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番組審議会

株式会社日経ラジオ社(ラジオNIKKEI)では放送法に基づく番組審議機関として番組審議会を設置しています。
番組審議会は各界の有識者で構成し、原則として毎月1回、放送番組向上のため会議を開いています。

番組審議会委員のご紹介(敬称略、50音順)
竹内 香苗(フリーアナウンサー)
谷垣 浩司(野村ホールディングス 執行役員)
仲宇佐ゆり(フリーランスライター)
山口 英彰(日本中央競馬会 常務理事)
山﨑 浩志(日本経済新聞社 常務編集局長)
山下 康介(作曲家・編曲家)

第338回放送番組審議会

2015年12月9日に開催された第338回放送番組審議会の概要をお知らせします。

開催日時

2015年12月9日

出席者(番組審議会委員)

近藤委員長、石川委員、池田委員、海原委員、井出委員

出席者(会社側)

鈴木健司代表取締役社長、石井桂子執行役員編成制作担当兼放送番組審議会事務局長、高山英久番組審議会事務局

この日番組審議会で試聴したのは、9月22日に放送された、「anicos.tokyo」(アニコス・ドット・トーキョー)。「アニコス」とは「アニメ」と「コスプレ」を合体させた造語。パーソナリティは上白石萌歌。番組ディレクターが共演者となりanicos.tokyoというカフェを経営している親子という設定、そこへさまざまなゲストが訪れます。ご意見を聞きました。

委員からは:
・後半のアニソンプロデューサー・富田さんの話はアニメ界の変化の解説もあり、「あぁそうか、なるほどね」と頷けるところがあって、とても良かったと思います。前半部分を考えると"アニメやコスプレをもう少し上手に世間にアピールできていれば"と、ちょっと惜しい気がしました。
・ラジオNIKKEIでこうしたアニメ関連番組を昔からやっていたというのは意外で驚きました。大きな衝撃です。番組については、BGMにジャズを使うなど素敵でお洒落な雰囲気が漂っていて良かったと思います。また、パーソナリティの上白石萌歌さんはゲストへ上手に質問していて"頭の良い人なのかなぁ"と好感が持てました。この番組のリスナーは比較的若い世代だと思うのですが、富田さんのような深みのある大人の話を発信することは大切だと思いますし、ラジオNIKKEIのイメージチェンジを狙う意味でもとても良いコンテンツだと思います。
・渋谷ではハロウィーン前夜に仮装で盛り上がり、晴海周辺では毎週のようにコスプレなどで賑わっています。そのように以前と比べてアニメやコスプレは身近なものになってきていて、「anicos.tokyo」のような番組も"そこにある娯楽"のような感じで聴かれているのでしょう。ゲストの富田さんの話を聞いて、曲つくるということは奥の深い芸術なのだな、という感じを受けました。
・よくよく考えれば、我々もコミックや漫画には馴染んできていたわけで、今のアニメやコスプレには正直ついて行けませんが、実際にはなかなか奥の深いところがあるのでしょう。ですので、アニメやコスプレの魅力を伝えたいのならば、いっそのこともっとマニアックな面に突っ込んでいったものでも面白かったのではないでしょうか。ゲスト出演者については若者だけでなく富田さんのようなベテランも出ており、世代を超えた共通の話をリスナーに提供する良い選択だったと思います。ですので、カフェという設定をなくしてもっと話の内容を掘り下げていくことに注力した番組作りにしても良かったのではないでしょうか。
・いつの間にか聴き入っている自分を発見し、驚いています。変身願望は人間が本来持っている欲望のようなものだと思うんですね。その欲望を満たすコスプレに対し、我々は偏見の目で見るのではなくきちんと取り上げる姿勢があっても良いのではないかと思います。コスプレは人間の本性に根ざした奥の深いものだと思いながら聴きました。コスプレというと萌え系のイメージがありますが、欧米では歴史的に仮装舞踏会があるなど、本来の人間性をあらわすものでもあると思います。そうした意味では大人のゲストも積極的に出してもっと深い、一般の大人にも何か感じ入るものがあるような番組にしても良いのではないでしょうか。我々でも「鉄腕アトム」や「巨人の星」などの歌は今でも覚えていますし、年輩者であってもアニメファンだと言えます。「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」「ウルトラマンタロウ」などアニメや変身ものには歴史があります。若者だけでなく、幅広い人たちに訴えかけるような薀蓄のある、世代を超えて話せる人たちをゲストに呼んで聴かせる番組があれば、アニメやコスプレへの理解も広まるだろうし、リスナー層も広がっていくと思います。