8月26日の「アサザイ 今日の1社」は、中西製作所(5941・東証スタンダード市場)を放送しました。
今回は、代表取締役社長 中西 一真 様にお越しいただき、事業内容や強み等についてお話を伺いました。
井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。
----------------------------------------------------------
取材後記
中西製作所 (5941)(東証スタンダード市場)
ラジオNIKKEIにて収録
お相手は、代表取締役社長の 中西 一真(なかにし かずま)様
「ファーストペンギン」
同社の沿革は1946年に学校給食用のアルマイト食器の販売を目的として個人創業したことに始まり、その後、食器洗浄機を開発し、1958年に法人化を果たした。そして、今年上場30周年を迎えられる東証の業種区分「金属製品」の企業である。
食器洗浄機を開発した経緯がユニークで、アルマイト食器を洗うのが大変だという学校給食現場の声を聞いて開発し、以降、切る、混ぜる、洗う、炊く、焼く、揚げる、冷やす、保管する(そして最後に食器を洗う)という、学校給食への厨房機器を中心に、マクドナルドをはじめとした外食チェーン各社へも厨房機器を提供するようになり、現在では厨房のリーディングカンパニーとして、大手外食チェーンや全国の半分近い学校給食センター・給食室の厨房へ、色々な製品を提供している。具体的な機器名としては、炊飯システム、フライヤー、過熱水蒸気のオーブン、洗浄機、消毒保管機、冷却機器などであり、病院・福祉向けにも温冷配膳車や再加熱カート、とろみ給茶機などを提供している。
拠点・グループ体制について述べると、生産拠点は奈良と群馬に自社工場があり、組織としては、東京と大阪の二本社に加え、北海道、宮城、埼玉、千葉、愛知、広島、福岡に支店、全国各地に営業所・特約代理店を配しており、日本中のネットワークを持って、顧客の要望に即応できる体制を整えている。
同社の強みとして社長がまず挙げられたのが「厨房のトータルコーディネート力」。
製品の多くが特注品であり、それらをトータルにコーディネートすることで、規格品では手の届かない顧客ニーズを満たしている。この「トータルコーディネート」の"トータル"の部分であるが、同社は、顧客の課題に対する「提案」「設計」「施工」「開設支援」「アフターサービス」を一貫して提供し、業態や地域を超えて様々な分野の厨房をトータルでサポートしていることを指しており、トップシェアである学校給食で長く培ってきた厳しい衛生管理や大量調理のノウハウを、病院、福祉、食品工場、外食など別の業態にも横展開していることも無論、強みだ。
現在の市場環境について、同社は国内だけを見ると、人口減少に伴い、食数そのものは横ばいから緩やかに減っていくと想定しているが、その一方で、厨房や食品工場で働く人が足りなくなるスピードはもっと速く、自動化・省人化のニーズが強くなることは、同社にとって大きなチャンスだと社長は語った。
昔から炊飯や洗浄の自動化をやってきた同社は、今後それをさらに広げて、AIやロボットも使いながら、人がやらなくてもいい仕事、人がやりたくない仕事を機械に任せていく状態にしていくという。
中期経営計画で掲げている成長に向けた戦略は3つあるが、1つ目は、学校給食などの既に強い分野をもっと強くするということ。病院給食についても長期ではトップを狙いたいと語った。また、2つ目として掲げているのが、中食・食品加工、海外などのチャレンジ領域を伸ばすということ。食品工場向けはまだ伸ばせる余地が大きく、営業人員も製品ラインナップも増やし、必要であればM&Aも積極的に利用するという。そして3つ目は人材である。結局、新しいことをやるのも、既存事業を強くするのも人なので、人材の確保と育成を経営の真ん中に据えていると言われた。
また、計数目標として、2027年度の売上高420億円と言われたが、長期では2035年度に500億円を目標にしているという。加えて言われたのが「ただ売上だけを追いかけるというより、10年後、20年後も必要とされる会社になるための基盤をつくることの方が大事」ということ。
これは、2つ目の戦略の「海外」においてもあてはまることで、現在、7か国10社の代理店・販売店とのネットワークを作り、各国の規格にも対応し始めている。「日本の炊飯技術や過熱水蒸気の技術は、海外でも十分勝負できる」と社長は語ったが、それでも海外における現在の戦略は「10年、15年先を見据えた"種まき"でしかない」と考えている。
最後に社長は「歴史が長いから守るというより、これからもどんどん変えていきたい。自動化、ロボット、海外、ゲームなど、厨房機器メーカーの枠にとらわれず挑戦していく」と述べた。
社員に常々言っていることは「最初に飛び込むファーストペンギンになれ」ということ。挑戦した上で失敗したのなら、経営が責任を取れば良いと言い切った。
今年創業80年を迎える同社。アルマイト食器の販売から食器洗浄機の開発にチャレンジした当時の"ファーストペンギン"が、同社の経営陣、社員にそのDNAがちゃんと引き継がれているかを見ているような気がする。
----------------------------------------------------------
取材後記は以上です。いかがでしたか。
本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております。
それでは来週もお楽しみに!
(関連ウェブ)
■中西製作所 IRサイト https://www.nakanishi.co.jp/ir/
代表取締役社長 中西 一真 様と




