お知らせ:

NIKKEIで深読み 中国経済の真相

番組へのお便りはこちら

トランプ関税に中国は耐えられるか 

日本経済新聞編集委員で前の中国総局長の高橋哲史氏が、中国の政治経済を音声で読み解く番組「NIKKEIで深読み 中国経済の真相」。今回は慶応義塾大学教授の小嶋華津子さんにお話を伺いました。
※2025年4月9日収録

この記事は株式会社PKUTECHのAI音声認識ソリューション「Egeria-Voice」の
音声文字起こし・要約機能を活用しています。

Topics from China


トランプ関税、中国104%に 70カ国交渉も世界不況懸念

記事を読む

高橋氏:

トランプ大統領の相互関税が発表され、中国製品には累計104%の関税がかかることになりました。

これは非常に驚くべきことで、中国経済に大きな打撃を与えると同時に、アメリカ経済にも影響を及ぼす可能性があります。

例えばiPhoneなどの中国から輸入している製品が高額になり、消費者にとって手が届かなくなる恐れがあります。

中国は報復措置として、アメリカからの全ての輸入品に34%の追加関税をかけると発表しており、これがさらにエスカレートする可能性があります。

中国にとっては短期的には経済的な打撃が大きいですが、長期的にはアメリカ対世界という構図ができ、中国が有利になる可能性もあります。

特に東南アジアの国々がアメリカに輸出できなくなることで、中国との経済的な結びつきが強まることが予想されます。

小嶋氏:

トランプ政権の相互関税に対する習近平政権の対応は、非常に戦略的で大局を見据えたものだと感じています。

中国はアメリカからの全ての輸入品に34%の追加関税をかけると同時に、レアアースの輸出規制やWTOへの提訴など、対アメリカおよび対世界に対する手を打っています。

習近平政権は、アメリカ経済も大きな痛手を被ることを見越して、状況を静観しつつ、世界各国との貿易取引を促進しようとしています。

台湾高官、トランプ政権と極秘会談で訪米 FT報道

記事を読む

高橋氏:

相互関税についてトランプ政権は台湾を特別扱いせず、追加関税の税率は32%と日本よりも高い関税がかかることになりました。

台湾は中国の脅威にさらされており、アメリカに安全保障を頼る立場にありますが、ウクライナに対するトランプ政権の対応を見て、アメリカが本当に台湾を守ってくれるのかという不信感が高まっています。

小嶋氏:

今回の呉釗燮秘書長の訪米は、アメリカと台湾の間の国家安全保障会議の特別ルートを通じたものであり、軍事的な装備の購入や安全保障に関する協議が目的です。

中国人民解放軍が台湾周辺で大規模な軍事演習を行っている中で、台湾はアメリカとの安全保障協力を進める必要があります。

トランプ政権は台湾に対してもディールを打って出ようとしており、台湾としてはアメリカとの協力を進めつつ、国内の世論を見ながら戦略を進めていく必要があります。

中国、「異例」の党幹部入れ替え人事 派閥防ぐ狙いか

記事を読む

高橋氏:

中国共産党の中央統一戦線工作部と中央組織部の部長が入れ替えられたことは非常に異例であり、驚きました。

統一戦線工作部は対外的な宣伝工作を行う部門であり、組織部は人事を管轄する部門です。

この2つの部門のトップを入れ替えることは、派閥形成を防ぐための措置という説もあるが、具体的な理由は不明です。

小嶋氏:

今回の党幹部の入れ替え人事は非常に異例であり、派閥形成を防ぐための措置や、統一戦線工作部を強化するためのものと報じられていますが、具体的な理由は不明です。

私の見立てでは、何らかの急を要する危機管理人事だったのではないかと考えています。

習近平政権は反腐敗闘争や党や政府の機構改革を進めてきましたが、これが党組織や官僚組織の内部に不和を生んだ可能性があります。

組織部部長に対する不満や争いが生じたため、早めの決裁によって入れ替え人事を行ったのではないかと考えています。

本編


トランプ氏、TikTok売却期限を6月に再延長 中国と交渉

記事を読む

高橋氏:

TikTokはアメリカのバイデン政権の時にアメリカの運用を規制する法律が発効されて一時サービスの停止が余儀なくされたという経緯があります。

ところがトランプ大統領はすぐにTikTokのサービス再開を認め、売却期限を再び延長しました。

小嶋氏:

おそらくトランプ政権はTikTokの売却問題を関税交渉の取引材料にしようとしており、政治的な手柄を立てたいと考えていると思います。

しかし、アメリカ国内にはTikTokのデータ管理が不十分であったり、アルゴリズムをバイトダンスが保有し続けることに対する不信感が強く、売却交渉が成功するかどうかはわからないというふうに思います。

中国側もTikTokのアルゴリズムをアメリカに渡すことには反対しており、売却交渉が決裂する可能性もあります。

番組の感想はXで をつけてポスト!次回は2025年4月17日の配信です。お楽しみに!

お知らせ

お知らせ一覧