈴木亮)

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