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間島和奏,奥村優希,鈴木亮,栗林さみ

前日に続き、4月とは思えない暑さとなった22日、ラジオiNEWSのゲストにラストアイドルの間島和奏さんと奥村優希さんが来てくれた。間島さんは7回目、もうすっかりiNEWSファミリーだ。一方の奥村さんは初登場。緊張感を隠せない奥村さんを間島さんがやさしくサポートする、そんなほほ笑ましいオンエアになった。

初対面の相手でも、ふとしたことで急に距離が縮まることがある。例えば共通点が見つかった時。同じ高校、大学だった、出身地を聞いたら同じだった、趣味が一致した、などなど些細なことがきっかけで打ち解けたりする。奥村さんは新潟出身で番組MCの栗林さみさんと同郷、いきものがかりのファンという共通点もあり、この2人は初対面にも関わらず、まるで旧知の友人のようになじんでいた。

間島さんとはこの番組で何度も顔を合わせているが、別の仕事でご一緒したこともある。日本経済新聞社が主催した「アイドルと学ぶ日本経済」というイベントだ。その第1回にゲストで来てくれた。日経の読者はビジネスパーソンが多いのだが、中堅からシニア層が中心で、若い読者も開拓しないと先細りになる。一見、くだけた名称のイベントだが、実は重要な意義のあるイベントだった。

1回目のゲストで誰を呼ぶか。今後、イベントを継続するには、ここでの失敗は許されない。候補は複数あがったが、私は初めから間島さんしかいないと思っていた。

間島さんの最大の魅力は、ひと言で言えば「大局観」があること。今起きている事の本質は何なのか、今、何を求められているのか、何が一番大事なことなのか、それをしっかり見抜き、把握する感性が間島さんにはある。件のイベントで言えば、経済の知識はいらないし、最新のニュースに精通している必要もない。それはこちらがカバーする。間島さんに求められていたのは、難しい、縁遠いイメージのある経済ニュースを、若い世代を代表して自分のこととして捉え、咀嚼することだった。間島さんは見事に期待に応えてくれた。経済ニュースをアイドルという自分の仕事に引き込み、自分の土俵に立ってコメントをしてくれた。

間島さんの大局観は天性のものもあると思うが、くぐり抜けた修羅場の数も効いているように思う。「オーディションに1000回落ちた」と笑顔で語るが、乗り越えた苦悩の数はさぞ多かったと思う。「愛を知る」の選抜オーディションで間島さんはこんなことを語っていた。「大人サバイバー、青春トレインで、ラスアイは内なるメンバー間の戦いから、団結し外への戦いに向かって歩き出した。ここでまたメンバー同士が戦うのは辛いが、もっと強いラスアイになって戦うために、一人ひとりが力をつける。そのための選抜オーディションだと思う」。20歳の女性がここまで言い切る。なんという大局観だろう。

そして間島さんはオーディションでラスアイの原点とも言える「バンドワゴン」を熱唱した。今、ラスアイが求められているものは何か、これからどこに向かって進むべきなのか、その答えを示すかのように歌い、踊った。審査員の多くが涙を止められなかったほど、間島さんの思いは伝わった。多くの修羅場をくぐり抜けて培った大局観、洞察力。それに裏付けられたリーダーシップ。ラスアイの学級委員長たる所以であり、「大人サバイバー」の集団行動で日本体育大学の清原監督が間島さんを指揮者に指名したのも、宜なるかなである。

「愛を知る」のオーディションと言えば、奥村さんのコメントも印象に残っている。2期生アンダーからの大抜擢、それだけで有頂天になるところだろうが、15位で選抜された奥村さんは「まだ上に14人いる。きょうの涙は、選ばれた嬉し涙と悔し涙が混じっていた」。尽きない向上心、前を向く姿勢はファンの心を打つ。オレトクナインのファン投票で、見事1位になったのは、そういう奥村さんの思いがファンの心を捉えたからだろう。

ラスアイには、まだお会いしたことのないメンバーも多くいる。どんな魅力的なメンバーがいるのだろう。なんと奥が深い、限りない可能性を感じさせるアイドルグループだろうか。

(日本経済新聞 編集委員 鈴木亮)


鈴木亮

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