「5日の米国株は下落」
「原油価格は88ドル台に上昇」
「日本株投資・ソフトウエア投資拡大に着目」
9月5日の米国株は下げました。下落率は、NYダウが0.5%、ナスダック指数は0.08%でした。
原油先物価格は一時、先週末よりも2ドル50セントほど高い88ドル台まで上昇しました。昨年11月以来の90ドル台も近付いています。米国10年債利回りは、約0.1%P上昇して4.27%前後です。
NYダウ採用銘柄における上昇率トップはマイクロソフト、2位はシェブロン、3位ユナイテッド・ヘルスです。下落率トップはウォルグリーン、2位メルク、3位ナイキです。
東京市場の時間外取引では、原油高・円安を受けて、INPEX、トヨタが高くなっていました。
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日本株の強さの背景には、設備投資意欲の強さがあると考えます。昨日、大型エクイティ・ファイナンスを発表したJFEHD(5411)は下げました。しかし、鉄鋼大手の積極的な投資姿勢は前向きな評価が可能です。個別企業の積極投資が積み重なれば、産業界全体は活性化します。
先週の1日金曜日、財務省は法人企業統計を発表しました。企業の旺盛な設備投資意欲を反映されています。
設備投資(金融業、保険業含む)の推移(単位億円、前年同期比)
2022年
7-9月 127631(+11.0%)
10-12月130391(+7.5%)
2023年
1-3月 174882(+11.4%)
4-6月 117105(+5.0%)
上記はソフトウエア投資を含む設備投資総額の推移です。ソフトウエアだけを取り出して金額を計算してみました。以下に示します。手計算のため、若干のズレが生じる可能性はご承知おきください。
企業のソフトウエア投資の推移(単位億円、前年同期比)
2022年
7-9月 17477(+23%)
10-12月 17975(+17%)
2023年
1-3月 24007(+22%)
4-6月 18228(+7.7%)
ソフトウエア投資が設備投資全体よりも強い状態にあることがわかります。
特に「金融・保険業のソフトウエア投資」は、今年1-3月期に5844億円(+31%)、4-6月期に4035億円(前年同期比+16%)と高い伸びを示しています。
この統計結果から、企業のシステム開発需要増加が浮き彫りになります。株式投資では、特に金融業界向けに強みを持つ企業を意識する姿勢が有効です。
9月6日午前6時30分記