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12月14日の「アサザイ 今日の1社」は、高千穂交易(2676・東証プライム)を放送しました。

 

今回は、代表取締役 社長執行役員 井出 尊信 様にお越しいただき、事業内容や強み等についてお話を伺いました。

 

井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。

 

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高千穂交易(2676)(東証プライム市場)

ラジオNIKKEIにて収録

お相手は、代表取締役 社長執行役員の 井出 尊信(いで たかのぶ)様

 

「エレクトロニクス商材を取り扱う技術商社から・・・」

 

▼商社としての地位を固めていった沿革と社名への思い

創業は1952年、大阪の地で産声を上げ、今年3月に創業70周年を迎えられた。社名の由来は、企業理念である「創造」から、天地創造の象徴の場所である「高千穂」を用い、貿易を通じて海外と、物だけではなく文化の交流にも貢献したいという思いで「交易」を加えて「高千穂交易」と名付けたという。

設立当初の社名は「水道土木株式会社」。土木建設機械の輸入販売を営み、その後、米国バロース社の電子計算機を日本の総代理店として金融機関に販売し、1970年には、日本で初めて現在も主力製品の1つとなっている万引き防止システム、2000年には入退室管理システムの販売を開始し、商社としての地位を固めていった。そして、2002年にはリモートアクセス機器、2013年にはクラウド型無線LANの販売を開始し、現在は国内連結子会社1社、海外8社の合計9社体制で事業を構築している。

 

3つの事業セグメント

事業セグメントは「クラウドサービス&サポート」、「システム」、「デバイス」の3つ。

「クラウドサービス&サポート」は、現在最も注力している事業であり、新中期経営計画期間の今期より、システムセグメントから「成長事業」として切り分けたセグメントである。このセグメントにおける主力事業は「MSP(マネージドサービスプロバイダー)サービス」 というクラウドサービスであり、ネットワーク機器と保守サービスを一体型にしたサービス展開を図っているが、このサービスはネットワークの設定や障害対応を全てアウトソーシングできるため、特に人手不足に悩む中小企業を中心にご好評頂いているという。

また、サブスクリプション型であるこのサービスは、無論、同社の収益の安定化に寄与している。収益として発生するのは、クラウド型無線LANの機器代、クラウドサービスのライセンス料、保守料の3つである。

 

2つ目の「システム」では、小売業向けの「万引き防止システム」、「映像監視システム」、一般企業向けの「入退室管理システム」などのセキュリティソリューションを取り扱っている。「万引き防止システム」は、店舗の入り口に置いてあるゲートで、馴染み深いと思うが、ドラッグストア市場での「万引き防止システム」と「映像監視システム」、外資系オフィス市場での「入退室管理システム」などは同社がトップシェアとなっている。また、最近は「顔認証システム」が、小売業における万引き防止やカスタマーハラスメント対策用途で導入が進んでいるという。

 

最後の「デバイス」は半導体や機構備品の取扱いであり、今期の業績をけん引している。同社が扱っている半導体は、カーナビやプリンターなどにも用いられているが、ここ数年の売上が大きいものとして、5G基地局向けの電源モジュールや、半導体製造装置向けの電子部品を挙げられた。

 

▼「ニューノーマル時代の新たな価値創造」をスローガンに、「モノ売り」から「コト売り」への変革を掲げる

 そんな同社の強みは、「目利き力」、「技術力」、「顧客基盤」である。

まず「目利き力」であるが、外国の最先端商品を発掘し、日本仕様にカスタマイズして「日本初」となる製品を、これまで日本に紹介してきた。最近では、ベンチャーキャピタルファンドへの投資や、アメリカのシリコンバレーにイノベーションセンターを設立することで、最先端の技術を使った製品のリサーチも行っているが、現在の中期経営計画では戦略投資枠として30億円を設定し、新たにM&Aについても検討を進めているという。

 

2つ目の「技術力」であるが、なんと同社はエンジニアである技術系の社員が全体の40%超を占めており、充実した技術サービスを提供している。この数字は商社としては極めて稀有な高さだ。「システムセグメント」における顧客仕様に合わせた開発・設計、設置、障害対応(サービス網は全国300ヶ所)、コールセンターによる36524時間体制でのサポートはこのような技術力から生まれている。

 

最後の強みの「顧客基盤」であるが、これまでのお付き合いを示す顧客アカウント数は25,000を超えている。中期経営計画では、このアカウント数をもとに、事業部間のクロスセルを実施することで、売上を伸ばしていくことを目指している。

 

これまでの高千穂交易は、「エレクトロニクス商材」を取り扱っている「技術商社」であったと言える。そして、まだ日本では名前さえも認知されていない、これから必要となるものを、その目利き力で数多く紹介してきた。

その同社が創業100周年に向けて、「ニューノーマル時代の新たな価値創造」をスローガンに、「モノ売り」から「コト売り」への変革を掲げている。

「コト売り」。まだ日本が気づいていない、そしていつかそれが大切な"コト"と認識されるであろう何を、同社が売るのか、今から楽しみである。

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取材後記は以上です。いかがでしたか。

本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております、是非お聴きください!

 

それでは来週もお楽しみに!

 

(関連ウェブ)

■高千穂交易  IRサイト https://www.takachiho-kk.co.jp/ir/

 

代表取締役 社長執行役員 井出 尊信 様と

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