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11月7日放送「今日の1社」は、ジェイグループホールディングス(3063・マザーズ)です!
 ジェイグループホールディングスは、居酒屋「芋蔵」など多業態の居酒屋を展開しています。「芋蔵」といえば焼酎ですね~。焼酎を一杯飲みながら・・・というわけではないのですが、今回は井上哲男が新田社長にインタビューさせていただきました。
 それでは、早速恒例の取材後記をお読みください♪

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取材後記
ジェイグループホールディングス(3063)(東証マザーズ)
ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。お相手は代表取締役の新田治郎さま。

「風雲児讃歌」

▼「居酒屋界の風雲児」
 数年前、某テレビ番組で「気になる社長の名前を」と言われ、数名の社長と共に、同社の新田社長の名前を挙げたことがある。
 「居酒屋界の風雲児」と呼ばれた新田社長が率いる同社が上場して丸6年が経つ。「芋蔵」「ほっこり」「てしごと家」などの居酒屋に加え、魚介類、金山豚、焼肉、韓国料理、名古屋めしなど、その店舗数は10/23現在90店舗、業態は47を数える。

 会社見込みによると、売上高は今期、初の100億円乗せを達成する。そして、中期経営計画とも言える5期後の目標として、売上高は今期の倍である200億円を、経常利益については今期の7.6倍である15億円を掲げている。
 この数字から算出される売上高経常利益率は7.5%と非常に高い。因みに弊社が「外食、食料品・食品小売」としてモニタリングしている全市場84社の売上高経常利益率合計は過去6年間、3.7%~5.4%の範囲で推移している。同社が利益率の高い企業であることを目指している姿が浮かび上がる。

▼目標の実現に向けて
 ただし、この数字があながち「努力目標」ではなく、到達可能なのではないかと予感させる事項が幾つかある。
まずは、同社が実施しているJ-Valueというコスト削減運動の効果である。この10月に発表された第2四半期決算説明資料によると、この削減効果が大きく、社内基準よりもコスト比率が下がったため、その分を最初のドリンク値引きなどの販売促進策として還元し、顧客のために使ったという。非常に同社らしいと思った。使わなければ、それは利益を意味したのである。
 また、ジェイトレードという流通卸売部門の拡大も心強い。既に、ジェイグループ以外の飲食店からの受注も多く獲得しており、今後の拡大が期待される。
 そして、最も大きなポイントは、これまでの成長過程では本社機能や管理部門の費用である本部経費が当然コスト比率として大きかったのであるが、これからは、それが薄まり、充分に吸収される段階に入った、言い換えれば、規模の拡大が利益の拡大にストレートに繋がるステージに入ったということである。フリーキャッシュフローが黒字化して今年で4期目になるという事実がそれを物語っている。

 しかし、遮二無二拡大しているわけではない。既存店の来客数・客単価などのデータからニーズを探り、しっかりとした飲食サービスの提供が出来る、また、二軒目、三軒目としても利用したいと思われる店にそれぞれ仕上げている。「芋蔵」は居酒屋としてはゆったりと座席を確保した店造りとなっており、ズラリと並んだ「焼酎セラー」は壮観である。なるほど、『第三世代居酒屋』という言葉が存在していることが頷ける。

▼風雲児の素顔
 しかし、今回の収録で私が密かに楽しみにしていたのは、冒頭文で分かるように、新田治郎、本人に会うことであった。会った印象は噂通りに格好が良く、丁寧で腰が低い。
(楽しみにしていながらも私は、進行表に「新田次郎」と、これまた大好きな作家の名前を書く大失態をしたが、詫びる私に、怒ることもなく、「いえ、全然間違っていません。それで合っています」とまで言われた。)

 収録を通して、私は一つの確信を持った。それは、「この人は絶対に上に引っ張られて、可愛がられた人である」ということである。
 「愛された経験のある人しか、人を愛せない。だから思い切り可愛がる」のは子育ての基本である。彼もまた、自分がしてもらったことと同じことを次の世代にしようとしている。
 それが今回のホールディング・カンパニー制への移行の目的である。大きな柱である飲食事業、売上高の急拡大が見込まれるブライダル事業、その他にも食品の加工・販売を行う事業などを分社化して、それぞれ次の世代が責任を持って育てあげることを期待しているのだ。

▼人を愛し、人を育てる
 その気持ちがはっきりと出ているのが、この夏、全国都市対抗野球大会への初出場で話題となった野球部の存在である。大手企業が撤退するなか、若者の夢を潰さないために作った野球部は既に昨年ドラフト選手を輩出している。社員として雇用され、昼間は野球をし、夜は店舗で働き(HPでどの店舗にいるか分かる)夢を育む。何も私がアマチュア野球を好きで、自分自身が未だに老体に鞭打ってやっているから同社を応援している訳ではない。同社は正社員・従業員の比率がとても高く、若い人材の雇用・教育に熱心なのである。

 私は企業の価値分析を行う際に、企業が開示した決算数値しか用いない。完全な定量分析である。しかし、定性的に企業を思うとき、私はこの手の“人材を大切にする企業”にからきし弱い。
 「風雲児」は社会の動乱や混迷時に現れる英雄である。若者の雇用情勢が厳しいなか、第三世代の浮雲児社長の名前をテレビで挙げたことを、今更だが少し誇らしく思う。(了)
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 取材後記は、以上です。いかがでしたか?
 私自身もインタビューを音声で聴いていて、新田社長の落ち着いた丁寧なご対応に好感を抱いておりましたホールディングスカンパニーに移行される企業は多いですが、その目的に「育ってきた若手を前面に出していく」ことを挙げる社長様はなかなかいないのではないでしょうか?

 冷徹な定量分析に、企業の「見えない資産」を重ねる井上哲男の温かい目線に「なるほど」、と頷いた次第です。

 また次回以降も素敵な企業をご紹介してまいりますので、ご期待ください♪

<関連リンク集>
■ジェイグループホールディングス IR情報
※IR情報のトップにも新田社長のさわやかな笑顔が。
■2013年2月期 第2四半期決算説明資料


代表取締役 新田治郎様と。