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12月10日の「アサザイ 今日の1社」は、第一工業製薬(4461・東証プライム市場)を放送しました。

今回は、代表取締役社長 山路 直貴 様にお越しいただき、自社の強みや成長戦略等についてお話を伺いました。

 

井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記

第一工業製薬(4461)(東証プライム市場)

ラジオNIKKEIにて収録

お相手は、代表取締役社長の 山路 直貴 (やまじ なおき)様

 

「カタリストは電池用材料の伸長」

 

 設立が1909年(明治42年)。本社を京都に構え、116年にわたり事業を展開してきた東証の業種区分「化学」の企業であるが、創業期、明治時代の殖産興業の時期に、効率的に蚕から絹糸を取り出す薬剤「蚕繭解舒液(さんけんかいじょえき)」を開発したのが事業の始まりで、この技術は紡糸の生産性を向上し、絹産業における量産技術の確立に寄与したのだが、そこから生まれた界面技術が、同社のコア技術、成長の源となっている。

 

 事業は「電子・情報分野」、「環境・エネルギー分野」、「ライフ・ウェルネス分野」、「コア・マテリアルの分野」の4つの領域で展開されているが、「電子・情報分野」では、パソコン・スマートフォン、ハイエンドサーバ等のIT・電子材料に使用される部品などに高機能な性能を付与する材料を提供しており、実装基板向けには封止材・コーティング剤、はんだ・フラックス洗浄剤、酸化防止剤なども販売している。この領域におけるパッケージ材料やプリント基板材料などは、業績寄与の高い同社の"稼ぎ頭"である。

 

 「環境・エネルギー分野」においては、電池用材料としてシリコン系負極用複合接着剤(バインダー)が新たな収益の柱として急拡大している。需要に沿った形で、滋賀工場に続き、2027年度には三重県四日市の工場でも大型設備の稼働を予定している。

 

 「ライフ・ウェルネス分野」では、健康社会への貢献を目指し、生活環境において快適性を高める材料や周辺技術の提供を行っているが、それらは、洗剤、香粧品、食品、医薬、消臭・脱臭、健康食品など、私たちの生活を取り巻く市場で幅広く活用されている。また、消臭・除菌スプレーのNIOCAN®は高級百貨店やホテルなどから高い品質と信頼性が支持され、販売が拡大しているという。

 

 最後の「コア・マテリアル分野」では、農業・農薬や印刷・インク用の乳化剤・分散剤、プラスチック用難燃剤(物を燃えにくくする材料)、土木・建築事業として山岳トンネル用の崩落防止のために使用される岩盤固結剤や止水剤など、幅広い分野に化学素材を提供している。

 

 そして、海外展開として同社グループはアジアやヨーロッパにグループ会社を有しており、アジアはもとより、北米、欧州など世界市場に第一工業製薬の製品を開発・販売しており、ハイエンドサーバ向け低誘電樹脂や電池用材料などは、国際競争力のある製品として育っている。

 

 同社は今年度より、最終年度を20303月期と定めた5か年の新たな中期経営計画「SMART 2030」を推進しているが、新たな中期経営計画を定めた背景には、人工知能(AI)やオートメーション化の進展、再生可能エネルギーの台頭や環境・人権・ガバナンスに対するリスクの高まりなど、世界経済の変化するスピードが速く、化学業界も、グリーンケミストリーへのシフト、植物由来の原料や廃棄物リサイクル、アップサイクル、バイオプラスチック、高機能材料など、新素材の開発や、ESGの取り組みの深化など、サステナビリティに対する社会の要求に応えていかなくてはならないということがある。

 

 そのような環境の中、同社が成長戦略として採ったのが、規模を追わず独自性でトップになる「ユニ・トップ」(Unique × Top)ということ。独自性で山頂に立ち、技術・品質・サービスを含めて総合提案力でお客様に選ばれる企業を目指すという。

 

 また、それぞれの事業分野での取り組みとしては、「電子・情報事業」ではハイエンドサーバ向け低誘電樹脂が主力事業として牽引していることから、さらなる拡販を目指すとともに、半導体洗浄工程用の洗浄剤など新たな柱となる事業の創出に向けた研究開発にも注力するとしている。

 

 そして、「環境・エネルギー事業」においては、電池用材料が伸長しており、新たな成長ドライバーとして育っていることから、この生産体制の拡充のため、上記したように四日市工場での大型設備が稼働するが、これには約30億円規模の設備投資を行ったという。2027年度の稼働が待たれるとともに、この収益への貢献が"カタリスト"となることは確かであろう。

 

 経営指標の計数目標は、中期経営計画の最終年度である20303月期に売上高1,000億円、営業利益100億円の達成となっているが、今年度の中間期に(中間期の)過去最高益を更新し、通期の業績予想も上方修正するなど、上々のスタートを切ったと考えられる。

 繰り返し書く。「電池用材料の伸長が"カタリスト"となる」

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取材後記は以上です。いかがでしたか。

本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております。

それでは来週もお楽しみに!

 

(関連ウェブ)

■第一工業製薬 IRサイト https://www.dks-web.co.jp/ir/index.html

 

代表取締役社長 山路 直貴 様と

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