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ESG A to Z

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「PRI In Person」は、世界各国からアセットオーナー、インベストメントマネジャー、政策立案者など金融の専門家等が一堂に会し、責任投資やESG投資に関する最新情報の共有や意見交換等を行う年次の国際会議。この分野では世界最大規模で今年15回目にして初の日本開催となった。当番組「ESG A to Z」は42カ国、700以上の組織から1,300人以上の代表者が参加した初日の各セッションを取材した。
※PRI=Principles for Responsible Investment(責任投資原則)

初日はデヴィッド・アトキンPRI CEOのオープニングの挨拶で、2008年の韓国・ソウル開催(第2回)以来15年ぶりのアジア開催となる今回のPRI In Person 東京開催に対し喜びを表した。そして「公正な経済移行」と題したパネルディスカッション、続くキーノート・インタビューではカリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)ドリュー・ハンブリー投資部門長、りそなアセットマネジメント 松原稔 常務執行役員責任投資部担当、日産自動車 田川丈二 専務執行役員チーフ サステナビリティ オフィサーの三氏がそれぞれの立場から責任投資に関して意見を交わした。

基調講演には岸田文雄首相が登壇。冒頭、気候変動を始めとする社会環境課題を解決し、持続可能な成長を実現するためには金融の力が不可欠である、とし様々な面で日本政府として責任投資へ積極的に取り組むための政策やプランを説明した。
4つの政策は以下の通り;
1)GXへの積極投資
2)社会課題の解決に尽力するスタートアップへの支援
3)人的資本の充実
4)サステナビリティへの取り組みを促す金融機能の強化
  少なくとも7つの公的年金(運用規模計90兆円/6,000億ドル)が新たにPRI=責任投資原則に署名する準備に入ることを表明

GXに関する具体策として、今年度に世界初となる国が発行するトランジション・ボンド「クライメート・トランジション・ボンド」を国際基準に適合する形で発行、再生可能エネルギーの導入拡大に向けた研究開発技術実装等に20兆円規模の国による先行投資の実行、GX経済移行債を皮切りに更にトランジション・ファイナンスを推し進める、と明言した。また個人、機関投資家によるGX、ESG投資を更に進めるための環境整備のために、金融庁にサステナビリティ投資商品の充実に向けたダイアローグを年内に設置、官民でアジアのGX投資を進めるアジアGX投資コンソーシアムを2024年前半に設立することも発表した。

岸田首相は「投資を通じて社会課題に取り組むことは、社会変革を後押しする」と述べ、資産運用業に新規参入、競争を促進し、資産運用立国の実現に向けた政策プランを年内に策定することを公表した。

「PRI In Person 2023」は9月25日から10月6日まで実施される「Japan Weeks」(=政府が掲げる資産運用立国の実現に向けた取り組みとして金融庁が今年初めて開くイベント)内で開催される国際会議でも最も重要視されているカンファレンスの1つで、10月3日から3日間開催される。会場には当番組「ESG A to Z」の「ESG投資のツボ」コーナーに過去出演されたニッセイアセットマネジメント、ロベコ、りそなアセットマネジメント、UBS証券ほか各社グループ、そして同コーナーに渡邉研究所長が最も多く出演されているQUICKが協賛社ブースを出展していた。
また当番組・2022年8月22日放送回に日本法人の坪田社長が出演されたロベコは、この日PRI開会直前にRound Tableを開き、世界の企業や国をサステナビリティ投資の観点から様々な精査を行いスコアリング(点数化)する「サステナブル投資(SI)オープンアクセス・イニシアチブ」を同社サイトを通じて一般に無料公開することを発表している。

*PRI公式サイト https://www.unpri.org/

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