12月18日の「アサザイ 今日の1社」は、アマテイ(5952・東証スタンダード、名証メイン)を放送しました。
今回は、代表取締役社長 佐藤 亮様にお越しいただき、事業内容や中計・成長戦略等についてお話を伺いました。
井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。
----------------------------------------------------------
取材後記
アマテイ (5952)(東証スタンダード市場、名証メイン市場)
ラジオNIKKEIにて収録
お相手は、代表取締役社長の 佐藤 亮 (さとう りょう)様
「SDGsと釘とねじ」
釘・ねじの製造・販売を行う企業として知られているが、その沿革は1901年に岸本製鉄所として創業したことに始まり、現在その社歴は120年を超えている。創業後、丸紅および伊藤忠商事との合併・分離を経て1949年に(株)尼崎製釘所となり、1969年に社名・商号を現在の「アマテイ」に変更している。
事業セグメントは2つ。
まず、「釘」の事業であるが、アマテイ本体で釘を製造しており、その製品は住宅・パレット・梱包・土木などに使用されている。また、「ねじ」の事業は1998年に子会社化した「ナテック」が行っている事業であり、ねじやボルト、その他特殊締結品を製造し、その製品が自動車・OA機器・その他工業製品などに使用されている。
「釘事業」における強みの第一は、独自の技術力・開発力を基盤とした付加価値の提供を行っていること。特許製品を含め、多数の製品を取り揃え、生産量日本一のメーカーとして、国産シェア40%以上を誇っている。
具体的な製品の説明として、社長は「木割れ最強釘」とネーミングした木割れ防止効果の高い釘や、コンクリート釘、めり込み防止釘、瓦固定用ねじ釘など、機能性の高い製品を挙げられた。無論、創業120年以上の歴史で築き上げてきた顧客基盤も強みで、特に大手ハウスメーカー、コンポーネントメーカー、問屋・流通各社との信頼関係は極めて強固である。
一方で、「ねじ事業」の第一の強みは設計開発力。そして、顧客の多種多様なニーズに応じるため、微細・微小なものから複雑な形状のものまで加工できる技術に優れている。その主な顧客は電気機器、輸送用機器であるが、売上の70%を占める自動車向けであり、バッテリー、ホイール、バンパー、電動ポンプなど、さまざまな箇所で使用されている。
両事業をめぐる事業環境であるが、「釘事業」については、カーボンニュートラル社会の実現という社会課題の影響もあり、建築物に木材を活用する動きが急速に広まっている。CO2を吸収し、O2を排出するのが木であるが、成長した木はCO2をあまり吸い込まなくなる。そのため、木を「切って使う、そして、また植えて育てる」という森林資源循環サイクルを回していくことがカーボンニュートラル社会の実現に貢献するのだ。
そして、従来、木造と言えば、ほぼ住宅に限られていたのだが、現在は学校・養護施設・倉庫・店舗・事務所など非住宅分野でも採用される動きが広まっている。矢野経済研究所の市場予測調査によると、2030年度の非住宅木造市場の規模は、2023年度と比較して30%増の1兆1400億円になるとのこと。このことは新しい釘の需要が生まれていることを意味している。
また、「ねじ事業」については、同じく環境問題を背景に、EVやハイブリッド車などの電動自動車の需要は今後も益々増える見込みであり、IEA(国際エネルギー機関)が発表した「世界の電動自動車普及予想」によると、2024年の6千万台から、2035年には5億2千万台にまで普及が進むと書かれている。このモビリティのEV化で課題となるのが「軽量化」だ。その対応として、同社の雌ねじ不要のフォーミングスクリューが、部品の樹脂化・アルミ化に大きく貢献しており、この需要の拡大が期待される。
同社は、2022年度より「"Next Stage 2024"~新たなる挑戦~」と副題をつけた中期経営計画を推進してきた。原材料が高騰するなか、生産性の向上、コスト削減、収益性の向上という基本戦略に基づき、重点施策を確実に実行し、最終期計数目標であった売上高55億円、営業利益1.6億円、純利益1億円、ROE7%という数値を2023年度に全てクリアし、今年度もこれまでのところ業績は好調だ。
ここまで来ると、来年度からの新たな中期経営計画の発表が待たれる。そこで示されることを予想すると、事業環境の部分で述べたことが重点施策となろう。無論、設備投資計画も注目点である。現在の中期経営計画を"逆風下でやりきった"同社。確実な需要を取り込み、拡大させていく攻めの姿勢をどのように示してくれるのか。繰り返しとなるが、私の中で、新たな中期経営計画に対する期待は大きい。
----------------------------------------------------------
取材後記は以上です。いかがでしたか。
本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております。
それでは来週もお楽しみに!
(関連ウェブ)
■アマテイ IRサイト https://www.amatei.co.jp/ir/
代表取締役社長 佐藤 亮様と




