9月11日の「アサザイ 今日の1社」は、メンタルヘルステクノロジーズ(9218・東証グロース)を放送しました。
今回は、代表取締役社長 刀禰 真之介 様にお越しいただき、事業内容や成長戦略等についてお話を伺いました。
井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。
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取材後記
メンタルヘルステクノロジーズ(9218)(東証グロース市場)
ラジオNIKKEIにて収録
お相手は、代表取締役社長 の 刀禰 真之介 (とね しんのすけ)様
「ウェルビーイングのスタンダード」
国内の精神疾患総患者数は、2002年から2017年の15年間で258万人から419万人へと、約1.6倍増加したが、2017年から2020年の3年間でさらにその約1.5倍である615万人に急増し、その後も、コロナ禍でのテレワーク等、急激な環境変化が、心の健康に大きな影響を与え、増加していると考えられている。
また、ネット依存による意思疎通の低下、情報流通量の増加による脳の疲弊、職場でのハラスメント、業務内容の変化の速さなどが精神疾患患者が急増している理由として挙げられている。
同社の2つの成長エンジン事業の1つ目が「メンタルヘルスソリューション事業」であるが、これは産業医及び保健師等による役務提供サービスと労働者の心身の健康管理に関する各種クラウド型サービス「ELPIS」をパッケージ化し、「産業医クラウド」の名称で提供しているものだ。
この「産業医クラウド」は、従来産業医が行っていた産業医業務を整理し、産業医のみが実施できる業務と保健師等の産業医以外の専門家やスタッフ、及びクラウドサービスに置き換え可能な業務に切り分け、企業における産業医業務に係る事務負担とコストを引き下げつつ、従業員の健康管理の質を高めるというサービスである。
労働安全衛生法により、50名以上の労働者を使用する事業場においては、産業医の選任が義務づけられていることから、産業医と契約している企業は少なくない。しかし、その産業医が行う業務はこれまでは、危険有害業務に従事する労働者の労働環境整備や、生活習慣病の予防等、主に身体の健康管理への助言や指導が中心であったものの、上記したように、近年は職場におけるメンタルヘルスに起因する疾病予防についても重要視されるようになり、産業医が対処すべき業務の範囲が大きく変化している。
企業も労働者の心身の健康管理に積極的な関与が必要であることは認識しているものの、産業保健業務に従事する専門職の雇用や、心身に不調を来す従業員のケアを目的とした従業員支援プログラムであるEAPサービスの導入には多額の費用が必要となることや、健康経営を推進する上で必要な専門知識を有する社員が組織内に不在であるという問題を抱えている。
同社のサービスである「ELPIS」が、前期2023年12月末時点で2,000社以上に利用されているが、価格訴求力の高さに加え、産業医の質の高さと質を担保する仕組み、そして、産業医業務のクラウド化という差別化商材の多様性が強みとして働いていると考えられる。
もう一つの成長エンジンである「メディカルワークシフト事業」は、今年2月に完全子会社化した(株)タスクフォースが行っている事業で、同社は大規模急性期病院向けの看護補助者の人材サービスのパイオニアとして、特に愛知県の大規模急性期病院(特定機能病院・地域医療支援病院)50以上の医療機関と取引があり、同社推計で30%を超える市場シェアを有するリーディングプレイヤーとなっている。
看護補助者の人材サービスは同業が苦手としている領域なのだが、それを行い、高い評価を受けていることが強みであるが、2024年4月より開始された医師の働き方改革によって、看護師の業務量が増大しており、看護補助者のニーズがより高まることが予想される。
また、この「メディカルワークシフト事業」を開始したことは、同社の事業領域にとって大きな意味を持っている。それまでメンタルヘルスの領域であった同社の事業フィールドに"実際の医療現場"が加わったということだ。
今後の成長戦略であるが、同社は2027年12月期に、連結売上高100億円、営業利益20-25億円を達成目標とした中期経営計画「MHT100/20-25」を策定し、それを推進しているが、これは既存事業であるオーガニックグロースのみを想定したもので、新事業領域及び既存事業関連のM&Aに加え、新たな事業機会の模索は、そのままアップサイドの獲得につながる。
同社が考えているその新たな事業とは、競合他社が消極的なBPaaS(Business Process as a Service)の付加価値サービスを提供するということ。
具体的には、産業医、保健師健康管理スタッフ、医療事務、看護助手といった業務プロセスごとに外部企業へBPOとして委託するとともに、現在「ELPIS」が使用しているクラウドサービスであるSaaSに新たなサービス設計を行い、DXのより一層の推進を図るものだ。
同社のグループビジョンは、「ウェルビーイングのスタンダードを創る」。
そして、ウェルビーイングの世界観の核心を、「『毎日、楽しくて仕方がない』という気持ちで目が覚める。信頼できる職場で一日を過ごし、満ち足りた気持ちで家に帰る。やる気に満ち溢れ、自らだけではなくチームを奮い立たせ、そして、信じるビジョンを達成する。」ことであると考えている。
企業で働く人に、そして医療現場で働く人に"ウェルビーイング"をもたらす会社。
これまで同社が行ってきた事業は、同業が少し尻込みをする分野であった。同社が今後、新たなサービスを提供するとき、それは社会に"ウェルビーイング"がまた少し広がることを意味するであろう。
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取材後記は以上です。いかがでしたか。
本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております。
それでは来週もお楽しみに!
(関連ウェブ)
■メンタルヘルステクノロジーズ ウェブサイト https://mh-tec.co.jp
代表取締役社長 の 刀禰 真之介 様と




