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6月5日の「アサザイ 今日の1社」は、ステムリム(4599・東証グロース)を放送しました。

今回は、代表取締役社長CEO 岡島 正恒様にお越しいただき、事業内容や研究開発状況等についてお話を伺いました。

 

井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記

ステムリム(4599)(東証グロース市場)

ラジオNIKKEIにて収録

お相手は、代表取締役社長CEO の 岡島 正恒(おかじま まさつね)様

 

「再生誘導医薬®

 

 上場したのは20198月であるが、2006年に⼤阪⼤学発のベンチャー企業として⼤阪⼤学医学系研究科の⽟井克⼈教授が創立した会社である。その後、2010年に塩野義製薬と共同研究契約を締結し、2014年に同社と新薬「再⽣誘導医薬」開発のライセンス契約を締結し、現在も⼤阪⼤学内に再⽣誘導医学協働研究所を開設し、研究・開発に取り組んでいる。

 

 再生誘導医薬とは、生きた細胞や組織を用いることなく、医薬品の投与のみによって、再生医療と同等の治療効果を得られる新しい医薬品である。

 生体には本来、怪我や病気で損傷し失われた組織を自ら修復し再生する、自己組織再生能力が備わっているが、これは、様々な組織に分化することが可能な(多分化能を有する)幹細胞が生体内に存在するためであり、幹細胞が損傷組織において必要に応じた増殖能と分化能を発揮することで、組織の機能的な再生が促されるという。

 この生体が本来備える組織再生機序を最大限に効率化するのが再生誘導医薬である。具体的には、再生誘導医薬の投与によって、骨髄のなかに存在する間葉系幹細胞を末梢循環血流中に放出(動員)させることで、体内を巡る幹細胞の量を増加させ、損傷組織に集積させることで、損傷組織の再構築を加速する働きを有している。

 

 再生誘導医薬の優位性は、第一に、体外で培養し加工した細胞を用いず、工業生産可能な化合物医薬品の投与のみで済むという部分だ。

 また、再生誘導医薬が誘導する外胚葉性間葉系幹細胞は高い多能性を有しており、他社の細胞医薬品が用いている中胚葉性由来の間葉系幹細胞で分化ができない表皮、毛包、神経への分化が発生学的に可能であると考えられている。そのため、従来の再生医療、細胞治療と比較してより多様な疾患に対する治療薬となりうることが期待されている。

 そして、再生誘導医薬は薬品の投与なので、幹細胞を体外に取り出し、対外培養する際の費用や、他人の細胞を移植した際の免疫抑制が不要であり、低コスト、安全に従来の細胞治療と同等の医療を提供することが可能となる。

 

 さらに、細胞治療との相違点を述べると、細胞治療では一般的に用いられている中胚葉由来の間葉系幹細胞の分化が発生学的に起きると考えられている組織として、骨、軟骨、脂肪、血管、真皮、筋肉、靭帯、心、などが挙げられるが、再生誘導医薬における外胚葉性間葉系幹細胞の分化はさらに多く、表皮、毛包、神経への分化が発生学的に可能と考えられ、同社と大阪大学の共同研究により、既に、表皮、毛包、骨、軟骨、脂肪、血管については分化が確認されている。このように、分化する組織が多いということは、高い多能性を持っているということに繋がる。

 

 このことは、平たく言うと「同一の化合物で広い適応症をカバーできる」ということ。

 同社は「レダセムチド」という再生誘導医薬品を開発しているが、これまでに栄養障害型表皮水疱症、急性期脳梗塞、変形性膝関節症、慢性肝疾患で治験が実施されており、今春には虚血性心筋症の治験も開始された。多様な細胞での分化能力をもつ「外肺葉性間葉系幹細胞」の誘導による組織損傷修復の対象となる疾患が多岐に亘っていることがこのことから理解できる。

 

 そして、もっとも開発が進んでいるのは栄養障害型表皮水疱症に対する治療薬開発である。現在、大阪大学付属病院にて追加第Ⅱ相医師主導治験が実施されており、既に終了済みの第Ⅱ相臨床試験において、表皮水疱症患者9例にレダセムチドを投与したところ4例で著明な改善が確認されており、中には表皮が剥離して何年も閉じていなかった瘢痕が投与後にきれいに閉じた、といった例も見られた。

 現在は、第Ⅱ相臨床試験の再現性を確認することを目的として、3例の患者様を対象とした追加第相臨床試験を実施している。表皮水疱症はもともと患者の絶対数が少ないことから通常必要となる大規模な治験の実施が不可能であるため、追加第相臨床試験の結果をもって医薬品としての承認申請へと進む予定である。

 

 また、ほかの疾患に関する治療薬開発についても順調に進捗しており、脳梗塞は日米欧を中心としたグローバル後期第Ⅱ相臨床試験の実施中である。虚血性心筋症は阪大病院にて第Ⅱ相臨床試験を実施中であり、変形性膝関節症、慢性肝疾患についても第Ⅱ相医師主導治験が完了し、データ解析中というステータスで、今後に期待が膨らむ。

 私が考えるに(今までの多くの医薬品がそうであった)化合物医薬品である再生誘導医薬品の最大の利点は、免疫拒絶がないという「安全性」である。この研究・開発が、前述のとおり、外肺葉性間葉系幹細胞誘導の多岐の疾病、アンメット・メディカル・ニーズに対する"答え"となることに心から期待する。

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取材後記は以上です。いかがでしたか。

本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております。

それでは来週もお楽しみに!

 

(関連ウェブ)

■ステムリム IRサイト https://stemrim.com/investors/

 

代表取締役社長CEO 岡島 正恒様と

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