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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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5月14日の「アサザイ 今日の1社」は、カウリス(153A・東証グロース市場)を放送しました。

今回は、代表取締役 島津 敦好 様にお越しいただき、事業内容や自社の独自性・強み等についてお話を伺いました。

 

井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

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取材後記

カウリス(153A)ラジオNIKKEIにて収録

お相手は、代表取締役の 島津 敦好 (しまづ あつよし)様

 

Fraud Alert(フロードアラート)」

 

 設立は2015年。

 「情報インフラを共創し、金融犯罪を抑制することで世の中を良くしていくこと」というミッションのもと、翌年には、オンライン化している金融犯罪対策、主に金融機関の不正利用を検知・防止するためのサービスとして「Fraud Alert(フロードアラート)」の提供を開始し、着実にマネー・ローンダリング及びサイバーセキュリティ対策の事業を行ってきた。

 

 主要な顧客は銀行。そのほかにも、証券会社、クレジットカード会社、電子マネー事業者、仮想通貨交換業者など、資金移動に関わる事業者が事業ターゲットである。

 また、「Fraud Alert(フロードアラート)」は、そのほかに、膨大な個人ユーザー・エンドユーザーを有する通信キャリア、ガス等のインフラ事業者、その他のサービス事業者に対してもサービスを提供している。

 

 AMLとは「Anti-Money Laundering(アンチ・マネー・ローンダリング)」の略で、資金洗浄であるマネー・ローンダリングやテロ資金供与の防止対策を指すが、このAML市場において、不正検知として比較的早い段階で参入した先行者メリットを獲得し、顧客基盤やデータ蓄積において優位性を持っている。このことが第一の強みであるが、この先行者メリットにより、多くの大手金融機関を顧客に持ち、不正利用のデータを収集することで検知精度が高まるとともに、さらに新規顧客の獲得がデータ量の増加につながり、それがまた検知精度を向上させるという好循環が生み出される"データ集約型ビジネスモデル"が構築されていることが、他社の参入障壁を高めている。

 

 そして、同社はSaaSでサービスの展開を行っている。

 競合他社の多くはオンプレミス型のシステムを提供しており、クラウド上で顧客間の不正利用者のデータを共有することはできないが、「Fraud Alert(フロードアラート)」は準リアルタイムでのモニタリングが可能で、不正取引の即時遮断等、被害を防ぐより効果的な対応を取れることから、この点が評価され、乗り換え需要が起きている。

 

 情報セキュリティに関してのデータを紹介すると、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が20242月に公表した中小企業等実態調査(速報)によると、不正アクセスされた企業の約5割が脆弱性を突かれ、他社経由での侵入も約2割ある。過去3期における情報セキュリティ対策投資を行っていない企業が約6割という状況のもと、不正アクセスの手口の巧妙化から情報漏えいが増加し、不正に取得したアカウント情報を利用した「なりすまし」や「アカウントの乗っ取り」など、本人以外による不正なログイン・アクセスが増加している。特にフィッシングによる被害件数は2022年から2023年にかけて4.5倍超に増加し、オンラインの不正利用や、様々な詐欺が国民生活の身近なところに潜んでいるのだ。

 

 同社のモニタリング実績の披露があったが、それによると、20238月に月間約4億件のログインのモニタリングを行った結果、そのうち約0.3-0.7%のアクセスは本人らしさが低いものとして検知したという。

 具体的には、ロケーション情報の異なるアクセス(東京からログインがあった1分後に大阪から同じアカウント情報を使ったアクセスがあったなど)、複数口座が紐づくアクセス(同じパソコンで複数の口座のインターネットバンキングにアクセスしている)、Fraud Alertにブラックリストとして登録されている端末情報からのアクセス、警視庁・各県警から、当社顧客に凍結依頼があった銀行口座に紐づくアクセスなどを検知したとのこと。

 

 マネロン・テロ資金供与・拡散金融対策のための国際基準の策定・履行を担う多国間の枠組みをFATF(金融活動作業部会)と言うが、国際基準の履行を担保するため、加盟国間で相互審査を実施している。日本については、2028年に第5次対日審査が予定されており、今後ますます重要性を増す金融機関のマネロン対策の強化が、同社の重要な事業機会に繋がることは明らかだ。

 

 また、現在、銀行がリアル店舗を削減し、インターネットバンキングやスマートフォンアプリなどの非対面チャネルへの移行を推進しているが、この金融機関のデジタル化と非対面取引の増加は、オンラインでの取引数の増加を意味し、同時に不正アクセスや不正送金のリスクを高め、同社の不正検知サービスの需要につながっている。特に地方銀行においては、これまで非対面取引のモニタリング経験が少なく、または浅い状況で、同社のサービス導入の余地が大きいと社長は語った。

 

 今年に入り、ネット証券口座の「のっとり」が大きな問題となり、政府系機関や多くの関連団体が同社に協力を仰いでいる状況が続いている。上記したFATFの対日審査も含め、AMLの徹底がなければ、国際社会、ひいては国際金融市場から"No"を突き付けられることとなる。同社がこの「金融市場の安全性」という"重要な社会インフラ"に果たしている現在の貢献、そして今後への期待は、極めて大きい。

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取材後記は以上です。いかがでしたか。

本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております。

それでは来週もお楽しみに!

 

(関連ウェブ)

■カウリス IRサイト https://caulis.jp/ir/

 

代表取締役 島津 敦好 様と

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