全人代開幕!習近平政権の経済政策はどこへ

日本経済新聞編集委員で前の中国総局長の高橋哲史氏が、中国の政治経済を音声で読み解く番組「NIKKEIで深読み 中国経済の真相」。今回は大阪経済大学教授の福本智之さんにお話を伺いました。
※2025年3月5日収録。
音声文字起こし・要約機能を活用しています。
Topics from China
中国全人代、25年成長目標「5%前後」 銀行に資本注入
福本氏:
全人代の政府活動報告について、昨年の中央経済工作会議で決められた方針に沿ったものであり、成長目標の5%維持は予想通りだと考えられます。
しかし、昨年の成長は主に輸出によるものであり、今年は輸出に逆風が吹く中での5%達成は困難と見ています。
財政政策については、財政赤字の対GDP比目標を4%前後に引き上げ、特別国債の発行を増やすことで内需拡大を図る方針です。
また、消費者物価上昇率の目標を2%に引き下げたことについて、デフレ懸念を意識していると考えられます。
中国政府は、米国の関税引き上げに対する対策として、財政出動を増やし、内需拡大を図ることで、経済成長を維持しようとしています。
中国、米国産小麦などに最大15%関税 メキシコも報復へ
高橋氏:
アメリカのトランプ大統領が中国への追加関税を10%から20%に引き上げたことに対し、中国はアメリカから輸入する小麦やトウモロコシ、大豆などに最大15%の追加関税を課すと発表しました。
これはトランプ氏の支持層であるアメリカの農家に打撃を与える狙いがあると見られます。
中国は2月にもアメリカへの報復措置としてエネルギー資源に追加関税を課しており、今回の農産物への関税はその延長線上にあります。
福本氏:
中国の報復措置について、アメリカは全ての中国からの輸入品に関税をかけているのに対し、中国は資源や農産物に限定して関税を課している点が特徴です。
これは抑制的な対応であり、国内の物価上昇を抑えるための配慮も見られます。
中国政府はトランプ政権の通商政策に対して比較的楽観的な見方を持っており、ディールができると期待しています。
アメリカの関税引き上げが中国経済に与える影響は大きいものの、中国政府は財政出動を増やし、内需拡大を図ることで対応しようとしています。
中国の輸入に占めるアメリカの割合は減少しており、迂回貿易を通じてサプライチェーンを維持する動きも見られます。
本編
中国アニメ映画「ナタ2」大ヒット、興行収入で新記録
福本氏:
「ナタ2」の大ヒットは、中国の国産アニメの水準がここまで上がったことを示しており、中国人のプライドをくすぐるものとなっています。
中国のテクノロジーやイノベーションに対する期待感が高まっており、特に若者世代を中心に広がりを見せています。
中国のイノベーションが包摂的なものになるか、収奪的なものになるかが注目される中で、国産アニメの成功は中国の自信を高める要因となっています。
中国のイノベーションが経済にどのような影響を与えるかを注視する必要があります。
番組の感想はXで #中国経済の真相 をつけてポスト!次回は2025年3月13日の配信です。お楽しみに!

