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8月13日の「アサザイ 今日の1社」は、ミライロ(335A・東証グロース市場)を放送しました。

今回は、代表取締役社長 垣内 俊哉 様にお越しいただき、事業内容や成長戦略等についてお話を伺いました。

 

井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記

ミライロ(335A)(東証グロース市場上場)

ラジオNIKKEIにて収録

お相手は、代表取締役社長の 垣内 俊哉 (かきうち としや)様

 

「バリアバリュー」

 

 同社は現在の社長である垣内氏と副社長の民野氏が2010 年に設立したが、設立当時、垣内氏は大学生であった。

 垣内社長は骨の病気で、幼少期から車いすに乗っている。遺伝性のため、父も弟も同じ病気で、明治の先祖から代々脈々と受け継がれており、昔は外出することも困難だったという。

 

 「歩けなくてもできること」だけではなく、「歩けないからできること」があると信じ、同社は「バリアバリュー」という理念のもと事業を進めてきたが、社長は、「人にはそれぞれ、弱点や短所、苦手なことがある。トラウマやコンプレックスがある人もいる。しかし、それらは克服すべきことでも、取り除くべきことでもないと考えている」と言われた。

 

 基幹事業である「ミライロID」であるが、障害者手帳は障害のある方に交付されている身分証で、1952年から、国鉄で障害者割引が実施されるようになったとのこと。

 障害者の社会参加を促す、すばらしい制度である一方、障害者手帳は自治体ごとに様式が異なるため、フォーマットが多岐にわたり、国内で292種類も存在しているという。また、正しく手帳を見分けることが困難なことから、残念ながら不正利用も横行していたようだ。そこで、292種類を1種類にすべく、電子化を実現したのが「ミライロID」である。

 

 「ミライロID」は、2019年7月にスマートフォンのアプリとして提供を開始したが、ユーザーは障害者手帳を登録するだけで利用できる。所定の審査を経て認証することにより、スマートフォンだけで手帳の提示と同等の効果をユーザーは受けることが可能だ。また、登録情報の信頼性を高めるため、2020年6月から政府の「マイナポータル」と連携し、現在、鉄道会社をはじめとして、バス・タクシー・航空等の交通機関、美術館や地方自治体施設でも、スマートフォン上の「ミライロID」画面の提示で障害者割引の適用が可能となっている。そして、同社はこの「ミライロID」を障害者の社会参加を後押しするインフラと位置づけ、さらなる利便性向上と利用拠点拡大を目指して、無償で提供している。

 

 事業としてすすめているのは、この「ミライロID」を軸とした「ミライロIDソリューション」、「ユニバーサルマナー研修及び検定」、「コミュニケーションサポート」の3つ。

 

 「ミライロIDソリューション」は、「ミライロID」のプラットフォーマーとしての利点を活かし、「マーケティング支援」、「システム連携」、「リサーチ及びコンサルティング」を行っているが、言い換えれば、企業からの障害者対応やサービスに関する相談に対し、「ミライロID」と専門人材を活用したソリューションやコンサルティングを提供する事業だ。

 マーケティング支援として、「ミライロID」のお知らせ機能を活用した広告配信、ユーザー向けの割引サービス「ミライロクーポン」、オンラインストアサービス「ミライロストア」などを提供し、「システム連携」では、障害者手帳だけでなく、本人が使っている福祉機器の情報なども、各社と連携している。例えば、車いすに乗っていても、この情報を配車アプリと連携することで、スムーズにタクシーの手配ができるといった具合だ。このようなAPIの使用に基づく、システム利用料が、同社のストック収益に繋がっている。

 

 「ユニバーサルマナー研修及び検定」の事業では、障害者・高齢者・多様な人との向き合い方を学ぶ講座を提供している。障害のある当事者が講師を務め、実地・オンライン・eラーニングで実施しているが、この取り組みは企業や自治体のサービス向上や障害者雇用の促進に寄与する。現在、「ユニバーサルマナー検定」の国内における認定者数は30万人を超え、企業の新入社員研修や管理職研修として導入されることも多く、こちらも同社の安定した収益源となっている。

 

 最後の「コミュニケーションサポート」では、聴覚や発話に困難のある方に向けた情報保障サービスを提供している。企業や自治体に向けた遠隔手話通訳サービス、手話リレーサービス、手話・文字通訳の派遣など、さまざまな形の事業を展開しているが、手話通訳士は国内に4,000名足らずしかおらず、自社での採用や常時の対応は難しいため、必要なときにだけ手話対応ができる体制が求められている。こうしたニーズに応えるかたちで、さまざまな企業、自治体にソリューションを提供しているのだ。

 

 「ミライロID」のユーザー数は約50万人を超えた。また、ミライロIDを活用する事業者数は交通機関や、映画館、美術館など4,100社を超えている。これほど多くの障害者が集い、広範囲なアプローチが可能なプラットフォームは他にはない。また、特許やマイナポータルとの連携もあり、参入障壁が高くなっており、このプラットフォームが「デジタル上で障害者の認証や決済を行う際の必須ツール」となっていることは事実だ。

 

 「バリアバリュー」という理念について、社長は、「今まで『バリア』として捉えていたことを、考え方や周囲の向き合い方次第で『強み』や『価値』に変えることができる。社会に存在する『バリア』は、『環境・意識・情報』の3つに大別される。この3つのバリアが、当社が取り組む社会課題であると認識し、これらを解消し、新たな価値へと転換する持続的なビジネスに取り組む」と力強く語られた。

 

(注)本稿においては、「障がい者」ではなく、「障害者」と表記しましたが、これは同社の考えを尊重したものです。同社からこの表記についてご説明を頂いているので以下に記します。

 

 株式会社ミライロでは「障害者」と表記しています。「障がい者」と表記すると、視覚障害のある方が利用するスクリーン・リーダー(コンピュータの画面読み上げソフトウェア)では「さわりがいしゃ」と読み上げられてしまう場合があるためです。「障害は人ではなく環境にある」という考えのもと、漢字の表記のみにとらわれず、社会における「障害」と向き合っていくことを目指します。

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取材後記は以上です。いかがでしたか。

本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております。

それでは来週もお楽しみに!

 

(関連ウェブ)

■ミライロ IRサイト https://www.mirairo.co.jp/ir

 

代表取締役社長 垣内 俊哉 様と

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